夢−3−










なんとかその後無難に仕事をこなし(あの本がこんなに役に立つ日が来るとはな…)
教皇宮を出てまだまだ廃墟の処女宮を半分ほど降りた所だった。

何か変なものが見える…

獅子宮からちょっと離れた開けた場所で、肌色のものがちらほら動き回っている



…?



……………?



まさか…

まさかだ。あり得ない


俺はそのまま無視しつつ階段を降りていった。

なんとなく幻覚をぼうっと見る


一人は、…やはりミロだ。
裸で、はしゃぎながらホース片手に駆け回っている
髪も裸体も所々濡れそぼりながら、惜しげ無く全てを晒し誰かと水をかけ合って遊んでいる


もう一人は…アイオリア
アイオリアも丸出しで駆け回りながら水をミロにかけてじゃれついていた。


まるで2人は犬のようにはしゃぎ合って、その内つかみ合いながら転げていた。





……………俺よ…。





いい加減馬鹿な幻を見るのは止めろ。

あいつらは腐っても、二十歳過ぎた黄金聖闘士だぞ?
それが、そんな真似するわけが無いだろう…



まったく質の悪い幻覚だと、俺は彼らがすぐ近くに来ても無視して通り過ぎようとした。
だが、丁度獅子宮に足を踏み込む直前でその幻達に声を掛けられてしまう


「カノンお疲れッ!ははッカノンもまざるか!?」
「うおっ…ややや、止めろミロ お前卑怯だぞ!?」


ちょうどミロが逆転してアイオリアの首根っこを押さえ込んだところだった。
俺からアイオリアのナニが丸見えになって、それに赤面したリアが足をばたばたさせて暴れている。
俺はぼんやりそれを見ながら「やめておく…」と答えた。
…はぁ、疲れる。俺の頭はいったいどうなってしまったんだ?
とりあえずほっておかれたホースがばしゃばしゃ水をはねかしているので、俺は元栓を締めてやった。
二人はまだ下らないじゃれあいを続けるようだ


「クソッ…ミロ、これでどうだッ!」
「甘いッ…!は!いいじゃないかリア!!お前立派だからさらしとけッ」


投げ飛ばそうとしたアイオリアが背を丸めるが、ミロがリアの腰に長い足をがっちりと絡めて背中にへばり付いている


「ッく!お前よりはでかいからなッ…このピンク野郎がッ」
「な、な……ッ …貴様、リア許さんッッ」


へばり付いていたミロがぐいっとアイオリアの顎を引っ張って、2人は芝の上に転げた。
ごろごろ転がりながら手を絡ませて力比べに発展していた。
ホモの多い神官が見たらさぞ喜びそうな映像 …これは有る意味ポルノだ
まだこんなモノを見るとはな…そうとう重症だ。
早く覚めろと頬を軽くつねったが、全然覚めないので諦めた。


「適当にやめとけよ…」


俺は力なく幻達に言ってやった。
はぁ…… 今日辺りも抜きに行くか… もちろん女でな。
手をあげて行く旨を伝えるとミロが大声で


「今日は白羊宮で皆で飯だ!着替えて先に行っててくれ!!」


と、何やらリアルな言葉を言った。

ああ と答えてやって獅子宮を通り抜け巨蟹宮を通り抜け、双児宮に辿り着いた時だった。



…………そう言えば俺はいつ寝た?



着替えながら考えを廻らせてみるが思い当たらない…


ペチンと頬を叩いてみる。


…起きない。


強めにぐうで殴ってみる。


…痛い。


でも、そんな筈…無い、 よな…?
では白昼夢か?
悶々と悩んでいると双児宮をアルデバランのコスモが上へと通り過ぎた。
…、丁度良いから幻覚の言った真偽を確かめてみるか
俺は着替えるとアルデバランを追ってみた













「ア……ルデ、バラン…?」
「カノン、丁度良いところに!」


俺はとにかく現実に戻ろうと首をふるふると振った。
ダメだ。こんなのでは全然ダメだ。
変わらぬ映像を確かめてみる
アルデバランが片手ずつに裸の男を抱え上げていた。
さっきの素っ裸のミロとアイオリアだ。
俺は開いた口がふさがらなくなった


「クソッ…邪魔をするなッあともうちょっとでリアが根をあげる所だったのに!」
「それは俺の台詞だッまだ決着は付いていない、降ろせアルデバラン!!」


ぶっとい腕に首を押さえつけられた二人はばたばたと暴れたが、やがて無駄と分かると幾分抵抗を弱めた。




俺の前に晒される二人の陰部…




アイオリアは先程ミロが言っていた通りなかなかのサイズで男らしい毛並みを纏わせてそこに鎮座されていた。

ミロのは、…金色の毛がすごく薄く、殆ど使っていないような綺麗な薄ピンクの粘膜をしている。
形もつるっとしているような… サイズは、まぁ普通と言ったところ
体付きから想像していた物より、幾分か小さいとも言える




だが…これは現実か?現実… ??




「ほら、カノンが呆れているぞ?二人とも」


その言葉に俺の視線に気が付いた二人は今まで晒されたままだったイチモツを隠した。
アイオリアは手で隠し(隠し切れていないが…)
ミロは足をアルデバランの胴に絡めて俺の視線を遮った。
二人とも今更のくせにちょっと顔を赤らめている






…これは、 現実??






「お前達、手合わせに熱くなるのもいいが…自分の格好を思い出せ」
「う…リアが悪いのだぞッ!!人には言ってはならない事と言うものがあってだな…」
「ん…?それはそのチンケな棒の事か?はっ気にしていたのかミロ」
「貴様ッッもう許さんッ……!」
「こらっ!お前達止めろと言っている!!カノン済まんが手伝って…」


そのとき俺は現実が信じられなくてよろよろと壁に手を付いていた
ミロの慌てた声が聞こえる リアとアルデバランのも…
??では、さっきのは本当なのか?現実?リアルな真実??(あ、真実とまで言うとオカシイな…)
あ…ダメだ、ミロの、アイオリアに絡みつく足やら、さっき見た想像と違ってたアレとかが…
転がり合う健全で卑猥なポルノ顔負けの……あのシーンとかを思い出して目がぐるっと回った
ミロが俺に駆け寄り、惜しげもなく視界に艶めかしい裸体を入れてきた。

(さっきまで全然平気だったのに現実と意識したとたんコレだ!)

目の毒だッ!比喩ではないくらいに毒だッ!!
俺は視界に入れまいと首を振って逃れようとするがミロがやんわりと動きを制してくる
うおお…!お、俺に触るな!!!俺はノーマルだ!ノーマルがいいッ!ノーマルでいたいッッ!!


「カノン、…動くな。おいリア!何か布持ってこい」
「分かった!」


慌てた声が遠ざかる
それとは別に被さる大きな影。アルデバランだ


「昼間も少し、具合が悪そうにしていたからな…」
「ああ。アルデバランもそう思ったか。俺もちょっと気になっていたが…もっと気を使ってやるべきだった」


意味が分かぬと二人の顔を見てみると真剣な表情で自分を見ている
ミロが俺の鼻筋上をそっと指で摘む
そこで俺はもしかしてと口上をそっと手で触れてみた






………鬱だ。






口の辺りが濡れていて、指を見れば… つまり俺は鼻血を出していた。


「ミロ、これでいいか?」


アイオリアが寄こしてきたタオルに鼻を押さえられ座れと促されるがあまりのショックにミロの手を払う
それはそうだろう。男の裸にのぼせて鼻血を出すなんて… これ以上のでかいショックが一体幾つこの世にある?
だが、ミロの手を払ったその動作でさえフラフラと身体をよろめかせてしまった俺を、見かねたアルデバランが支えてくれた。
…いったいどうしたのだ?俺は……


「とにかく…カノン、双児宮まで持ちそうか?」
「平気だ…何でもない…構うな」
「ならば双児宮まで付き添う。文句を言うな、アルデバラン!ムウの所から薬と飯貰ってきてくれ」
「ミロ、俺はどうする?」
「ここの片付けと俺の服の洗濯頼むな!」


ミロがアイオリアから渡されたシャツを羽織って俺の肩を抱き上げる。
………ちょちょ、ちょっと待て!その半端な半裸はもっと不味いッ!
思わず前屈みになって、余計に吹き出す血を必死で押さえた。
心配そうにミロが覗き込む
髪に芝が所々付いたり、泥が薄く頬を汚していたり、ちょっと血の滲んだ鎖骨が、シャツから覗いていたり、
しかもだらしなく羽織られたシャツから、ピンクのきれいなちくびがつんっとんがり…
訳の分からない思考に頭をぐるぐるさせられて、俺はまたくらくらと身体をふらつかせた。


「…カノン、少し我慢してくれ!」


言うが早いがミロが俺を抱きかかえて何足飛びかで階段を駆け下りた。
あっという間に双児宮へ入ると、寝室を訪ねられながらベッドにそっと腰掛けさせて貰う


「タオルを貰うぞ」


ミロがタオルを探し出してそれを濡らし、俺が手に当てていた血だらけの物と交換してくれた


「体温計は?」
「知らん…」
「時計あるか?」
「腕にしている…」


ミロが腕時計を外してそれを見ながら脈を測った。お前そんな事もできるのか
それはいい。そんな事より服をなんとかしてくれ…目の、やり場に困る。
特にシャツの下!!チラチラと、とにかく卑猥だ…どうしても、目がッ ああ…クソ、また血が出てきた…
だがミロはそんな俺の気も知らずに体を寄せて額をくっつけて来た!待てッ接触はもっと勘弁だ!


「少し微熱がある、脈もすこし速いか… カノン、どこかに強くぶつかったりしたか?」
「いや。 ミロ… 大したことは無い。俺は元々鼻の粘膜が弱い…」


嘘では無かった。それにミロがああ、と何かを考えながら頷く。
だがその素肌にシャツ一枚は目の毒なんだ!早く着替えて行ってくれ…
とにかく服を出そうと立ち上がろうとしたらまたもやふらついたのでそれを断念する。
本当に俺は具合が悪かったらしい…昼間のくらくらしていたのも、日射病か何かだったのか?
とにかく動けない俺はぐるぐるする頭を使ってみた。
ミロは何を言っても暫くはここから出て行かないだろう…ならば。


「ミロ、シャワーを浴びて服に着替えろ。部屋が泥まみれになる」
「あ、そうか済まん。じゃあ遠慮無く…」
「そっちの部屋にクローゼットがある。適当に服を出せ 着ていって構わん」
「済まない、具合悪くなったら念話でも何でもして呼んでくれよ」


軽く頷いて返すとミロがやっと去ってくれた。
それに俺はほう、とため息をもらす。とにかく、危険物を除去する事が出来た。大本は何とかならなかったが…
暫くすればアルデバランとムウが荷物を抱えてやって来た。
それに平気だと答えたが色々と手早く世話を焼かれベッドの住人に収まる。
ムウ持参の体温計で熱を測りながらスポーツ飲料を飲まされた…
俺のこいつらより年上というプライドはズタズタになったが、反対に体は幾分か楽になった。
なので、アルデバランにさっきの出来事を確かめてみる。…あれは何だったんだ、一体?


「…アルデバラン、さっきのミロとアイオリアは何をしていた?」
「ああ、俺も良く知らないんだがアイオリアを呼びに行ったら二人が手合わせという名目のケンカをしていてな…」
「? 何の話です?」


アルデバランがムウにも事の顛末を話し出したのですごく分かりやすかった。理解は出来んが。
彼によると獅子宮横で、裸のまま馬鹿らしい言い合いをした二人がフルスッピンで体を絡ませ合って
取っ組み合いをしていたらしい。
関節をきめようとしたり、それを外したり、さらに違う型で固めようとしたり等と。
ああ…俺は見ないで良かった。本当に良かった。
ムウが呆れた声で「馬鹿ですね彼ら」と俺の心を代弁してくれた。


「実にホモホモしい光景だったでしょう、アルデバラン…」
「失礼な…」


そこに服を着終えたミロがやって来て抗議を一言。だがそれをムウが鼻で笑った。


「裸で取っ組み合いをする馬鹿がいますか…何してたんです貴方たち」


まさかホントにそう言う関係ですか?なんて言い出すムウに今度はミロが軽く鼻を鳴らした。


「そんな訳あるか…自宮へ戻る時にリアが芝に水を撒いていてな、それを悪戯半分で掛け合いになった」
「十分それもオカシイですが。…で、なぜ取っ組み合いになったりしてたんです」
「最初はただ巫山戯ていただけなんだが……リアの奴が、男のプライドを踏みにじってくれたのでな…」


俺は飲んでいたスポーツドリンクをぶはっとむせた。アレの事か…
ミロもむくれつつ顔が赤い。二人は呆れて口をぽかんと開けた


「少々組み手に発展したまでだ。コスモは出していないから私闘では無い!」


ミロは腕を組んで俺は悪くないと言い張った。
俺とミロの態度で何を言われたか察したムウとアルデバランがそれぞれの反応を返した。


「ははは!ミロ、男はでかさだけじゃ無いぞ!?それに通常の状態が全てではあるまい!!」


豪快に笑ってミロの背中をバンバン叩くアルデバラン
ミロが一層顔を赤くしてむくれながらちょっと目を潤ませたりした。
一方ムウはミロに身方をしたようだ


「それは…アイオリアが悪いですね。人には言ってはいけないことがあるのです」


でもコスモ無しの組み手じゃ貴方の大有利でしたでしょうから、それで忘れなさい
とムウが締めて俺のタオルを取った。
どうやら血は止まってくれたようだ。それに皆もだが、俺も安心をする。
体温計を渡せば僅かに高いぐらいの微熱程度だ。ムウがほっと息を吐いた


「たいした事が無いようで一安心ですが…くれぐれも無理などしないで下さいね」
「心配をかけたな…もう平気だ。しっかりと休む」
「そうか、ゆっくりと休めよ。食事は置いていくので食ってくれ」


ムウとアルデバランが気を利かせてくれて部屋を出ようとしてくれた。
だがミロは二人に別れを告げて 「俺はもう少しここにいる」 と言った。…な、何!?
お、お前と今二人きりは色々心に良くない!ああ…でもそんな事は言えないし…
ムウとアルデバランはミロの厚い友情にニコッと微笑んで出て行ってしまった
俺の心は複雑な滝涙でいっぱいに濡れた。


「カノン、少し口に入れられそうか?」
「…いただく」


少々腹も減っていたし、とにかくミロ地獄
(←笑)から逃れたい一心の俺はそれを出来るだけ平らげて見せた。











食事を終えてとにかく眠る体勢を取るとミロが大丈夫か?と問いかけてくる
かがんだ時にふわりと俺のシャンプーの匂いが香る。
あああ…実に不味いシチュエーションだ。


「こんな事、何でも無い… 大げさ過ぎるぞお前達は」
「ああ、騒ぎ立てて嫌な思いをさせた。済まなかったな…でも心配だったんだ、許せ」


ミロが素直にそんな事を言いながら目元に乗せていた布を冷たく濡らして変えてくれた。
それから、はあ と息をはいて俺にそっと語り出す


「昼間も具合が悪そうだったな…あの時、引き止められなくて悪かった」


そんな事を言われた俺は、罪悪感で口の中一杯が苦くなった。
違う…違うんだ。そもそも、変な夢を見始めたのが原因で…
だがそんな事が言える筈がない。夢に、厭らしい夢にお前が出てくる等と…


「違う、そうじゃない… 別に具合など悪くは無かった。これは…」
「カノン、無理はするなよ 俺達がいるのだ、あまり気を張る事もない」
「いや、だからミロ…これは本当に」


違うのだ。だがミロが言葉を遮って頭に優しく手を置いた。少し眠れ
触って痛くないか? 平気だ。 そう告げればそっと髪を手で梳きながら傍にいてくれる



(ああ…くそ……)



情けない姿を晒すのも恥ずかしいが、こんな風に優しくされるのはもっと気恥ずかしい。
だが俺も本当に参っていたらしく、くらくらする頭を宥めるように掠めていく体温がひどく心地よくて拒めなくなった。
…だが、いかん。このままでは色々不味い。
もしもこのまま寝てしまって変な寝言を聞かれたりするのはご免被りたい。それだけは絶対に!


「ミロ、もう十分だ お前も帰って、食事を…しろ」


最近ミロが痩せたとムウが困り顔で俺に言ったのを思い出す。聖衣を直したぐらいなんです、と。
あれは暗に良く一緒に出かけるようになった俺に食べさせてくれというメッセージなのだろう
もしかしたら今日の白羊宮での食事会はその目的もあったのかもしれない。
そう考えるとまた嫌な気分になった。自分は何処までタイミングが悪いのだろう


「ああ、お前が寝たらそうするよ…」


ちゃんと、帰って食べるから。ミロが俺の言葉を理解してくれてそうはっきりと言った。
ああ、お前なんでも俺の事が分かるのか…?心が浮遊しているような変な感覚
何でもミロに分かってしまうのだろうか…?ああ、それは恥ずかしく くすぐったい。あの夢は知られたく無いけれども…
それまでここにいさせてくれ ミロの低く良い声の囁きが痺れた頭に心地よく響く。
ぽつぽつと雨の降り出す音が聞こえた。遠くで微かに雷が鳴る


「お休みカノン、少し疲れていたんだよ…」


ゆっくり休め…

…ああ、そうかも知れない。
ちょっと疲れていたから、変な夢を見たのかも… 血を出したのも、きっとそうかも。
だって、こんなにお前が愛しいのだ。あんな様な劣情で汚したい訳じゃ無い…
ただ、ただ友人でありたいのだ。このままが、いい…


傍にいてくれるというだけの事が、こんなにも心が落ち着くものなのだなと妙に感心をする
触れる体温が、こんなにも心を穏やかにしてくれる事も初めて知った。


(お前は俺に 色々な事を教えてくれるんだな… ミロ…)


段々と睡魔がやって来る
ミロがぬるくなった布を冷たい状態に戻してそっと目元に当ててくれる
そしてまたゆっくりと頭をそっと撫でてくれた



(ああ…こんな事をされたのはどれぐらいぶりだろうか…もう、殆ど憶えちゃいない…)



遠い、昔に… あったか、 無かったか…


ごろごろ、と雷が遠くに聞こえる。


雨音が、色々な音を吸収していく



『カノン 無理をするなよ… 俺はお前の幸せを 願っているのだからな…』



ああ… ミロ そんな事 俺になど思わなくていいのに。

お前の声を聞くと、どうしてこんなに切ない気持ちになるのだろう?
















遠雷がごろごろと鳴り響く
瞬く鋭いフラッシュにミロの艶めかしく濡れた裸体が垣間見えた
手はしっかりと握り合っている。俺が上で、ミロが下
俺が腰を押しつける度にミロの長い足がゆらゆらと揺れた。


「あ、ああ… 壊れるぅ…」
「これで? …ッ、…はッ …ほらッ もっとだろッ!?」


俺はミロを組み敷いて、腰を とろけるミロの中へ潜り込ませて攻め立てていた。
強く突き上げれば、ミロの唇がパクパクと酸素を求めて開かれる。
幾筋もの涎が顎を濡らしていて、どれだけミロが淫らさに没頭しているかが分かった。


「好きだな、コレがッ …そんなに、好きか? …なぁ、アルデバランッ とは… はッ …したかッ?」


俺は先程見たミロがアルデバランにこの長い足を巻き付けたのを揶揄しようと、腰を振りながらそんな事を聞いてみた。
ぎゅっとミロの入り口が物欲しげに締まって、答えをはぐらかすように視線を外す


「…どうした、答えろ…」


焦らすように、よがらすように、浅い場所をゆっくりと抜き差しする
ミロが震える吐息を はぁ、はぁ、と可愛らしく吐きだして、そっぽを向きながら「…した」とぶっきらぼうに答えた。


「なぁ…どんなだった…お前が突っ込んで貰ったんだろ?スケベだもんな、お前のココ…」


ぞろりと、撫で上げるように奥まで肉を割り開いて、つぅっとゆっくり抜いてやる。
ミロの身体が面白いぐらい震えだして、俺の手に爪を立てた。


「ほらッ…言えッ 言わないと、止めるぞミロッ」


ガンガン突き回してミロの小さいピンクの乳首に吸い付いてやる
ミロが泣き濡れて腰を捩らせた。逃れたいのか、貪りたいのか。
淡いピンクの陰茎は、触れてもいないのにはしたなく膨らんで悦びをいっぱいに伝える
半狂乱に喘ぎながらそれを止めて欲しくなくて、ミロがアルデバランの事を必死に思い出しながら話し出した


「あッ …ルデバッ、のはぁッ おっきい… すごくぅ… ウウウン!い、い、いつも俺ぇ…こ、壊れちゃいそうにッ あああッ!なるぅ…」
「へぇ…それがクセに、なっているのか?…でも、ああ… お前、 その割には良く締まるッ」


ミロは出て行くときも突き刺すときも、ぐりぐり腰を回して開かせているにも関わらずすぐにピッタリと俺に粘膜を隙間無く絡ませる。
抜くときはカリの裏側まで刺激を寄こしてきて、すぐに突き立てても肉のカーテンが幾重にも俺の先端にまとわりついてくる
まるで今初めて入れた様な刺激が繰り返し続く。…その感触が堪らなく良い。天性の淫乱な体付き
はあはあお互いの荒い息づかいが部屋の中に響き渡った
俺が腰を打ち付けるとパチュンパチュンと水の混じった音がする
ミロが絶妙に食いつきながら俺の名を呼んで顎をいっぱいに反らせた


「あ、あ、あッ …カノン …だ、ダメだ イ、クッ…  〜〜〜ッ」


ぎゅうっと長い足を俺に絡みつけて、後ろだけで絶頂に泣き叫んだミロ
その白い涙が迸って、体を、仰け反った首を、淫猥に濡らして飾った
ミロがビクビクと 腰と、巻き付けた足を痙攣させながら俺を甘く舐めしゃぶる
入り口で、奥で、わななきながら貪欲に。


「なぁ… はぁっ ミロ… アイオリアとは、したんだろッ?」


ミロのあまりの具合の良さに持って行かれそうになりながら足を外して聞いてやった
振動に合わせてこくこく頷くミロに悔しくなって、苦しい体勢を強いて犯し始める
腰をかなり高く持ち上げた正常位。ミロとの結合部もイヤラシイ顔も全部丸見えになる
ミロが恥ずかしそうに、でもそれ以上に快感を感じるのか悦んで目を潤ませた
律動を早くしながら「アイオリアはそんなにいいか」と意地悪く聞いてやる
それにミロが目を細めて俺を見ながら、悦がって、たどたどしくも答え出す


「リアと…すると、…あ、アッ 〜〜ぁ、…ッ 電気が… アンッ ビリッと、走る…」
「どこに?…ここか?」


ミロの悦ぶ穴の膨らみをリズミカルに刺激してやると、ミロが身体をのたうたせて長く尾を引く嬌声をあげた
ぴくぴくと小魚のように身体を震わせて吐性する。
間を空けない連続の開放感にミロの目が焦点を結ばなくなる
持ち上げた足がぐっと突っ張って、つま先までが快感に綺麗に反っていた
とろりと蜜を垂らしたミロの性器は綺麗なピンク色で、つるりと隆起が少ない
まるで男に嬲られる為に存在しているかのようだ
それを今度は扱いてやりながら、その体勢のまま腰をぐるりと回して動きはじめた


「ほら、もっと良くしてやる… 俺の味を、しっかり覚えろ…ッ」
「うっ…あ、あッ、やめっ〜〜ううう〜〜〜〜〜カ、ノン〜〜〜〜」


ミロが泣きながら俺に許しを請う
だが、俺は許してやらず容赦なくミロの快感の核をつつき回した
ミロが狂ったように四肢をばたつかせて抵抗したが、やがて愉悦を身体一杯に詰め込まれて
さっきの蜜も吐き終わらぬ内に連続して白い粘液をこぼしてしまった。
泣き濡れた顔に飛び散る飛沫。そのいやらしさに堪らず俺もミロから引き抜き顔にぶちまけてやる
ミロの薄ピンクに染まった姿態 胸や 首や 顔、髪にまで白い粘液がべっとりと
その淫猥な姿に俺はほくそ笑む。こんなに快感に蕩けたのは初めてだろう?ミロがこくりと頷いた



「ほら、うまいか… お前と俺ので、ドロドロだ」



惚けてしまったミロに、俺とミロのが混ざった白濁を指ですくって口に運んだ

無意識なのか ミロが舌をぺろりと出して、それを舐めて俺を見上げていた。

















(…………………………………………最悪だ!)


朝起きると、俺は腹を立てながら服を脱ぎ捨てて水のシャワーを急いで浴びた


「クソッ………!」


怒りをぶつけたくてタイルを叩く 何度も、何度も。
そして…堪らなくなって涙を零した
あまりの情けなさに、冗談抜きで涙が出た。



なんで俺はあんなに良い友人を犯す夢なんて見るのだろう…
友でいたいのに、信頼を裏切りたくないのに。
なぜ、その大事にしたい相手を乏しめて劣情のはけ口にするような夢を見るのか
自分で自分が分からなくて年甲斐もなく泣いた
なんで自分は、ミロを夢で犯し夢精なんてするのだろうか?


( …俺は狂ってしまったのか? )


答えは無かったが 二度とこんな思いをするものか! と自分自身に吐き捨てた。




















痩せてしまったミロ   適切な処置



ムセイをしてしまう28は異常でしょうか。はい、私の頭が異常ですね!(笑)ノンタン、泣かしてしまいましたぁ〜 ゴメンよ
あ、最近知ったんですが外人さんの下のオケケ、頭と違うことが多いらしいですね。
下も金なのは凄く少ないそうです。大体頭の毛より濃い色らしいですよ!?
…で、それに萌えつつミロタンは下のオケケは反対にうす〜い金色vあーー自分馬鹿よのう…。
水遊びのシーンは、へっぽこ様の超萌話から妄想させて貰いましたv(いつもいつもスミマセヌ…汗)
男が裸でじゃれ合うのって官能的で良いですよね!?あ〜何か自分おすぎかピーコみたいだよ。
話に戻りますが、夢っていい加減で節操なかったりしませんか?因みに私は夢で自己嫌悪した記憶有りです。
まだもうちょっと続く夢の話。さてこの話の結末はいかに!?…え、知ってるって??ははは、ま、楽しんで下されv
アルデバランの言葉に涙目になったミロ。彼にしてみればそうなってしまうのです。