お題の45をやってみたよ☆




ということで、拍手にUPした記録室。まだお読みになってない方はどうぞ〜



読んでる方はこちらからバックバック〜☆



1〜10で〜す
10


1〜10
   11〜20   21〜30   31〜40   41〜+α





10 喘ぐ

(13年より前の出来事です。サガの乱前)




「おーーい、サガーー?」

サガを小用で双児宮を尋ねたアイオロスはふと足を止めて気配を探った
微かに艶やかなサガのうめき声が聞こえてくるではないか!?
ロスはそれにドキドキムラムラしながら声のするほうに忍び足で近づいた
(サガラブのアイオロスは密かにサガの尻を狙っているのだ!)

『うう…はぁ…あ、ダメかぁ……な、ならばっ……ッッくうっ!』

自慢のウマナミをギンギンに滾らせながらロスはいやらしい声のする部屋を覗いた。
す、すると何と!サガがあらゆる所を縛られて悶絶しながら身をくねらせていた!(←ホントはカノン)

『あ、ああ…もうちょっとなのにぃ……ウンッ…ウンッ…』

(はぁはぁはぁ!す、すごいヤラシイな、サガ!も、もうちょっとでイケるのか!?)

『は、はぁ…い、痛いっ く、食い込む…アアッ』

(ど、どこに食い込んでいるんだハァハァ!ああ…サガ!)←ホントはカノン

あの、神のように清廉なサガがこんないけない一人遊びをするなんて!
そのギャップに鼻血を吹き出しながらロスも喘いだ
だがその時背後に気配を感じる。振り返ればミロとアイオリアだった!!

リア「にいちゃーん何してんの?遊んでくれるって約束は?」
ミロ「あ!魚さんゴッコ!俺もぉ〜〜はぁっはぁっ(パクパク)」

『ア…アウッ いけるっ…ここだぁ……』

その時部屋から一層切羽詰まったサガの声が聞こえてアイオロスは二人を抱えると光速で双児宮を飛び出した!
両脇にふたりを抱えながら飛び出せばアイオリアが心配そうに兄を見た

「に、兄ちゃん…大変だ、すごい腫れてる!鼻から血も沢山…」

腫れてるとはモチロン自慢の暴れん坊(童)だが、それが硬くなるとは知らぬ弟は心配に泣き出した
ミロもビックリして泣き出した。そして何故かそこに…

「アイオロス…?」

サガがいた!さっきまでの妖艶さがするりと消えたサガが神のような微笑みを潜ませロスを見る
え、ええ!?早すぎないか?もうイッたのか!?と思いながらキチンと聖衣を纏ったサガをロスは見上げた
だがタイミングの悪いことにサガ大好きのミロがウワーンと泣き濡れながらサガに抱きついた

「ロ、ロスがお魚さんゴッコしてたら腫れちゃったの!」
「う、うわーーーん!兄ちゃんが死んじゃうよッ変なコブみたいなのが出来ちゃったぁ」

リアまで言うので俺は隠せず、何も言えなくなる。
サガが俺を無表情でじっと見つめた後(サガが一番怒っている顔)ミロとリアに目線を合わせて質問をした

サガ「…ミロ、お魚さんゴッコって?」
ミロ「ウン…ロスがね、ひっく…お魚さんゴッコしようってはぁはぁしながら俺を持ち上げたの」

待てっ!!それはお前が勝手に言ってただけじゃないかっ!!

リア「ひっく、あ、そういえば痛くて食い込むって言ってたぁ」

ままま、待てっ!!そんな事まで聞いてたのか!?それにそれは俺じゃなくてサガがっ!!
だがサガのコスモが燃え上がる…み、見られたのを怒っているのか!?ああ、や、止めてくれサガッ!!

「子供に…しかも自分の弟にまでか。悔い改めろ…出来ぬなら、死ね!」『ギャラクシアン・エクスプロージョン!!』

アイオロスは星々と共に砕けそうになりながらも暫くした後生還した。
その手には聖域外で入手した『これで貴方も緊縛師・縛りのハウトゥABCD』という本が握られていたという。


―で、真実―

「クッ…カノンめ、また逃げた」

双児宮を抜け出して悪事ばかりする弟を折檻した後転がしておいたのだが、縄を抜け出して逃げていた。
ギリギリと歯噛みした兄は書店で購入した忌まわしき本(これで貴方も緊縛師・縛りのハウトゥXYZ!)をパラ読みし
頭に叩き込むとそれを燃やして処分した。(←兄は凄い頭脳の持ち主なのでパラ読みですぐ記憶出来る)

そして今日も難解な技術で縛られ転がされたカノンは痛みに喘ぎながらもぐねぐね蠢き縄抜けを試み
それをこっそり眺めてハァハァ喘ぐ鶏がいた。



※やがてカノンは逆海老縛り(ホグタイ)で縛られ縄抜け不可に。
自分で書いときながらロスの扱いがひでぇな…とか思ってます。あ、因みにこの話緊縛の後に書きました。






9 毒

※サガの乱の前の出来事です




「ロ―――――ス―――――!」

お隣の人馬宮を尋ねたミロはテーブルの上に目が釘付けになった。
新聞紙が広げてあってその上には沢山のお団子が!
もう一度『ロス―――!』と大きな声でいない事を確認したミロは…

「ん〜〜!おだんごだぁ」ぱくっ☆ムグムグ…
「へんな味〜〜でもも一個」ぱくっ☆ムグムグ
「ちょっとすっぱい!」ぱくん☆むぐむぐむぐ…

と作られたお団子の半分ほどを平らげた。
さすがにこれ以上はヤバイかなぁ〜〜と思い、ロスに叱られる前に人馬宮を飛び出て闘技場に
ムウやアルデバランと遊んで(←半分殺し合い)いたがいきなり目の前が真っ暗になってよろけた
そして連続して腹痛が。ムウとアルデバランがそれに驚く

ミロ「痛っ…??う、痛っ………ウ、ウ、ウ!」
ムウ「…み、ミロ??…おかしいです。そんなに強く殴った訳では無かったのに…」
牛「…??ミロ、涎がでてる。何かおかしい!急いでサガに…」

その時慌てふためいたサガがムウ達の異変を感じ取って側に駆け寄った
痙攣するミロを抱きしめて真っ青になり、やはりミロかと動揺していた。

ムウ「やはりとはどういう事です?サガ。急にミロがおかしくなって…」
サガ「アイオロスが私に連絡してきたのだ。ほら、お前達が昨日作ったホウ酸団子…アレが半分も消えていて」
牛「え!?も、もしかしてミロが食べたとか??あの、一杯作った…半分も!?」
サガ「らしいな、ムウ…み、水を!」
ムウ「は、はい!」

テレキネシスで水桶を呼び寄せると半分意識が朦朧としているミロに流し込み、サガは吐かせようと手を突っ込んだ
だがミロはその見事に張った食い意地の為か、中々吐き出そうとはしない。
しかもやっとの事で吐かせても、うす黄色の胃液ばかりでちっとも団子の欠片も出てこなかった!
ミロはあの短時間で団子をすべて吸収してしまったようだ。

サガ「ど、どうしたら…みみみミロ!い、医者に…」

大変な事態にパニック気味のサガに泣き出しそうな子供2人
だが、その時ミロが唸ってサガの手を掴んだ

ミロ「う、ウワ―――ン サガぁお腹痛い―――――――ッッ」
サガ「ミロ!この馬鹿者っ」
ムウ&アルデバラン「「ううううわ――――――んっ」」(大泣き)

涙ぐむサガに抱きしめられながらミロは一応医者に診せられた。
だが、医者は首を捻るばかり。しかもミロは次第にケロリとしてきてその日の夕飯を平らげた
次の日には元気に駆け回り皆を、特にぐったりしたのを見た3人を心底呆れかえらせた。

ムウ「さすが毒虫の星座は違いますね」
アルデバラン「ミロだから…じゃないかな」
サガ「どうしてあんな不味そうな物を食べたのだか…」

ゴキブリをちょっとでコロリと殺すゴキブリ団子の強烈な毒
その毒団子を数十個食べても生きているミロはゴキブリの何十倍もしぶといと囁かれたのだった。



※絶対に真似しないでクダサイ!どんなに鍛え抜かれた黄金聖闘士でも死にます☆






8 心地よい音



今日も今日とて針のムシロに死にたくなっていたサガは鬱特有のため息を吐きながら双児宮に辿り着いた。
するとどうだろう…通路から、部屋まで(部屋は主に愚弟のみ)ゴミやら菓子やらが散らばっていた。
これにキレたサガはゴミ溜めでグーグー寝るカノンをぶち殴った。

「このっ…愚弟がァ!」
「ふぎゃっ!」

吹っ飛ばされた愚弟に、いつものサガならここで超光速コンボを喰らわすのだがその時サガは自分の変化に気が付いた
気分が、良くなっている?何故…?この、カノンの情けない呻きを聞いたから?
まさかな、と思いつつもう一度カノンをぶん殴ってみた。悶絶もののボディーブロー

「ぐぎゃっ!」

おかしい。サガはそう思ったがやはり気分が高揚していた。手が…止まらない!

「ま、待て…サガ!これは俺じゃない。ムウとかシャカとか、アルデバランまでが…」
「お前の見え透いた嘘など 聞く耳、持たん!はははははっあはははは!ウワ――――ッハハハハハッ!」

そしてボコボコになったカノンを目にし、ハッと我に返るサガ
…ああ、私は何て事を!なので罪滅ぼしとばかりに優しく接する

「カノン…こんな所で寝ては風邪をひいてしまうよ」にこっ(←神の様な笑み)

そっと毛布をかけて宮の掃除を始めた
愚弟を殴る音が、カノンのうめき声が、サガの疲れた心を安らげる不思議。



※DV兄貴 躁鬱は落ち込んでは盛り上がってまた落ち込みます。病院へ行きましょう
取り繕う事は天下一品の兄様、13年間逃げてきた(誤魔化してきた)前歴有り






7 血液

※サガの乱の前です




ミロ「はぁはぁ…アイオリアァ」
リア「う…うぅん…みろぉ……」

二人は妖しい息遣いでペタンと座り込み身を寄せ合うと抱き合った
くにゃくにゃになりながらも抱き合うと、さらに気持ちが良くなって猫の子のように身をすり寄せる

サガ「…!?ミロ?」
ロス「リア??」

そんな所にやって来てストップをかけたのは年長のサガとロスだった
お互いに子飼いと弟を抱き上げてトロンとなった子供達の頬を叩いて様子を見る

ロス「酔っている…にしては変だよなぁ。おい、リア!何食べた」
リア「うぅん…はぁはぁ…け…けちゅえきぃ…」
ロス「はぁ…?何だって?」
ミロ「血液ぃ飲んだっ…アンッ!だ、だって俺ぇサガみたいにっなりたかったしぃ…」
サガ「………………??血液?(私はそんなもの飲まないぞ?)何の?」
リア&ミロ「しゅっぽん!」
ロス「……すすすすすす、スッポン!?」(←目を見開いてサガを見つめるロス)
サガ「…………………????」(←ロスの視線を不快に思いながらも困惑するサガ)

ここで何かしらピンときたサガはそっとミロに問いただした
サガ『ミロ…もしかして今日私に会った?』
ミロは囁かれた事に一層幼い性感を刺激され、汗を滲ませながら身をくねらせて頷いた
これにサガは歯噛みする。今日は教皇宮詰めでミロ達には合っていない
ならばこれは愚弟の仕業…サガは神のような表情の裏で怒りMAXになった。

リア「あ、あぅ…サガァ、亀さん大好きだから…はぁはぁ、いっぱい飲んでるって!」
ロス「か、亀さん大好き!?(亀さんってアレか!?それでスッポンの血を飲んでいるのかサガッ!?)」
(↑驚いた顔でサガをまじまじと見、問いかけるような視線を送るロス)
サガ「………す、好きなのだ。悪いか?(ぐっ愚弟めッ…!殺す!)」
(↑青くなりつつ誤魔化すサガ。見えぬ場所に青筋を目一杯浮かべて怒る)

ミロ「あちょね…アウン…鹿さんのちゅの、飲んだのぉ…」
リア「うんっ…は、はぁ…お粉でのんだのぉ…」
ロス「そ…それもサガが!?」(←信じられないといった風に視線で問うロス)
サガ「……けっ健康の為になッ!」(←涙目で悔しそうに口を噛みしめるサガ 噛みすぎて口から血が流れた!)

ロス「さ、サガ…口から血ィ出てるぞ…!?」
ミロ「はぁはぁ!違うのっサガはお粉じゃなくてっまむちとか色々入ったざあくをぉ…」
リア「はあ!ち、違うよミロッ座薬だよ!サガはそれをお尻に入れるって!!」
ロス「な、なにぃ…!?さ、サガッ!ハァハァ!」(←遂に妖しい目付きでサガを舐め回すように見た)

ぶちっ!
サガの中で何かがキレた!!気が付くともう勝手に体が動いていて…
しゅばぁ……っっっ!!!
荒く息をしていたミロ・リア・ロスは気を失った(ついでに記憶も失った)
サガが幻朧魔皇拳だか幻朧拳だかを極めた瞬間だった!


―少し時を遡る―

ミロ「あ――――っ!サガ何してんのぉ!?」
リア「亀さんそんなにどうするの!?」

ぎくっとサガ(←ホントはカノン)は身を強ばらせるとミロとリアを見た。
何とか誤魔化そうとサガの真似してにっこり微笑む

カノン「これ?小遣い稼ぎ…いや、……私はとっても亀さんが好きなのだ」

アミ一杯のスッポンを手にザバザバ沼から上がると雑兵からぶんどったナイショの隠れ家(←ボロ屋)
に急ぐサガ(←ホントはカノン)それに興味津々で付いてくるミロとアイオリア
参ったな、と思いながらもひょこひょこ付いてくる子供の可愛さにカノンは悪い気はしなかった

カノン「あ、触っちゃダメだ。指を食いちぎられるからな」

亀に触ろうとしたミロが噛まれそうになっていたので、カノンは咄嗟にスッポンの首を落とした
そして勿体ないと落ちた首からしたたる血液を光速でグラスに注いで受け止めた

ミロ「血なんてどうするの?」
カノン「飲むんだ。これが高く売れ…いや、これを飲むと強くなれる(下がな…)だから沢山飲んでるんだよ」
リア「げぇ!か、亀の血を飲むのっ!?」
カノン「ただの亀じゃダメだけど、これはスッポンだからね。血も肉もすごい効くんだ」
ミロ「あ、サガァ!俺飲むっ!飲みたいっ!!飲んでサガみたいに強くなる!」
カノン「………………(汗)」
リア「ずるいぞ!ミロッ サガぁ俺も!俺も飲んで強くなる!」
カノン「……(仕方ないか)…少しだぞ?二人で半分こしなさい」

アイオリアにグラスを渡すとちょっと飲んで嫌ーな顔 でも構わずゴクッと飲んだ
ミロが早く早くとせがんではしゃぐ。カノンは可愛いナ〜と二人を眺めた

ミロ「〜〜〜ぷはあっおいしかったぁ」(←意地汚いミロは殆どの物が美味しい☆)
リア「嘘だよミロ、でも死んだ亀さんどうするの?お墓作る?」
カノン「ん?ああ、これか……お前達、食べてみるか?」(←カノン最上級の思いやり)
ミロ&リア「!……強くなれる!?」
カノン「た、多分な(確か滋養にもなるんだよな…)」(←ちょっとずつ地が出だすカノン)
ミロ&リア「食べる〜〜〜〜!!!」

嬉しそうにまとわりつく子供達にスッポンで鍋を作り昼飯を用意してやるカノン
鍋を嬉しそうにつつく彼らを見ながらカノンは内職に取りかかった
鹿の角をゴリゴリと削って粉にしていく

ミロ「それなにしてんのぉサガァ…はふはふ!(←熱いスッポンを頬張るミロ)」
カノン「ん?これか?鹿の角を粉にしている」
リア「どうして鹿の角をコナにしてんの?もぐもぐ」(←同じくスッポンを頬張るリア)
カノン「ああ、これにまむしエキスや…おっとこれ以上は企業秘密だが…色々混ぜ合わせて座薬を作る。
するとヒヒジジイが泣いて悦ぶ秘薬が出来て超高い値段で飛ぶように売れるんだ」
ミロ&リア「????」
カノン「(…あ、やべっ)えと、座薬…お尻に入れるお薬を作ってるんだよ」
ミロ「俺っ俺もざあく食べたいっ」(←やはり意地汚いミロは何でも食べてみたい)
リア「ばか、ミロ座薬ってお尻に入れるお薬だって!食べれないんだぞ」(←前に風邪をひいてロスに入れられたリア)
カノン(……ほっ)
ミロ「じゃ、入れてサガァ!だってサガも入れてるんでしょ!?俺も入れて欲しい!!」
リア「ず、ずるいミロ!俺もっ俺もサガッ俺も入れて強くなりたい!」
カノン「(大汗)いや、…その、……これはお前達にはちょっと…いや、相当早い(何せ枯れたジジイ用だ)」
ミロ&リア「ええええええええええ!?」

ミロとリアはぶーぶー言いながら床を転がって不満を訴えた。それにカノンは困った顔でしょうがないな、と打開策を。
(↑因みにサガならこういう場合メチャクチャ怒って二人を叱る)

カノン「座薬は…いくらなんでも無理だから(こんな年で入れたら発狂しかねん)鹿の粉をちょこっとだけだぞ?」
ミロ&リア「「やった〜〜〜〜!!」」

そして二人はちょこっとだけ飲ませてもらうと、ほら遊びに行きなさいとサガにやんわり追い出された(←ホントはカノン)

ミロ「なんか強くなった気がする!」(←ほっぺを赤くしてはしゃぎまわるミロ)
リア「ウン!すごい体がほかほかするっ」(←巡る血に意気揚々とはしゃぐリア)

そして二人は遊び回りながら、やがてはぁはぁ息を乱し…身悶えていたところをサガとロスに捕まった。
その後気を失った二人は(ロスはそのまま転がされた)カミュに冷やされながら煽がれ2日ほど眠ったという
(↑その後カミュが冷たいコスモを込めて煽いでるのを発見したシャカがミロの隣に寝そべり
リゾート気分を満喫しだしたのでカミュがキレて寒くして追い出した。二人はスッポンのお陰か風邪は引かなかった)

そして…

サガ『ぐってっいっめぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!』(←ちょっと目が血走っている)

可愛い子供達に心を癒されたカノンが、恐怖の鉄槌を振り下ろされるまであと数分。



※因みにカノン製造の座薬タイプの秘薬は聖域では主にシオンによって高く買い取られていた事実。
(何に使っているかは不明)カノンの良い小遣い稼ぎになったという…
☆そして何もかもが美味しく感じるミロを飽きさせるボルシチの威力は凄まじいと痛感…
涙ぐましい努力が逆に徒となっていた和菓子でありました。






6 動いて

※まずはサガの乱の前からです。




「なぁ〜〜〜ちょっとは動いて下さいよ!」
「何と!おぬしワシに死ねと申すか!」
「な、何でそうなるんスか!ちょっとは口だけじゃなくて身振りで指導してくれたって…」
「…な、何とワシに死ねと申すか!」
(ちっくしょーーー!呆けてやがるなぁジジイ!)「だからそうじゃなくてですね…」

ここは中国・五老峰
廬山の瀑布に座する天秤座に体術の指導を受けに来たのは蟹座のデスマスク
何故なら彼は…
シュラ「蟹か…お前じゃ手合わせにならんからな」
とか、
ロス「デスマスクか〜〜俺じゃキツイからなぁ…あ、サガ相手してやれよ!」
サガ「ウ…! で、デスは、そうだね、カミュ?デスマスクと手合わせを…」
カミュ「フ…蟹か、小宇宙無しで良いのですか?サガ…」
サガ「じゃないと、手合わせにならないからね」
とか、盥回しにされたあげく…
どかばきぐしゃ!
カミュ「ふ…つまらぬ者を潰してしまった…」(←嫌な笑い)
と、なる。因みに相手がアイオリアやミロだと…
ベコベコベコベコッ!
リア「あ、すまん!デスマスク」つい手を抜き損ねたと言わんばかりの態度(←全然悪気がないのが更に悔しい)
ガッガッガッッッガガガ!ぐちょ!!
ミロ「あ〜〜デス生きてるぅ!?」←ミロは手を抜く事を知らないのでエグイ事になる

つまり…自分は…

老師「……おぬし、へっぽこじゃのう…」
デス「だ、だからアンタに教わりに来てンでしょうがッ!」

体術がからきしなのである。
モチロン普通の奴らや、青銅・白銀などに負けはしないが黄金となると自分が一番弱かった!
あの、アフロディーテにさえ一度も勝った事が無いほどに。
そもそもデスマスクの特性は小宇宙にあるのだ。
その小宇宙さえ発動してしまえば負け無しなのだきっと!
だけれど、あまりにも悔しすぎる…なのでこっそりと修行しようと(←彼は努力を人に見られるのが最上級に嫌い)
ここ廬山まで来て、かつてとっても強かったと名高い老師に教えを請いに来たのだが…
老師は動かない。まったく動かない。口だけの指導で何とかしようとしてくる。
そのすばらしい物臭ぶりで蟹を混乱させ、そして遂に蟹に匙を投げた。

老師「無理じゃなぁ…諦めろ。おぬしに体術は向いておらん!」
蟹「な、何だとッ!?良く見やがれっ!ほら!正拳突き!かかと落とし!」
老師「おぬし…漫画の読み過ぎじゃのう。…全然なっておらんわ、帰れ」
「く…クソがぁ…ッ!頭下げて菓子折まで持参したのにその態度!いつかお前をぶっ殺してやるぎゃあっ!!」

訳分からん語尾で怒鳴り散らすデスマスクに出来るモンならのぉ…ひょほほほ!とからかう童虎
いっそう顔を赤らめて、デスマスクは悔しそうに廬山の瀑布へ消えていった。
そして、相変わらず十二宮での蟹…最弱伝説は続いたが、
デスは巨蟹宮の地下に秘密の特訓部屋を作りブルース・リーの修行にせっせと取り組んだ。
そしてある日…

偽教皇・黒サガ「天秤座を始末するか…」
蟹「ハイハイハイッ!俺が殺りに行きます!!俺に行かせてくれッぶっ殺して来る!!」

そして嬉々として出かけたデスマスクを更なる悲劇が襲うのはもう少し後の事で。


(Fin?)



※勝手にデスと老師の出会いを捏造。蟹は実は努力の人です!
そして更なる悲劇…老師の弟子にぶちのめされしかも蟹聖衣に裏切られる悲劇☆






5 涙



―天蠍宮・夕食時―

「カミュ、携帯で写真撮ってないで手伝ってくれ…う、うう…」(←滝涙)
「……忙しい、ほらミロこっちを向け…ウウ…もう一枚…」(←滝涙)
「おい、ミロ!飯有るか、食わして…な、なぜ泣いているミロッ…あ、馬鹿止まれ!」

カノンが光速の動きでミロの指に振り下ろされそうになっていた包丁を払い、間一発ミロの指がお別れせずに済んだ。

「たく、変われ。危なっかしくて見てられん」(←ちょっとドキドキしながらミロを見る愚弟)
「す、すまん…う、ううう〜〜目が、目がぁ…」(←ラピュタのムスカの様にさ迷いながらポロポロ泣いちゃうミロ)
「…ミロ、もう用済みだ。あちらで菓子でも食っていろ」(←滝涙で携帯を閉じたカミュ)
「う、うん〜〜〜そうするッ!」(←泣きながらダッシュでリビングに走るミロ)
「お前、何気に非道い奴だな…後で写真寄こせよ?ミロが怪我せずに済んだのは俺のお陰だからな」
「…………………、一枚だけだぞ…」

今日のご飯はハンバーグ
ふりふりエプロンでタマネギに泣き濡れるミロの写真はカミュとカノンの携帯の待ち受けを暫く飾ったらしい。

※因みに愚弟がミロの宮に飯をせびりに来たのはやはり兄と喧嘩したから






4 媚薬



媚薬:性欲を増進・保持させる薬

これをどこぞの妖しい店で手に入れたカノンは双児宮でウワ―ハハハと笑った。
(店は海底、代わりに髪くれだとか声くれだとかババアが言って来たが聖闘士の力を使って踏み倒した)
そしてその妖しい薬をクッキー一枚に凝縮させて、楽しいビデオを見ようと誘ったミロを待つ
(ミロの好みを蟹からリサーチし、ビデオは隣のトトロ…ミロは嬉々として歓んだ)
トトロを見ながらやがてミロは発情し、しなだれかかって来るに違い有るまい!とやる気満々のカノンだったが…
ミロ「来たぞカノン」
カミュ「邪魔をする…」
シャカ「ポニョではないのか…ふん、だがトトロも見てやろう!」
と、いらんオマケまでくっついてきた!
…だが、とカノンは考える。トラブルは付きもの、ならばそれをチャンスに変えるのがカノン様なのだ!
コイツらがトトロに夢中になってる間だにはぁはぁしてきたミロをそっとトイレに案内し…
『おい、声を出したら皆に聞こえるぞ…』←(立ちバックでミロを攻め立てる男前なカノン)
『ンン…ウンッ』←(声を出すまいと自分の口を必死で押さえつつ気持ちよさに腰を振ってしまうミロ)
それを瞬時にシュミレートしてにやにやしていたカノンは油断していた。
「クッキー?手作りか、カノン」(ぱくっ☆)
皿に載っていた媚薬入りクッキーをいつの間にか来ていたサガに喰われていた。
カノン「お、おおおおおおい!お前何喰ってやがる!!」(てかお前は何しに来た!?)
サガ「……すごく苦いぞ、カノン もう少し練習した方が良いと思う」
そんな事を言って、サガが薄型50インチの液晶テレビ(←因みにあるのはサガの部屋)の前のソファにストンと座った。
ミロをおいでおいでと手招きして膝に座らせる。……おおおお、オイ!お前ミロはもうでかいんだぞ!?
だが重いはずのミロを軽々と膝に乗せたサガは、ミロのモサモサする髪の隙間から画面を見ていた
やがて始まる隣のトトロ…俺は開いた口が塞がらないままソファにストンと腰掛る
計画は…メチャクチャになった。だがここで逃げれば怪しさ爆発で逃げられもしない
シャカ「フン、マックロクロスケ…アヤツらはそういう名だったのだな」
ミロ「何…!?お前見たこと有るのかまっくろくろすけを!」(ドオオオオオン!ミロは衝撃を受けた)
シャカ「処女宮にいるが」
ミロ「な、なにぃ…シャカよ、俺を一晩泊めてはくれまいか!」
サガ「……止めなさい、ミロ…はぁ…多分それはまっくろくろすけじゃ、無いよ…はぁ」
カミュ「…シャカよ、それは多分魑魅魍魎だと思うぞ…」
ミロ「あ、そうか!それなら見たからいいや、シャカ」
シャカ「そうかね、ん?サガよ、息が荒いがどうしたのかね?」
サガ「分からないが…暑くないか、な…法衣の、所為か?」
ミロ「暑くは無いぞ?俺、退こうか?」
サガ「いや、このままで良いよ…はぁ…というか、このままで。体温が…心地よいから…」
ん、分かったとミロが告げてトトロに戻った。
丁度メイとやらが迷子になってババアが『メイちゃ〜〜〜ん』と探していた。
カミュが何故だかソワソワし出した。目が忙しなく動いている…ヤクの切れたジャンキーか?
カミュ「……………メイッ!!!」
シャカ&ミロ「「カミュ…!?」」
いきなり立ち上がったカミュにびびる一同。画面は泉にメイの物と思わしき靴が浮いていた所だ
カミュが半狂乱になりながら部屋を荒らしだした。戸棚を開けたり、クッションを持ち上げたり…コイツ、何してやがる?
シャカ「カミュ、メイはそこにはいないと思う。それに、ほら靴は違った」
その言葉に滝涙を流したカミュはストンとソファに座った。じっと画面を食い入るように見ている
ミロ「あれだ、アイザックショックがぶり返したのだなカミュよ。ダイジョブだ、ほら見つかったろ」
画面はやがて猫バスに。何だかトウモロコシが喰いたいな〜とか思っていたらサガの目つきがキていた
猫バスに奴らが興奮していると、サガも興奮して膝上のミロを無意識に揺さぶっていた。
それに歓ぶミロ ああ、ミロ!お前が乗っているのは猫バスじゃない!ケダモノの膝上だ!!
く、クソ…ムカツクが、どうする?ヘタに手を出せば俺の仕業だとばれてしまうし…
だが、俺が何かする前に二人が気が付いた。シャカとカミュが荒い息でミロを揺さぶるサガを訝しげに見る
カミュ「サガ…息が荒いがどうした?」
ミロ「サガ…熱い?猫バスごっこ楽しいけど、無理しなくていいぞ?」
シャカ「何…!?そんな事をしていたのか君はっ!どきたまえミロ、次は私がやってもらう」
さっさとミロを放り投げサガの上にまたがるシャカ、それに苦しそうに呻くサガ
…クソ、そんなに効果があったんだなあの媚薬。なのにお前が食べてしまうから悪いんだぞ!
だが、シャカはサガに暫くまたがるとおもむろに立ち上がり…サガを汚い物でも見るように(目を閉じながら)見下した
シャカ「見損なったぞサガ!君のような男がトトロを見て欲情するなどとは…!」
ミロ「ん?欲情って何だカミュ?」
カミュ「ミロ、聞いてはいけない…耳を塞げ」
ミロ「??」(←素直に耳を塞ぐミロ)
カミュ「私も見損なったぞ…サガ。このような純粋な作品に欲情するなどとは…呆れた!」
サガ「……あ、…はぁ…ち、違うのだ…二人とも……どうも私は、はぁ…体が、変で…」
シャカ「違うものかね!その証拠に君のイチモツは立っている!子供がそんなに好きかね!」
カミュ「ろ、ロリコンというヤツだな…サガよ、私の弟子にはもう二度と近寄ってくれるな」
行くぞ、ミロ…と手を引くカミュ。まだ耳を塞いでキョトンとしているミロ
ふん、地獄に堕ちたまえと去っていくシャカ 媚薬に呻きながら涙を流すサガ
俺は逃げだそうとしたが…手を掴まれた。恐怖に固まりつつある首を捻れば…やはりサガで…
「カノン…貴様、私に一服盛ったな……」
「ち、違う!お前が勝手にアレを食べ…(は!)」
「そうか…あの苦いクッキーか…ミロにだな…はぁ……このっ愚弟がぁぁぁああ!!」
「ぐぎゃああああああああああああ!」
その後、俺はサガが元に戻るまで散々フルボッコされ死の淵をさ迷った。
そして聖域にまたひとつ噂が増える。
タウラスに続いて教皇も子供が好物だという噂
それを耳にする度にサガが何度も自殺を図ろうとして、その度に山羊が首つり用ロープを切って回ったという

(Fin?)






3 日常



「こんなもの喰えるかァ――――!!!」
ガッ!
だが、カノンのイッテツ返しは反対側からサガに掴まれ阻止された。
(↑因みにイッテツ返しというのは日本のアニメの鬼畜親父が食べ物を粗末に投げる技である)
双児宮朝食、仲良くテーブルに向かい合ったシンメトリーの片割れはギリギリと奥歯を噛み鳴らし
出された朝食を睨み付けた!毎度出されるこのノリのような食べ物、ドロドロのそれに怒り心頭だ!
モチロン作ったのはサガ。愚弟は料理などめんどくさい事はしない

「俺はなぁまだ28だ!こんな油気の無い物が喰えるかァァァァ!!!」
「…私は13年前から朝食はこれだ。好きでは無かったが習慣だ、付き合え」
「やはりジジィの喰いモンじゃねーかよっ!」
「お前も胃はあまり強くなかったろう…これは旨くは無いが胃には良い、つべこべ言うな」
「クッ俺は腐ってもギリシャ人だ!オリーブオイル使え!味のないこんなモン喰えっかよォ!」
「…………………………」

サガが静かに怒りを爆発させ、カノンの顎を無言で殴り上げた。(←文庫本10巻スニオンエピソード参照)
そして有無を言わせずフルボッコに。

「貴様!自分は料理のひとつもせずにグダグダグダグダと…文句ばかりは一人前になりおってッ!!」
ゴガゴガゴガッ!「があああああああああああっ!!!」
「若者を気取りおってッ…何がまだ28だッ!もう28だとなぜ気付かんッ」
ドカバキグシャ!「うぐおああああぁぁあ!」
「28にもなって朝食を用意した者にあたるなど貴様引き籠もりのクズかッ!」
ドコボコヴォゴォ!!「ぎぐうあばっ!!!」(←ミーノスの技を喰らったようになったカノン)

ボロ雑巾のカノンを横たえて、ふ…と息をついたサガはダイニングの席に戻り何も無かったようにもそもそと朝食を食べた。
ゴキブリのような生命力のカノンも暫くすると復活し、渋々席に着く。
ここで更に口答えでもしようものならば次はスニオン岬に幽閉されるのがオチなのだ
だからカノンもそののっぺりしたモノをイヤイヤながら無言で口に運んだ。
幸いな事に切れた口にそのドロドロは染みない事だけが救いだった。が、相変わらず味はない

今日の(いつもの)双児宮朝食:中華かゆ

「味わって食べなさい、カノン」

おかわりも有るからな、と さっきと一転して神のような微笑みを浮かべるサガに
また殺意を募らせた愚弟であった。食べ物の怨みは恐ろしい…
因みにその日の隣の宮↓

蟹「あ〜〜〜あ、またやってんなアソコは。おいミロ、アフロ、冷製パスタはバジルと魚介トマトどっちがいーんだ?」
ミロ「むう…(←真剣に悩むミロ)ぎょ、魚介トマト!」
魚「わ、私はバジル〜〜〜 デス、バジルがいい〜〜〜〜!」
蟹「ちッ…しゃーねーから両方作ってやる!有り難く思え!!」
ミロ&アフロ「「やった〜〜〜〜!」」

隣宮から漂ってくる実に美味しそうなオリーブオイルの匂いがカノンを一層悩ませたそうな。
そんな彼らの日常でした






2 匂い



朝は必ず決まった匂いで目を覚ます
昨日も今日も一昨日も。
文句を言える立場じゃ無いけど、何も口にしないよりはマシだけど、
氷河やアイザックが凄いと思った。
俺は毎日3食これなんてとっても耐えられない!

「ミロ…朝だ……朝食が出来ている…」
「ン、かみゅ〜おはよぉ〜〜……ボルシチ?」
「そうだ、早く起きて食べろ……」
「う、ウン」

カミュがいる日はボルシチの匂いで目が覚める






1 キス



ミロは朝起きるとまずはカミュ にキスをする。
出かけるときはいつも一緒、ご飯を食べるときだって。
勅命も一緒。怪我をしないようにそっと抱き込みカミュ を守る
お風呂だけは、別。カミュ に湿気は禁物なのだ
そして…夜寝るとき、もちろん一緒のベッドで二人で眠る
カミュ をそっと抱きしめて声を聞く『ミロ…!』
そしてお休みを言ってまたキスをした。

カノン「ぐう…畜生…カミュのヤツこんな羨ましい生活してやがんのか!」
カミュ「く…確かに…羨ましい、な…」
カノン「は?お前の事だろ??何唇噛みしめて血ぃ出しながら羨ましがってンだ?水瓶」
カミュ「あれは…私ではない。赤い方だ」
カノン「赤い方…?裏って事か?」
カミュ「違う…ミロが良く抱いている赤毛のカミュの方だ」
カノン「意味が分からん……あ、もしかしてアレか?あの薄汚れた…」
カミュ「……古い物だし、ミロが片時も離さないからな。昔弟子達と共にプレゼントしたのだ…」
カノン「つまり、↑のカミュ(スペース)はカミュ(人形)という事か…」
カミュ「そうだ…ミロも大事にしてくれるのは有り難いのだが、あれを私に少しでも…」
カノン「フ、人形だからしてるだけだろ。しかしミロは…子供すぎないか?
俺は前にアイツと任務に行ったとき聖衣の胸元にアレ仕舞っていたのを見たぞ」
カミュ「……ミロはいつまでも純粋なのだ」

二人は遠い目でカミュ(人形)にキスをするミロを眺めた












星矢「や、ヤヴァイ!TOPに戻るぜ紫龍!」紫龍「うむ!」



何かエロイ色合いなのに全然色気のない文章ですな…
ギャグですので許して下され〜〜