彼が本を書いたワケ





下らんし、エロ無いので興味ない方はバック〜



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出巣増久 の場合



深夜。今日も教皇宮で執務に励むデスマスクは帳簿を見ながらう〜んと唸っていた。
そこにサガの自殺を止めてきた(聖剣で首つりロープをぶった切ってきた)シュラが唸るデスマスクに声をかける

シュラ「…デスマスク、まだ残っていたのか。ん…それはアフロディーテの仕事じゃ…」
デス「けっ!あのオカマが元々こんな仕事出来るわけねぇ〜からな。いつもアフロが爪弄ってる間に俺っPiがやっていたのよ!」
シュラ「…そうだったのか。で、そのアフロディーテの姿が見えないのだが…」
デス「アイツか?あいつ今俺っPiの所に居座って 何か文章打ち込んでがる。迷惑この上ねぇ〜たら」
シュラ「そうか…(…それにしては嬉しそうだなデスマスク)」
デス「たく、あと一時間後にアフロに夜食喰わせて寝かせなきゃなんねぇ さっさと仕事終わらせないとと思っちゃいるんだが」
シュラ「(相変わらず無駄に面倒見の良い奴だ…)…そう言えば帳簿を見て悩んでいたようだが…」
デス「ああ、予算がな〜 足りないのは分かっちゃいるんだが、もっとこう、締めるトコシメねぇとにっちもさっちもいかねぇだろ?」
シュラ「………うむ。(俺には良く分からないがとにかく返事をしておこう)…で、何が気になるんだ?」
デス「ああ。このさ、雑費が何か以上に高いんだよ ン?何だコレ、ユフインノユ?クサツノユ?何か分かるかシュラ?」
シュラ「……………、ああ!分かった。………それはきっとオンセンノモトという奴だ」
デス「オンセンノモト?なんだそりゃ」
シュラ「……………湯に入れる奴だ」
蟹「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

その時首にくっきりロープの痕を付けた湯上がりのサガが上機嫌に執務室に戻ってきた

サガ「ふ〜〜〜、良い湯だった」
デス「・・・ちょっと待て(怒)おいサガ!てめぇこの数字見て見やがれ!!何が良い湯だこのやろうっっ」
サガ「どうしたデスマスク。深夜に大きな声で迷惑この上ない」

風呂で命の洗濯を終えたサガがゆったりした足取りで帳簿を覗き込む
それに苛立たしげに蟹が雑費の一部を指し示した。だがサガはああ、これか。と何の反省もない

デス「これかじゃねぇ〜だろ!?何だこの馬鹿高い湯に入れる変な粉は!!今すぐやめろっPiふざけんなッ」
サガ「な!?…貴様は温泉の尊さが分かっていないようだなデスマスク!今すぐその言葉を取り消せ」
デス「うるせぇっ!教皇宮の風呂場のでかさを考ろ!!しかも毎日毎日湯を張り替えやがって!エコって言葉を何だと思ってやがる」
サガ「う、煩い煩いっっ!!私は風呂のみが生き甲斐なのだっそれを貴様は奪うのか!?」
デス「何も奪おうって言ってないだろうがよ!それに前にもこの口論した時安いバスクリンなら入れて良いって言ったじゃねぇか!!」
サガ「…………………蛍光色は好まぬ」
デス「ああああ〜〜〜〜〜〜っっっ!!シュラッ気が狂いそうだ!!お前からも何か言ってやってくれ!!」
シュラ「…………………サガ、無駄遣いは良くない」
サガ「……………………………………………………っうう」

サガが身も世もなく泣きながらその場に崩れ落ちた。それにデスマスクは青ざめる
そう、この場合 サガのもう一人の人格(黒サガ)が出てきた方が何故か幾分か収拾が付いたりもする。
だがこのサガ(白サガ)が泣き濡れると質が一層悪かった。
サガがメソメソと泣く 私など小さくなって死んでしまえばいいのだな。お前はずっとそう思っていたのだな。とか言い出して泣いた
そんな事思ってたらここまで面倒見ねーよッ!と蟹は心の中で泣いた。
泣き濡れた。何十年もこの手にやられた蟹だった。シュラが温かい瞳で二人を見守った

蟹「あ〜〜〜〜〜〜ックソ!!分かった、わ〜ったよ!!泣くんじゃねぇっオンセンノモト?入れればいいっPi!だけど少しにしろよ?」
サガ「うううっっ〜〜〜〜〜ううっ(こくっ)」←サガ泣きながら頷く
蟹「安いのにしろよ?大手メーカーのとかじゃ無くてパチモン臭い奴で十分。値切れ、買いたたけ。中身はきっと一緒 そう信じろ」
サガ「ううううっひっく!ううう〜〜〜〜っっ(こくん)」(←サガ、ちょっと不満そうに頷いて見せる)
蟹「あ〜〜!クソっ話はそれだけだ!ちっもうこの時間か…シュラ、後頼む。アフロに飯やりにいくわ」
シュラ「…分かった。任せておけ」

もう一度風呂に入り直すサガをシュラに任せたデスマスクは巨蟹宮に戻り一心不乱に文字を打ち込むアフロディーテに夜食を作った
それから目をギンギンにさせつつ燃え尽きたアフロを風呂に入れて寝かしつける。
それらの作業を終え後片付けを終えたデスマスクは経費の洗い直し、そしてやはり避けては通れぬ新たな予算の獲得を考えた
そう言えば昔もこうだったなァ〜と偽教皇時代の暗躍を思い出したデスマスクははぁ〜とため息を吐いた

サガの(偽教皇の)正体をうっかり知ってしまった後、あんまりにも泣きまくるサガが哀れで荷担して。
で、蓋を開いてみた聖域台所事情。借金だらけの火の車。
それはどうやらサガの所為だけじゃなく、教皇生存時代からの負の遺産だったようで。
ずっと踏み倒していた記録も発見。その記録は260年前にも及んでいた
デスは目眩がした… 自分達は何と質の悪い集団にいたのかと。
で、一念発起。一人では無理だとシュラやアフロに泣きついて…

デスマスクは微笑んでいた。自分の寝室からアフロディーテの歯ぎしりが聞こえた。はだけた布団をかけ直してやるデスマスク
そう。皆予算の獲得に奔走した だから今の聖域があるのだとデスマスクは胸を張っている。それが誰にも知られなくとも。

まずアフロディーテは『ダイヤモンド!ダイヤモンド掘っちゃえばいいよ!』とか抜かした。本当に掘り出してきた時には度肝を抜かれた
シュラ『油田…油田を手に入れれば良いのでは…』とか抜かした。本当に聖剣で掘り当てて来るとは思いもしなかった
白サガはただ泣いてばかりいた。ただ、慈善活動はまめにしていたので寄付金を結構集めてきた
黒サガは『金など天から降ってくるわ!』と抜かした。だが女を侍らせ本当に降らせた。女共は世界的な資産家ばかりだった

で、デスマスクはと言うと。良く勘違いされがちで誰かを殺して奪った等と思われがちなのだが実は。

『この予算いらねぇ〜だろ!雑兵は雑魚寝だ雑魚寝!風呂だぁ?井戸水浴びてやがれっ!』予算の削減 備品の節制
『お!核爆発?世界的危機?おー、行け行け!アイオリア行かせてたんまり報酬頂いて来い!!』予算の獲得
『何!?金持ちジジィがトチ狂って子供100人聖闘士に?おし、引き受ける代わりにたんまり謝礼頂くぞ!』予算の獲得。

そう、地味だが現実的に着実確実に聖域を潤そうと努力を怠らなかった蟹だった。
そして今彼が考える地道な予算獲得は…

次の日ー教皇宮ー

蟹「なぁ〜女神、アンタが読みたいカップリングとかってあるか?あ、ミロ受けでな、今流行りだから。で、どんな奴が好みだ?」
女神「…なんですか急に。そうですね、ミロですか。サガミロかしら?鬼畜な感じのが読みたいですけれど?」
蟹「あ〜鬼畜なぁ〜。あんま鬼畜だと雑兵受けわるいしなァ 因みにお前はどんな受けが好きなんだっPi?」
女神「言葉を慎みなさいね蟹。そうですね、お決まりですが眼鏡を外すと美少年。とかが好みですね、あと今はまってる漫画が…」
蟹「ふ〜ん、ちょっと見せて貰っていいか?“ヨシナガ○ミ”“西洋骨董洋○子店”…のドウジンボン?お、こいつすげーでかいのか」
女神「うふっ☆エロが沢山で良いのですvやはりこの辺濃厚でないといけませんね。ねちっこさって大切じゃありません?」
蟹「う〜ん、ねちっこさねぇ…(メモメモ)で、あと何かあるか?」
女神「あ!コレも結構いいんですvあまりエロじゃありませんが…」
蟹「“君○ペット”モモ…ふ〜ん、ま、ピッタリっちゃピッタリかぁ〜。サンキューな!」
女神「????」

リサーチを粗方終えた蟹は、今日も帳簿を睨み、備品をこまめにチェック&手入れ。チラシでメモ帳を作りつつネームをひねり出した
教皇宮の掃除を終わらせ、粗筋を仕事場のパソに打ち込む。そして風呂上がりのサガにこう告げた

蟹「サガ、今回の赤字予算にはアンタも関係しているからな。悪いが犠牲になってもらうぞ?」
サガ「????」

それからは夜なべして本作り。いつもの執務、オーバーワークに加え廃人(笑)アフロの世話。ミロの世話(←飯をたかりに来る)
俄にやつれていく蟹をシュラは首つり用ロープを切りながらそっと影で見守った。

さて、蟹の本は出来上がり中々に売れ聖域台所事情を僅かに潤わせた。だが…

サガ「♪〜〜♪〜〜」

今日、教皇充てに段ボールの山が届けられる
段ボールには『登別カルルス』とか書かれてあった。それをまだ蟹は知らない



※割れたお鍋にお湯を注いでも味噌汁作れんよという話。…か?我が家の蟹は悲しいくらいに良いひとになってます。





み〜た〜な〜☆


姉風呂 の場合



アフロディーテ「やほっ〜〜デス〜、何か食べさせて〜〜」

アフロディーテがいつものように巨蟹宮を訪れると、その主はおう、と応えながらもPiっPiと何やら文章を書いていた。
壁にいる仮死面達とあ〜でもないこ〜でもないと相談(?)しつつ、少し悩んでは文字を綴り、消し、また書きをくり返してる。
アフロが覗いてみれば、それはどうやら小説のようで…ちょっと読んでみるとカミュとミロ?な小説?だった

「蟹、何だそれは?」
「みりゃあ分かんだろうが!カミュミロ小説だPiお前だってサガに言われただろうが!!」
「あ〜アレってマジィ??」

アフロディーテは髪を弄りながらめんどくさそうにサガとのやり取りをちょっと思い出した
数日前に何やら機嫌の悪いサガから デス シュラ アフロディーテに贖罪の一環だという横暴な勅命が下ったのだ
聖域の予算を増やすために、書物を作れ。 ぶっちゃけ売れるエロ本を書け!という物だった。
早速蟹は女神のお友達とやらに捧げるエロ本を書かされ、シュラは真っ青になって唸り続けていた。
で、アフロディーテはというと…まったくやる気が無かった。
『文章なんて無理だっつうの!』これがアフロディーテの感想。
小説書くくらいなら爪の手入れをしていた方がよっぽどマシ。
だから蟹の言葉を流したアフロはソファで寛ぎながらポテチの袋を開けた。

「ご飯早くね〜v」
「お前っ仕事してる俺に飯をたかるのか!く…くそっ!ちょっと時間かかるぞ!?」
(←お人好し)
「ウン、いいよ〜待ってる。何か面白い本とかDVDとかある〜??」
「あ〜?日本のアニメでいいか?そこのDVDでも見てやがれっっ!!」
「は〜い、そうする〜〜」

アフロが指さされた物を漁ると、UTENAとか書かれたDVDボックスが。
ふ〜〜んと思いつつDVDをポテチを囓りながら眺めた。



(へ〜何か変わってるな〜〜 ナナミってのが良く分かんないキャラだなぁ〜〜)
←カレーとかの辺り


(…………………………ん??………………??………………
)←樹里の辺り


(……………………………はぁ?………………………ええ??)
←アンシーの兄登場辺り


(………………………!?…………………え!!……………)
←御影の辺り


(……………………!!…………………………!!)
←車とか生えちゃう辺り


デス「おい、アフロッ飯出来たぞ! ??おい、アフロディーテ!」
アフロ「ちょ、煩いぞ!蟹ッ」
←ウテナとアンシーの微妙な友情の辺り

画面にガブリ寄りだったアフロディーテはPiっと画面を止めるとデスが丹誠込めて作った夕食を急いでかっ込んだ

デス「お、お前!もうちょっと味わって喰えや」
アフロ「十分に味わった!旨かったよデス!」
←とか言いつつ画面を再生。真剣そのもので食い入るように写真撮影を見るアフロ
デス「いや、それほどでも(照)」
←やはりお人好しなデス

やがてDVDは涙涙のラストへ アフロはうるうるになりながらすっくと起ち上がり蟹のパソを勝手に起動させた

デス「おい、アフロディーテ!?」
アフロ「…………………………………」
←無言で文字を打ち込むアフロディーテ


その後いくら話しかけてもアフロディーテは何も答えず、文字を打ち込んで倒れるように寝てをくり返した。
心配された蟹に飯を口に運んで貰ったり、ベットに運んでもらったりしながら巨蟹宮にそのまま逗留
そんな生活が暫く続き、デスと共に寝食を過ごした所為で変な噂が立ったのだが、蟹は家政婦にこき使われただけであった。


アフロ「で、出来た…出来たけど、まだまだ…ウフフ…」ばた
←アフロ妖しい笑いの後ばったり倒れ死んだように眠った
デス「お、おいアフロ 何が出来たって?お、おい!!」


その数日後、雑兵本屋に新たな作家が現れたのは言うまでも無い。



※はい。あのWパロです。 ウテナ、知らん人スミマセン(微笑)因みにデスが書いていたカミュミロは佐東様に捧げたものですv
まったく書くつもりが無かったのに、何か突然ふっとやってくる事ってありませんか?姉風呂先生は腐女神の降臨があったようです
アテナの力を!ってやつですねっ☆ああ〜自分だけ楽しくなってスミマセンっ一応、ウテナ知らなくても楽しめるかと。
意味不明なのは原作譲り!そして姉風呂先生作品はカオスカップリング予定なのでその辺りもお楽しみ下さいv







さぁ…異次元へ飛んでいけ……ゴールデン・トライアングル!



砂の雅 の場合



サガがいつものように聖域の財政難に頭を悩ませていると……何やら側に妖しい気配。サガは悪寒をはしらせた
目線を上げると執務机から顔を半分だけ覗かせた女神が、自分をじ――――――っと見ていた。

「サガ、時代はSMです」
「は?あの…」

13才から飛び出たビックリ発言に度肝を抜かれながらも眉を顰めてみせたサガは、麗しき女神にもう一度聞いてみた。
女神はニッコリと笑ってサガが格闘していた予算の紙を数枚めくり、サガに差し示した。

「良いですか、サガ。最近聖域に新しい本が出回りましたね」
「はぁ…あの、とんでもない代物の事ですね?やはり発禁にして早々に…」
「違いますよ、その売り上げの数%がコレです。発禁なんてとんでもありません!」

サガは忌々しそうに眉を顰め、目を瞑る事にした。
自分が糞味噌に書かれているのは腹立たしいが、確かに僅かだが予算を潤わせているのは事実なのだ。
不愉快だが、その収入は聖域の台所事情に多少なりとも貢献している。ここは目を瞑るしかあるまい
だが、女神の発言の意味が分からずサガは首を傾げる。SM?
良く見れば女神の手には最近発売された2冊の本を持っていた。それを前に突きだして熱心に語る

「サガ、これらには鬼畜要素が足りないと思いませんか?」
「…………………………おっしゃる意味が分かりません」
「SMを取り入れればもっと売れると思います。これは知恵の神の予言です。」
「…………では、聖域にいる鬼畜の物書きにでも書かせましょう」
「ダメです!」

女神がバン!と机を叩いて身を乗り出した

「良いですか?今聖域は財政が豊かではありません!ですが、この出版物の数%でこの数字が出ているのですよ」
「………………………(うう、嫌な予感がする)」
「ですから、この売り上げの大本が入ってくれば相当予算に大きく関わって来ますよね、サガ?」
「で、ですから聖域にいる物書きに…」
「…それです!私も前にこちらに置いてある本を読んでみましたらクソでした。ですからサガ!貴方が書くのです!!
「……………………………………」(←サガ真っ青)

サガが鬱っぽい表情で何とか逃げられないものかと考えていると、女神が玉座に走って小箱を持ってきた。
サガに見せつけるようにパカッと開けると、それは黄金の短剣 女神はヨヨヨとわざとらしく泣きながらサガに募った

「貴方は聖域に尽くすと約束してくれたのに…」
「う…ううう………」(←サガ、苦しそうに呻き出す)
「貴方がこれを書いてくれれば、丸々印税を聖域の予算に回す事が出来ますのに…」
「……しかし…………アテナ……うううっ!」(←サガ、苦しそうに髪を握りしめる)
「書くのです!衝動のままに、エロい、ミロ受けを!サガ、これは命令です!!」
「(何だと!?)ア、女神――――――――ッ」(←ハーデス12宮編ラストのような叫び)


で、結局サガは書かされる事に。


「SM…っく…ミロが受け……ううう、すまぬミロ 恨むなら私を恨むがいい」
「ギッタンギッタンにするのです、サガ!」
「それは無理です!ですが…これならどうかと。」
「きゃう!良いですよっ良いですよ!この間がアダルティです!Sの匂いがプンプンします!」
「うう…(すまぬ…すまぬミロ) で、ここでこの行為ならばSMかと」
「ボンテージやら道具やらを書かないつもりなのですか?」
「SMとは、それだけでは無いはずです」
「…まぁ、これはこれで良いかもしれませんね。たつみ〜〜〜☆」(←女神上機嫌)

サガの書いた原稿はすぐさま女神の従者タツミによって印刷所に持ち込まれ、すぐにさんくちゅありぶっくストアに並べられた。
その本は主に神官達の間で飛ぶように売れたという。
聖域に女神の笑いがこだました



※激しいSMものを期待してはいけません。所詮ヘタレの私が書くモノなのでSM風味☆と言うことで(汗)
道具も一切無し。でも、SMってホントはこういうものだと思うんだけど…え?違うって??は、はは…(←乾いた笑い)






SMとは…



四井 龍の場合


これはある日の雑兵ぶっくすとあでの出来事である。



書店の雑兵A「う〜〜ん、阿久先生の作品ってさぁ…確かに鬼畜でエロいんだけど、俺 なんか萌えね〜なぁ〜〜」
書店の雑兵B「あー分かる。表現がさ、まわりくどくってイマイチぐっとこねぇよな…それに俺、ヤオイには愛がさ…必要だと思うワケよ」

書店の雑兵C「ん?そうかぁ…?アレも一応愛の形じゃね?まぁでも色気足りねぇよな…あ、いらっしゃいませ〜」

覆面頭巾の客「……これを」
(レジに出したのは阿久の処女作)←頭巾からは青くて長い髪が。←実はアテナのパシリのサガ。

雑兵A「**ユーロになりま〜す。」

雑兵C「はい、ありがとうございましたー」


本をさっと受け取り立ち去る男に挨拶。それを見送ってため息の雑兵B

雑兵B「でも阿久先生のは神官にゃウケいいんだよな。今の客も神官だろ」

雑兵C「ああ、だな。ほら神官鬼畜系好きだし…あ〜ツマンネ。もっと俺達好みのエロでね〜かなぁ〜」
仮面の男「確かにな、あれじゃ抜けても6回<Pi--!>未満か。それにもっとぐっとクル表現でなきゃな満足できねぇよな」


その時いつの間にか店内に入っていた男がアミ一杯の亀
(スッポン)を持ちながら雑兵達の会話に入っていた。
格好は雑兵。長い髪はさっきの頭巾の男と似ていたがオーラが違っていた。目元には皮のマスク…彼は一体??


雑兵A「あ、いらっしゃい、ませ…?」
仮面の男「それにヤオイには愛というスパイスが不可欠だ。アレにはそれがちと足りなかったよな、俺はそれが不満でならない」
雑兵B「そうそう!俺もそれがちょっとダメでした。もっと溶けちゃうような愛が欲しいですよね、やっぱ愛ですよ愛!」

雑兵C「……ところで貴方、何なンスか??」
仮面の男「フ、俺か?俺はな…」

店長「こらお前達、何をサボって………ハ!……・も、もしかして貴方様は……」


雑兵A「?店長、知り合いですかぁ〜?」
仮面の男「…何?店長…フ、お前も偉くなったもんだな」
店長「や…やはりK…?……同志、Kなのですか!?」



コクリと頷いた男に店長は感極まって滝涙を流して仮面の男の手を取った。それに驚く店員達


店長「あああ!生きていたのですねっっKぇぇぇぇええええ!私はてっきり姿を消した13年前に死んだとばかりっ」
Kと呼ばれた男「フ…まぁ死にかけたが戻ってこれたと言う所か。それよりもコレの買い取りを頼む」

Kと呼ばれた男がアミ一杯の亀を差し出すと、泣きながら嬉しそうに買い取り金額を計算する店長
命令されてお茶を出しもてなしながら、そんな店長に不思議がった店員達を代表して雑兵Cが聞いてみた

雑兵C「どういった知り合いなんスか?店長」
店長「同志Kはな、伝説のエロ仙人の一番弟子と名高かったお人だ。いわば雑兵のカリスマ、私達の羨望の的だったお人だ」
雑兵A「え!?あの、ヨーダみたいなスゲェエロを追求してるっていう伝説のエロ導師の!?」
K「ふ、昔の話だ。それに俺が極めたのは竿のみ。大した話では無い」
店長「…ご謙遜を!今もドウコ導師の後継者は貴方以外にあり得ない。あの時Kが編み出した数々の秘技は今も私達の熱い血潮にっ」

雑兵C「うそ…もしかしてあの手を氷で冷やして感覚を無くし自分のものじゃない感覚を味わうアレも彼が!?」
店長「そうだ!」
雑兵B「穴を掘って腕立てで極めるあの華麗な秘技もまさか彼が!?」
(←エイズの元らしいです。止めましょう)
店長「そうだ…!突如聖域に現れた彼は次々と秘技を編み出した。颯爽としながらもエロを貫く姿に私は憧れたものだよ」
K「フ…古い話だ。因みに今は手に赤いマニキュアを塗るのとリンゴを茹でたものがマイブームと言った所か」


一同『な、何だか分からないけど、すげぇえええええぇえええええ!!!!』(←感涙)



K「俺は人差し指のみに塗るのが好みだが、お前達は利き手全部に塗るが良い。水瓶にして貰っている感覚が味わえる筈だ」

雑兵C「ウオオ!マジ!!?すげぇ…Kえッ俺ファンになりましたぁっ!
雑兵A「リンゴはっ!?リンゴはどう犯るんスか!?Kえええぇぇ
K「フ…リンゴはお前達には早すぎる。カップ麺こんにゃくぐらいにしておけ」
雑兵B「お、俺…もうそれぐらいじゃ全然なんです!」
K「ならば蠅は試したか?まだな筈だ…フ、後でやり方を教えてやろう」
店長「良かったな、お前達。私も昔教えられた寸前飛び降りフィニッシュを伝授された時は感涙したな…あ、K。この金額で」
K「……?……安くはないか?」
店長「スミマセン、今需要が少なくてこれが精一杯の値段なんです」
K「……そうか。時代は変わったな」


亀の代金を受け取ったとき、雑兵Bが悲しげにため息を吐いた。


雑兵B「…でもな、良いオカズがなぁ」
雑兵C「な。オカズがアレだとテンション下がるよな」
雑兵A「う〜ん、秘技を最高に味わうには最高の妄想って大事だよな〜」

K「…………………ふむ。おい、店長!阿久の印税ってどれくらい入っているんだ?」
店長「アチラさんがどういう取り分になってるかは知りませんが*****ユーロはかるくいってますよ」
K「なななな何ぃ!!そ、そんなに儲かるのか!?一体何%取っていやがる」
店長「7%です。人材不足でしたし売れる予感がしましたので。次回作は12%の契約ですが」
K「………………………!!…………また今度来るっ」

Kは本屋を飛び出すと自宮のPCに向かって一週間飲まず食わずで向き合った。
サガが頻りに食事を勧めるがガン無視で取りかかり、海皇のツテでサンプルを作ると雑兵本屋に持ち込んだ。

店長「あ!同志K ん?その手に持っているのは??」
K「取り敢えずサンプルを作った。見ろ、そして契約しろ」
店長「………………(ゴクリ)……拝見させていただきます」
雑兵A・B・C「あ〜K!あ、あ、アレ…すごかったッス…あ、その本は…?」
K「フ…お前達、ラッキーだな。出回る前に最高のエロを拝ませてやる」
店長「……K、これを12%の契約で…」
K「初めだからな、14%でいいぞ?」


店長は暫く黙った後Kと契約を結んだようだ。
そんなやり取りをしている間、雑兵達はKの至高エロに酔いしれるのであった。

雑兵A・B・C「Kええええええええぃこれ凄いッスぅ〜〜〜〜〜!!!」

それから数日後、Kの本は雑兵ぶっくすとあに並び、そして飛ぶように売れたという。
(主に雑兵に)






※まだ読んでいない方でこれ読まれてる方。余り期待すると超痛い目を見ます
因みにコレがその本の表紙→阿呆な気合い入りまくりである。自分…(苦笑)
あ…Kが誰なのか分かりましたよね??……そして、下品でスミマセン。(土下座)






異次元まで消し飛べ!アナイアレーションフラップ!!(←誰の技か分かるかな?)



阿久 衿亜須の場合



和菓子「…邪魔する、ボルシチを持ってきた…」
アイオリア(げ…っボルシチ!)←リアもカミュのボルシチに辟易
ミロ「おっ!やった俺の勝ち!!」

カミュがいつまでたっても帰らぬミロの様子伺いに獅子宮を尋ねると(ボルシチはその口実)二人はポーカーをしていた。
レートは高そうで…今し方勝ったミロがざかざかとくしゃくしゃになった札を引き寄せていた。それに悔しがるアイオリア
猫に小判・豚に真珠のごとくミロに金は無意味で(と、カミュは思っている)はぁ、とこっそりため息を零した。
湯水のように、毎日が師走の江戸っ子のように使いまくるのがミロだ。
明日にはその大金は菓子やらオモチャやら奇妙な心霊グッズやらに化けているだろうなとリアを哀れに思った。

ミロ「えへへ…じゃ、カミュも迎えに来たしこれくらいにして帰ろっかな〜〜」
リア「く、くく…クソッ!ミロッ勝ち逃げなどずるいぞ!」
ミロ「え〜〜でも、カミュが…」
カミュ「良いぞ、続けろ…」(←リアに助け船)
ミロ「そう?あ、じゃあカミュも混ざる?」
カミュ「………………………(コクッ)」(←誘ってもらえて嬉しい和菓子)
リア「おし!取り返してやる覚悟しろミロ!」

一時間後…

ミロ「おっしゃあああ!ハートのロイヤルストレートフラッシュウゥゥ!!」
リア「ななな何だと!!がああ!!ミロッお前イカサマしてるだろ!?」
ミロ「フッ…見苦しいな、アイオリア」
リア「む、ムカツク!ミロのクセに…ミロのクセに…!」
ミロ「じゃ、これにてお開きにするか」
カミュ「………………………・・まだだ…………………」
ミロ「ん?カミュ??」
カミュ「………まだだと言っている、続けるぞミロ」
リア「オウ!そうこなくてはな。ミロ、覚悟しろ カミュと二人でむしり取ってくれるわ!」
ミロ「う、う〜〜〜んいいけど…腹減った。ボルシチ食べていいか?」(←ボルシチが食べたくなる程腹が減ってきたミロ)
カミュ「………………後にしろ………」

さらに一時間後…

ミロ「フフフ…受けよスコーピオンの牙を!エース三枚のフルハウス!」
リア「!!!!うう!!」
カミュ「……………!!クッ…………」

ミロが山と積まれた金やら貴金属をかき集めてうんざりしながら二人に言った

ミロ「なぁ、もう止めよう。飽きた!それにこれ以上金無いだろ?もうスカンピンじゃないのか?」

年中素寒貧のミロに言われてはオシマイなのだが、リアはそれに諸手を挙げて賛成をした。
もう、ケツの毛まで毟られたようなものなのだ
だが、カミュは無言で獅子宮を飛び出ると何かを持ってきてテーブルにポン、と置いた。
4枚の通帳…それに見覚えのあるミロは青ざめてカミュを止めた

ミロ「お、お前それ氷河とアイザックの積み立て…!?」
カミュ「そして私が長年こつこつと貯めた貯金、そしてだらしないお前を思ってサガからこっそり言われ預かっていたお前の貯金だ」
ミロ「な、何ぃ!?あ、道理で俺だけいつも少ないと思っていたらそういう事か。ってカミュ!そんなの賭けるなよ!」
カミュ「…気にするな、取り返せば良い事。さあミロ…全て出せ、この一勝負に全てを賭ける……」
ミロ「俺が気にするわ!ま、まぁいいか。じゃ、これで最後だぞ?」(←腹が空いて死にそうなので早く終わらせたい)
カミュ「フ…勝負!」(←熱くなりやすい和菓子)
リア「ゴクッ…」(←息を飲むアイオリア)

5分後…

ミロ(ど、どうしよう…負けようと思ってたのに…汗)
カミュ「フ…ついに運が尽きたか、ミロよ。終わりだ…エースの4カード…」ばらら…!
ミロ「ご、ごめんカミュ…スペードのロイヤルストレートフラッシュ」(←実にばつが悪そうなミロ)
カミュ「…………………!」
リア「お、お前容赦無いな!」
ミロ「だ、だって!勝手に集まっちゃうんだよッか、カミュ?いらないから、な。忘れてもう帰ろ…」
カミュ「…………………受け取れ、勝負は勝負。……………気にするな、存分に浪費するがいい………」
ミロ「な!?ちょ、カミュ!」(←無言で滝涙で去る親友を追っていった)

こうして獅子宮での賭け事は終わり、次の日ミロは悪いと思いつついつの間にかサイフをカラッとさせてしまった。
そしていつもよりジメジメ冷たい宝瓶宮にカミュの愛弟子の氷河が尋ねていた

氷河「師よ、仕事情報誌など読んで何か入り用なのですか?」
カミュ「(…ギクッ)……そんな所だ。む?氷河よ…それは何だ?」
氷河「これですか?今日本で流行っている漫画ですが」

カミュは氷河の読んでいる漫画をじっと眺め何かを考え出した。因みに氷河が読んでいる漫画は『銀と金』
お金もうけの漫画であり、カミュがじっと眺める場面には札束の海が

カミュ「氷河よ…それにはどういった事が書かれているのだ?」
氷河「こ、これですか?師よ… そうですね、お金を手に入れるには人の欲望を突く事が大事だと書いてあります」
カミュ「………………ふむ」

そして何かを考え込みながら和菓子はその辺をさ迷った。
無人の天蠍宮を抜け、天秤宮に付くといつもはいない老師が沢山の本を読みふけりながら怒っていた

カミュ「どうしたのですか?老師…そんなにお怒りになって…」
童虎「おお、カミュか!久し振りに春本を買いあさってのう、読んではいるんだがクソばかりで腹が立っておるのだ」
カミュ「?…何がいけないのです?老師……私にはさっぱり…」
童虎「聖域の質は悪すぎる!良く見るのだカミュ、この本など雑兵ブ男がふんどしで尿を****で**だ!萎える!」
カミュ「……………では…こちらは?」
童虎「それか!それなどジジイ神官が糞を***で***なのだ!せっかく肉体が18でも勃ちもせんわ!」
カミュ「では、どういうのならば良いのです?」(←その時カミュはそのクソ本と呼ばれるものが凄い値段で驚いた)
童虎「普通で良いのだ!ふつうのエロで!!なのに聖域の本屋はグロディープマニア本ばっかじゃ!話しにならん!」
カミュ「………で、では老師、何故それなのに買うのです?」
童虎「はっはっは!カミュよ、決まっておるではないか。そこにエロ本があるからだ!」
カミュ「………………………??」
童虎「分からんか?男ならばそこにエロ本があれば買う物だ!」
カミュ「………………ッッ!(ピンと来たカミュ)…ありがとうございます老師!…これが…欲望!」
童虎「???」(←ブツブツ何かを呟くカミュに驚く童虎)

ばびゅんと宝瓶宮へ飛び込んだカミュはダカダカダカ!とPCで文章を打ち込む。
やはり自分が書くのならミロが入れられる方…
そして相手はさすがに自分だと気が引けたので責任の一端がある(と、カミュは思っている)アイオリア
途中カミュはミロに淫行を働くアイオリアが憎くなりリアを鬼畜にしてみた。(リア、良い迷惑である)
そして一心不乱に文章を打ち込む和菓子を応援しようと白鳥は本屋さんに電話したり色々してカミュの本を書店に並ばせた。

―数日後―

ミロ「ん?カミュー これ美味しい!何だぁこれ、この黒いツブツブ…ううん?べるーが?」
カミュ「……キャビアだ。気に入ったか?もっとあるぞ…食べろ」(←罪悪感でミロに余計に優しい)
ミロ「ウン!あ、このワインも美味しい〜〜」(←バターを付けたパンにべったりキャビアを乗っけて頬張るミロ)
カミュ「…83年もの……ロマネコンティは口にあったか。こちらも飲むか?ミロよ…」
(↑そう言ってカミュはシャブリのグランクリュと何にも付かないモンラッシェを出した)
ミロ「おお〜〜〜美味しい!」(←ジュースのようにゴクゴクいくミロであった。)

無事カミュの本は聖域の本屋に並び、飛ぶように売れたらしい。
そしてカミュの懐も温かくなり、セラーには高級ワインが収められ、美味しいチーズやキャビアが常備された
当然スッカラカンになった4つの通帳も元の金額が納められたそうな。氷河に感謝である

ミロ「そう言えばカミュ、俺は最近じろじろ見られる事が多くなったのだが…俺、何か変か?」
カミュ「…………いや、ミロはいつもと変わらない」(←にこっ誤魔化す和菓子)
ミロ「そうだよな!」(←のんき。そして日々舐めるように見られ雑兵の妄想にオカズにされるミロ)


―一方その頃アイオリア―

魔鈴「見損なったよ、リア!無理矢理なんていただけないね!」
シャイナ「そうだね、アンタには気を付けないとね。強姦されたら事だ」
リア「な、何の話なんだ一体ぃ〜〜〜〜〜!?!?」

無実の罪でなじられるアイオリアだった。



(Fin?)



※哀れリア…にしても賭け事に大事なモン賭けちゃイケマセン。
そして欲が無い所為か異常に強いミロの強運。








みたな〜〜〜っ(←黒サガ)



実に言い訳がましい言い訳…ふふふ…