幼き日の思い出 (4/Sideムウ/教皇シオン存命中※2の冒頭のシーンに戻る) 頬をつねり合うだけでは足りなかった私達は、ため息を吐くアイオロスとサガから離れて喧嘩を続けた 遠くアイオリアの泣き声が聞こえる。私はそれにもざまあ見ろと思った 腫れる頬をさすりながら木の枝を投げる もちろん得意のサイコキネシスで だけれどミロはチビのくせにすばしっこくて中々当たらない ムカツク …ムカツク!みんなムカツク!! 「むうのばかぁ!やなやつーっ!」 環境に素直なのは子供だ 回りの変化に戸惑いつつもストレートに感情をぶつけてきたミロ 嫌な空気を出しながらも何もしない大人 戸惑うばかりのサガと違い 子供のミロははっきりと口に出して私を非難した モチロンそれが、良い事だとあの時の私に分かるはずはなかった。 「〜〜〜ミォなんてもっと馬鹿!!」 「おまえのほーがばか!」 「馬鹿って言う方が馬鹿ですっ!」 「ばかばかばかっ!むーなんてきあいっ!!」 ミロが泣きながら砂をかけてきたので、私はそれに泣きながら反撃を サイコネシスで小石を無数に持ち上げてミロに雨あられと降らせてやった だがさすがにミロも私の同輩で、素早く避けたり手で払い落としたり そうしながらも私との距離を詰めてきた それに私は必死で逃げる 「むう!さがにあやんくちゃだめーっ」 「しりま、せ〜んっ!!みおが何を言ってうか分かいませんモン!」 私達は声をいっぱいに張り上げながら岩だらけの聖域を駆け回った 精一杯の理不尽さ、不愉快さを剥き出しにして向き合わないまま逃げていた 誰も来れないような断崖絶壁を駆け下りて、何時しか誰も近寄らないような辺鄙な場所に来ていた ふとここはどこだろう?と辺りを見回そうとすれば距離を詰めていたミロが掴みかかろうとしていて 「あっち行けぇぇぇ――――――――――ッ!!!」 そのミロをサイコキネシスではね飛ばした。 たまたまだった、ミロが飛ばされた先に縁の低い井戸があって ぐらり… ミロが井戸の底へ真っ逆さま さすがに怪我をするのではと思い私はミロを念力で引き寄せようとしたのだけれど サイコキネシスで戻そうと思ったのに戻らなくて、急いで駆け寄り咄嗟に手を伸ばす 「みろぉ!!」 「あう?むー…」 掴みはしたけど一緒に井戸の底へ 何故?サイコキネシスを使ったのに浮かばない!重力に引っ張られる!!なんで?どうして?? 「わあああああああああああああああああああああ!」 ミロと一緒に井戸の底 私達ふたり、真っ暗闇に食べられてしまった。 |
ちょっとムウ様が黒くなりすぎちゃいましたか。でも捏造はどんどん続きますv
一応、子ムウは漢字混じりで子ミロはひらがな一辺倒。これは知能の差ですかね〜