さんくちゅあり・カラオケ大合戦!






「皆さん遠慮しなくていいのですよ…たつみぃ〜〜あれを用意してちょうだい!」
「はいかしこまりましたお嬢様」


アテナ・沙織の指がパチンと鳴らされると部屋に用意されたのはおおきな機械と大きなモニター
なんと天上にはミラーボールと特殊照明
壁際にはたちまちボックスタイプの椅子がずらりと並べられ
そこにさささと詰め込まれた冥界三巨頭と黄金聖闘士数名が。
ただでさえガタイのでかい男達が聖衣や冥衣をまとっているのですごい窮屈だ
テーブルには分厚い本とマイクが数本…これはいったい?

「では、皆さん仲良くね?」
「あ、あの… …女神よ、コレは?」

勇気をだして質問したサガにアテナはあくびを一つ返してこう言った。

「下々の者は“カラオケ”で親交を深めると聞きました。私は眠いのでこれで失礼いたしますが、サガ…よろしく頼みますよ?」
『サガ…よろしく頼みますよ?』(←エコーでサガの脳内に響き渡った!)
「はっ!このサガにお任せ下さい(車田滝涙)」

アテナの命に至福を感じ涙するサガにヨロシク〜ともう一度手を振って退場するアテナ
目の前で閉じられる扉に抗議しようとラダマンティスが口を開こうとしたが
サガが殺気がかったコスモで睨むので皆が押し黙った。
静まりかえる空気の中でシャカが言った

「“カラオケ”とは何だね?」


***


ミロ「あ〜シャカよ…マイクは咥えちゃいかんぞ?」
シャカ「フン、そうなのか?」

あ〜べとべと… とシャカからマイクを取り上げるミロに受け取ったマイクをふきふきするカミュ
ふんぞり返ったままそっぽを向くカノン まだ感動に震えているサガ

これに冥界三巨頭、アイアコス・ミーノス・ラダマンティスは顔を見合わせた。
自分達はこの聖域に冥界の交渉に来たのだが、いったいコレはどうしたものか…
口火を切ったのは順応性に富んだミーノス「たまには息抜きしますか〜」とぶ厚い本をめくりだした
「そっすね〜」とこれまた順応性に富んだアイアコスがリモコンをとってピピッと番号を入れた。
お、お前らなれ合い過ぎではないか?とラダの突っ込みが入る前に落とされる照明始まるイントロ
ラダ「番号憶えているのか…?アイアコスよ…」

「一番、ガルーダのアイアコスが歌います…“追憶の森に告ぐ”」

皆が拍手をして席に着いた。



静寂の歌の〜め〜か〜お前の影か〜♪
残像は風のごとく〜裂かれた胸をふきぬ〜けた〜♪
寂しさの〜捨て場所など〜〜♪
お前には〜どこにもなっかあたぁ〜♪
はる〜かなる時を一人〜生き抜い〜た強さぁ〜〜〜♪



歌い慣れているアイアコスに“上手ーーーい!”と感心の声が。
ニヤニヤ笑うミーノスは次の曲をピピッと入れた
それに対抗心を燃やしたシャカがばばばっと本をめくりだす
カミュとミロは馴れているのか一緒にページをめくりながら、この曲いってみるか?などと楽しげに話し
サガも何だかウキウキしながら曲を探し出した。



誰よりも、誇り〜高き 我が友に〜捧ぐ〜♪
ひたすらに〜お前〜だけを〜目指した〜日々を〜♪♪




手を差し伸べるアクションなんか入れるから大盛り上がりだ
こういうのに熱くなりやすいミロが“かっけ〜〜〜”と目をうるっとさせた
「カノンお前は何を歌うのだ?」
密かにカノンが気になっているラダマンティスはちょっとづつ席に近寄って本を開いた
…その時始めて気付いた…カノンの目から車田滝涙が出ているのを…。



運命の悪戯か〜宿命なのか〜喪失は空のごとく〜果てなく青い傷跡〜よ〜♪
悲しみの〜捨て場所など〜〜♪私には何処にも〜無いんだ〜♪
導かれここま〜で来た〜優しさが痛い〜♪♪
誰よりも誇り高き〜我が友に誓う〜〜♪
あの人を守り抜こう〜い〜のちを〜かけて〜♪♪



カミュにいたっては何を思ったのか“クッ”とか呻いて目頭を押さえた。(多分サビの部分の歌詞だろうか?)
熱い…熱いぞ聖闘士どもっ!そんな情にもろくてどうする!?
思わず心でつっこんだラダの目に『ハッ!』小馬鹿に笑う聖闘士一人−−イターー(゜∀゜;)−−!!!!!
バルゴのシャカがつまらなそうに耳に指とか突っ込んでふーとかしてた。



誰よりも誇り高き〜我が友に願う〜♪
追憶の森の中を〜次の住処に〜〜〜♪♪




涙と喝采に盛り上がるスタンディングオベーションの中(一部除き)
アイアコスがミーノスの手をパチンと鳴らせてバトンタッチした。
お前ら…その遊び慣れた姿は何なのだ?←(ラダの純粋な疑問)



「2番 グリフォンのミーノス」

♪すぐ見つめる蓮の花を、そっとすくいあげて♪ 夜の、冷たい水辺で、佇んだ〜♪



「「やるな!冥闘士ども!!」」
おおっ!と盛り上がる空気に若干二名の目が見開く
ラダ(待てぇぇーーーー!!!おおおお前は誰だーーーー!!!???)
カノン(そのさわやかさんはいいいいったい誰だぁぁぁーーーー!!??)



誓いを刻んだ違う国、ぎゅっと拳を当て♪ 隣、刻んだ言葉が、焼き付いた〜♪
腕に〜残る〜 刻印の意志〜を受けて〜♪ 揺らぐ記憶〜 魂消し去ってく〜♪




サガ「さわやかだな」
カミュ「優しい感じがいいな…」
ミロ「うん、何かミーノスっていい奴っぽいな」
シャカ「蓮の花というのがいいな」   ナニィーーー!?Σ(゜д゜;)マジ?マジ? シャカマデ!?
カノン(違いますぅーーーーーそいつ超ドS大王ですからぁぁーーーーー!!!!)
ラダ(そいつ必殺技とか超エグイですからあああぁぁぁーーーーーーー!!!!!)



笑える未来を築く為♪明日の蓮の花を摘む為♪
違う道を歩き続けてまた立ち止まってる〜♪♪
〜〜〜〜〜〜羽根を伸ばし〜♪ ためらい忘〜れよ〜♪
〜〜〜〜〜〜生きる事を〜〜♪ 鍵を開けよう〜♪




カノン「…おい、冥界の連中はこんな事ばっかして遊んでいるのか?」←(何だか小声)
ラダ「ち、違う!断じて違うぞカノンよ!私は違うのだ!!」←(同じく小声)



♪自分の抱える花々の花、そっとすくいあげて♪ 
そこでカミュとミロに近寄ったミーノスは…

『風の冷たい夜空で、佇んだ…』

そっと語りを入れながら耳元で囁いた。

髪に隠れがちなキラキラの瞳をサガとシャカに見せつけるのも忘れない



カノン(ぎゃああああああ……!!止めろミロが孕む!!お前らこうやって女を落としているんだな!?)
ラダ(お、俺は知らんのだあああ!あんな爽やかなミーノスなんて俺は知らなかったぁぁぁ)
アイアコス「あれ、ミーノスの十八番です。あれ合コンで受けいいんスよね」
カノン&ラダ「「合コンって何だよ!?」」



〜〜〜〜空を見つめ〜♪ 雲を〜掴もう〜〜♪♪
〜〜〜〜行こう〜そこに〜♪ 生きて〜く〜ま〜まに〜〜♪♪




わ〜〜〜〜ぱちぱちぱち☆
拍手喝采(やはり一部除く)で終わる中、コンコンとドアが鳴った。
開いたドアからは金色の聖衣が眩しいレオのアイオリア

「アテナから持って行けとたのまれてな」

手に持つ銀の盆にぎっちりのった酒のボトル
受け取ればまだあるぞと、つまみとかつまみとか酒とかつまみとか色々テーブルにわんさかときた
和んだ雰囲気で酒を回しながら乾杯を始める聖闘士&冥闘士。
気分もだいぶほぐれたようだった。









せんとせいやっ!しょ〜ねんはみ〜んな〜♪   一方その頃カノンはというと…(←アニメのナレーション風)



まずはアイアコス&ミーノスでした!中々お二人は歌がお上手のようです。
歌詞はですね〜…耳で聞いただけなんで、間違いだらけではないかと
特にいっちゃん最初のアイアコスの歌詞!『静寂の歌の“め”か〜』の、“め”!こうしか聞こえんのです!
正解知ってる方いらしたらおせーてくだせぇ…あ、ついでにミー様の英語歌詞部分もわかんなかった。
…ま、雰囲気です雰囲気!

ついでに席順はこちら→
場所は教皇宮のこぢんまりした一部屋…ですかね