NOVEMBER RAIN 5
気がつくと自分は裸同然で、服をはだけた男とベットの上にいた
なんだか、股下がぬるぬるしていて気持ち悪い。
「ここ、どこ?」と問えば悲しそうに自分を見つめる男
美しい金の髪
不意に自分が何かを握っているのに気がつき、手を開いてみると鎖の切れたペンダント。
首の後ろに手を当てる男を見て合点がいった
悪いことをしたな、と思う。
「・・・ごめん。 少し寝ぼけちゃったみたいだ・・・。」
きっと仕事の最中に意識がぶっ飛んだのだろう、彼や自分の格好を見れば解る。
しかし、見慣れない部屋だった。
金髪の男もとても若くて自分の客には珍しい
彼は奇妙な表情で自分を伺うように見ている。
(そんな顔するなよ、せっかくの美形が台無しだぜ?)
男はとても美しいと言える顔と身体だ
自分は根っからのゲイでは無いがそれでも彼をキレイだなと思う
だがすることは所詮一緒だとニコリと作り笑いをしてみせる。
彼のご機嫌をとるために
「ごめんね。・・・どうやって謝れば許してくれる?」
手を当てている首の後ろをぺろりと舐める
幸い血は出ていなくて薄く皮膚を削った程度だ。
男はピクリと体を震わせたが、俺の腕を引っ張って体の下に組み敷いた
どうやら主導権を握っていたいタイプの様だ
俺の客はホントにこの手のタイプが多い。
「アムロ、傷のことなどどうでもいいっ ・・・君は」
「黙って、金髪さん。もう一回、気持ちいいことをしたいな・・・」
下から腕を絡ませて深い深いキスをした。
何だかいつもより、数十倍も気持ちが良くて・・・
彼が瞳を閉じる頃には息が上がって、腰がゆらめきだしていた。
―――――――何でこんなに気持ちがいいんだ?
「またかい?アムロ。私は嬉しいが、少し君と話がしたい。 ・・君が心配なんだ」
「心、配っ・・・って? は、ダメだ、すごく気持ちがいい・・どうし、たんだろっ?」
彼の身に纏っているシャツやシーツが肌に触れるだけで気持ちいい。
腰から快感が痺れてきて、体がうまく動かない
そういえば、彼とSEXをした割には腰骨が痛んだり熱を孕んだ痛みもない
「アムロ待ちたまえ、本当に心配なんだ。その、私から見ると君がとても不安定に見える
――!!アムロッ待てっ!!―っだから、君の意識がブツリと途切れてるように見えたっ」
・・ん?何を言っているんだ?・・意識がどうのって・・・失神した事か?そんなに変?
変か・・・普通しないのか、・・・失神なんて・・・
て、いうか・・・とっても、気持ちいい・・あ・・すごい・・・・
「おかしいかな?そう?じゃ、俺とするのっ い、嫌? でも、な、んか、止まりそうも、無い・・・」
「嫌など思わんよ、アムロ。・・・私は君と一緒に人生を歩みたい。・・・君が許してくれるならね。
だから、辛いことも分かち合いたいと思っているのだ。 ・・・聞いてるかね、アムロ?」
・・・何か、彼がしゃべってる・・・。
でも無理。もう考えるの無理だ。
早く俺に触って!早く、何も分からなくさせてよ!!
「あっもうダメっ!!金髪さぁん、俺と寝ないの?俺はイヤ?もう我慢できないんだ!!
貴方ので、早く、中をっかきまわしてよっ!!ぐちゃぐちゃに、してっ!!」
腕を絡ませて体をねだるように擦り付けると、彼は顔を真っ赤にさせて「はしたないな」と呟いた。
・・・しょうがないだろ?もう押さえがきかないんだ!!
「君が望むのなら私に断る術はないさ。・・・しかし、気分が優れなくなったらすぐ私に言って欲しい。
それにいつものように”シャア”と呼んで欲しいな、アムロ。約束出来るかい?」
シャア、ね。いい響きで好きだよ。でも、いつもって何だ?
俺は軽く流すことに決めた。だって時間が無いのだ
快楽に負けた俺にも、病院で待ってる父さんにも。
「あっあっ約束するっ!するよ、シャア、 シャア、貴方が好きだよ、早く、いれてぇ!!」
俺の小さな嘘に彼は少し狼狽して口元を隠した
ひどく困った様な顔で。
それから「ずるいなアムロは」とか呟くと
残っていたシャツを剥いで、手荒い愛撫が始まった。
ちょっとした矛盾に皆様は気づけたかしら・・・?物語もやっと佳境に入ってきましたね。
何故エロをしつこく書いたかというと・・・可哀相な理由があるのでコレ限り書かんぞー!というこれきりの決意の為。
管理人、どーんと浮かれさせてから どどーんと真っ逆さまに落とすのが好みです。