スピラ・ミ○ビリス劇場(2)




聖域出版 薔薇蟹山羊同盟
筆者 姉 風呂













「グエッグエエッ」
「……氷河? ……もう少し、待ちなさい…」

嬌声響き渡る天蠍宮の私室に白鳥の氷河がひょいと頭を覗かせると、そこには絡み合う二人
もちろん一人はこの宮の主ミロと、そのミロの宮に押しかけている自称花嫁 カミュである

「アッ カミュゥ い、いい加減にしろ!!ほ、ほらお前のペット… !? 〜ッ ウ、ン」
「もう少しで良くなるのだろう? ミロ… お前の中が、凄く熱い…ここだろう?」
「グエッグエッ!」
「氷河、外へ出ていなさい。…今は、取り込み中だ」
「ア、ウッ 何が! 取り込み中だぁ あああ!カミュッ 止め…ヒィ、」

見事な金髪をシーツにのたうたせて、ミロが歓喜の呻きを洩らさないよう顔をベットに押しつけた
カミュはまだ鳴く氷河を嗜めつつ、ミロの蜜壷に酔いしれながら目元を淡く染める
やがて二人は肉体を官能に染め上げて上り詰め失墜する
……だが、気だるい情事の後に 甘い空気は二人には無い


「〜〜〜クソッ 腰が痛い カミュ!何でこんな事しょっちゅうしなくちゃならないんだ!」

恨めしげに枯れた声を張り上げたミロに、何やら胸元で小宇宙を出していたカミュはため息を付いてミロを見た

「……まだ出ない。…ミロ、私達のエンゲージは完璧とは言えない もっと身を重ねなくては…」
「だからだ、そのエンゲージとやらは何なのだ一体!」
「…エンゲージはエンゲージだが?そして私は薔薇の花嫁 お前の物だ」
「………は〜〜〜あ だから、たまには俺にも分かる話をしてくれよ」

カミュの意味不明な説明にミロは乱れた金髪をガシガシと掻き上げ、
怠そうに躯を起こして氷河の元まで行き 彼(?)をひと撫でしてため息を零した

「お前の主人はとんでもない奴だな、氷河よ…腹が減ったのだろう?今魚をッ―――――ッ」
「ミロ、もう魚がない。町に買いに行かなければ……どうした? ああ…そこを動くな…」

ミロの足元を伝う白い欲望のジュースを悟ったカミュは、ティッシュを手に取るとミロのガウンを下から捲った
それに慌てるミロ いくらなんでもこんな姿は情けないにも程がある すぐさま抗議の声を上げるが…

「カ、カミュ!!」
「…動くな、絨毯が汚れる」

…無視された。
嫌がるミロを無視して、カミュは足元を伝う液体を丁寧に拭う
そして密を零す蕾を回すように拭うと、ミロが恥ずかしさに頬を真っ赤に染めた
それに興が乗ったカミュは指先を潜り込ませてミロを官能の世界に引き込み始める

「カ、あぁぁ 止めろ、もう沢山だ… クッ」
「……ミロ、動いたら下が汚れる。じっとしていて欲しい…」

カミュは言葉と裏腹に 指を悪戯に、そして卑猥に蠢かせて 何気なく快感の突起をやんわりと揉み込む
その刺激にミロの太股が震えた。この金髪の大蠍は、快感にひどく弱い それにカミュはほくそ笑む

「もう一度欲しくなったろう?エンゲージをしっかりと結ばねば、アレを出せぬからな。…練習あるのみだ」
「お、おい!練習とは何だ!? はぅ カミュぅ、あ、あっ… 氷河が、見ている…」
「性教育も大事だ…良く見せてやればいい ミロ…」

また響き渡る嬌声に、白鳥の氷河は欠伸をひとつして丸まった。
食事にはまだまだ時間がかかりそうだった





***





見目
しいシルエット 天上へと続くゴンドラの中で彼は呟いた

「卵の殻を破らねば 雛鳥は生まれずに死んでいく」

漆黒の流れる黒髪 美しい容 目には赤い光が宿っている

「我らは雛だ 卵は世界だ」

短髪の黒髪の男が精悍な顔で言葉を続ける まるで何かを憎むような
い瞳

「世界の殻を破らねば 我らは生まれずに死んでいく」

薔薇を手にした麗人は
りを楽しむとその花を銀髪の男へ向けた。
それに嫌そうな顔で反らす男

「世界の殻を破壊せよ」

いつも口の端を不敵に笑ませる素行の
い男が、付き合いでそう口にした



『世界を革命する為に!』



開けた世界で彼らは茶を楽しむ
天上には女神神殿が蜃気楼のように逆さまに映っていた。
そう、ここは最も神に近い場所 世界の果てが見渡せる空間
聖域の最奥

「シュラ、負けたというのは本当か?」
薔薇の香り漂う麗人、アフロディーテがローズティーを口にしながらシュラに聞く

「…すまない」
シュラは精悍な顔を顰めて俯く、それを漆黒の長い髪の男が無言で見つめた。
目が、血を滲ませたように赤い

「おいおい、シュラ。俺から取っておいてそれはねぇーだろ …で、誰にだ?」
だらしなく、だるそうに椅子に寄りかかっていたデスマスクがやはりだるそうに聞いた

「ミロだ…」
『ミロ…!?』
シュラの言葉に3人は3様に驚いた。

「蠍の坊やがどうしてまた、…彼は何も知らない筈だが」アフロディーテ
「…それが、ちょっとした勘違いからだ。カミュともめていたのをミロに見られてな」シュラ
「へ、俺がアイツを殴ってたの、良く分かったろ?シュラ」デスマスク


「…で?どうするのだ」
漆黒の髪の男が聞いた。彼は重厚な法衣を翻し、手にしていた暗色の翼竜の兜を被る
もう執務に戻る気らしい


「俺が取り返してくらぁ あの性悪はシュラにゃあ重い」
デスマスクが男に仮面を投げてふあ〜あ、と欠伸を
その言葉にそっと苦虫をかみ潰したのはアフロディーテ


「では、デスマスクよ 早々にアレを我が手に戻せ」

話はお開きだと立ち上がった漆黒の長い髪の男に続いて、デスマスクも了解と続く
ただ俯くシュラにそっとアフロディーテは呟いた

「君も存外使えぬ男だ」

麗人の棘は 聖剣を携える男にはいたく堪えたようだった。





***





「ックソ!」
「どうした?ミロ… 良い魚が手に入ったというのに」
「腰がな、酷く痛いのだ!誰かが散々突っ込んでくれたおかげでな!!」
「?…ならば逆でも良いのだが……」
「〜〜〜〜そう言う事では、無い と思う」
「?? ! …ミロ、アレは私に気を使った演技?……だから、エンゲージが上手く行かないのだろうか…」
「は? 演、技 って…」
「気持ちよさそうに善がり声をあげたり、アソコの反応も。とても良さそうだったから私は勘違いを…」
「―――それ以上何か言ったら、今すぐ俺の必殺技をお前に打ち込んでやる。とにかく黙れ」

氷河が腹を空かせているから急ぐぞ、と怒り混じりで呟けば12宮の階段の上には見慣れたシルエットが
不敵な笑みを浮かべた、いつも飄々とした喰えない先輩

「よぉ、お二人さん」

蟹座のデスマスクがニヤニヤ笑いで声をかけてきた
それにミロは ああ、と答え何気なく通り過ぎようとする が、直ぐ後ろで不穏な気配が
振り返ればカミュの腕がデスマスクによって引かれていた
決して良い雰囲気とは言い難い

「よぉ、カミュ 今度はミロに可愛がって貰ってるのか?」
「…な!?」

唖然としたのはミロだけ。言われたカミュは普段の無表情に微笑をのせた

「今はミロの花嫁だからな」

それに鼻白むデスマスク

「あ、そう」

ニヤリといやらしく笑う

「でも、すぐにまた俺の“花嫁”だ。今度も生意気な口を叩けないくらいヒィヒィ泣かせてやるぜ」

その言葉にミロは面食らった。眉を顰めデスマスクを凝視する
奴は何を言っている?だって…カミュは、シュラと付き合っていたのでは??
それにまた“花嫁” カミュだけならともかく、デスマスクまで何を言っているのだろう
ミロの混乱を嬲るように、デスマスクはいやらしく笑った

「コイツさぁ、すげえ淫乱だったろ ミロ、お前にゃ向いてない 俺に譲っとけ それで安泰だ」
「……デスマスク、何を言っている」
「元々コイツは俺の物だったんだ。それをシュラの奴がちょっかい出してきてな、…で終いにお前に回っちまったのさ」

ぐい、とカミュの流れる赤髪を引き掴んでデスマスクは笑った
カミュは氷るような目つきでデスマスクを見据えるだけだ

「……………止めろ」

ミロは歯ぎしりをした。
頭をよぎったのは触れるのを躊躇う程のカミュの躯に残された数々の暴行の痕
それはてっきりシュラが付けたものだとばかり思いこんでいた
あの、寡黙だが深い優しさを秘めた山羊座がこんな事をと腑に落ちなかった理由に思い当たる
デスマスクがまるで人形でも扱うような手荒さでカミュを乱暴に引き寄せた

「よお、カミュ シュラはどうだった?俺よかぁ優しかったろ?」
「…別に」
「シュラとどんな風に楽しんだ?アァン?言って見ろよぉカミュ」

血が出そうなくらいに、カミュの耳を噛みしめるデスマスク
ミロは悟った カミュにあのような暴行を加えた本当の人間は 彼だ!

「……止めろ、デスマスク」

ミロが唸った。訳も分からぬ苛立ちに胸が焼かれていく
そんなミロを知らずに カミュは冷たく微笑みデスマスクに言った

「貴様よりは優しくはあったな シュラは貴様のようにお喋りでは無いが…」

(…情熱的な交わりだった)

囁いた瞬間、デスマスクの不敵な仮面は砕け散る
カミュがデスマスクにだけ聞こえるように囁いたのを もちろんミロは知りはしない

「この…淫売がァ!」

振るう拳はカミュに落ちる前にミロによって掴まれた

「―――デス、止めろと言った! …それに、カミュを物のようにッ …俺達は、仲間だろう?」
「ハ!こんな肉便器野郎と一緒にされたらたまらねぇなぁ!!ミロッコイツを俺に渡せッ!教育し直してやらァ」
「巫山戯るなよ…?デスマスク カミュは物ではない。カミュはカミュだ。誰の物でもない」
「ハ、俺のモンだ!…どうしたぁミロッ たった数日で お前 マジ惚れか?」
「そうでは無い!一体どうしたのだ、デスマスクよ!?俺がいぬ間に何が?お前達は、何なのだ?」

それにデスマスクがへっと小馬鹿にしたように笑う
そして至近距離で目にするミロの、首筋から覗くキスマークに気が付いた
そういえば怠そうに階段登ってやがったな、え、おい、じゃあまさか!?
デスマスクは今度は嬲るようにミロを見た

「なぁ お前 もしかして!」
「?」
「まさか、お前の方が下…とか!?うはっミロ!冗談きついぜ、お前そういう趣味が…ウオッ」

爪が一閃 だが、デスマスクの笑いは止まらない
ミロは怒りを滲ませてデスマスクを睨んだ。色々な意味を含んだ怒り

「次は外さない。 答えてもらおうかデスマスク …もしやカミュに乱暴をしていたのはお前か?」
「そうさ、その通り! そのアバズレに身の程を教えてやっていたのさ」
「貴様ァ カミュの侮辱 それ以上言えばタダでは済まさぬ」
「侮辱?お前はまだソイツの本質を知らないからな。…っと、これ以上言えば風穴開けるってか?」
「同胞を物扱いなど…許して堪るか!」
「黙らせたかったらなァ…ミロ、決闘だな。あの木の下へ 今日の五時だ」
「な!?」
「俺達は所詮戦士だ 戦い 勝利した者が正しい。そうだろう?」

デスマスクが高笑いしながら巨蟹宮の壁に溶けるように消えていく

「お前の正義を貫きたければ、戦え。それが黄金の宿命だ」



日はやがて緩やかに落ちていく 聖域に静寂の兆しが訪れる頃合い そう、五時が訪れる



〜白黒かしら劇場〜
黒『フ、この話は我が天下か?面白い』
白「貴様、ここでは かしら かしら〜と言わなければならぬのを知らぬのか?」
黒『ウワーハハハッその様なことこの我が言えるものか!』
白「貴様!!今日こそ私が退治してくれる悪の化身め!!」(ビリビリッ 服が破れる)
黒『面白い!こちらこそお前など綺麗に消し去ってくれるわ!!』(ビリビリッ脳内のサガの服が破れる)
ドガガガガッッ ドガガガッ ドガガガガガガッガ!!!(脳内で死闘を繰り広げる白&黒)
雑兵「また教皇様のお戯れが始まったぞ…」扉の外で警備をしていた雑兵が仲間に呟いた
〜終劇〜


劇場  特、別、精、神  集合現象〜
劇場  特、別、人、物  空想現実〜


カミュとミロは手を繋ぎ 十二宮を登る 黄金の戦士にしか踏むことの許されぬ 聖なる階段を
天蠍宮より上宮は、何故か無人だった。教皇宮までも
その崇高なる玉座の裏のカーテンが ミロの歩みと共に次々と開いていく
その奥へと二人を誘うように

手術台 難破船 純粋遊劇スピラ・ミラビリス
渦巻 螺旋 変化しつづける スピラ・ミラビリス Ah− Ah− スキ・ピオの夢〜♪


巨大な木が有るはずの女神神殿前は 噴水が吹き出し 重厚で難解な装飾さがされた門に
手をかざせば黄金の鎧が僅かに光って 幾重にも重なった門が次々に開いていく
そしてその先には斜めに昇ってゆく天に伸びる階段が そして辿り着いた先に

劇場  幻、想、精、神  不死の運動〜
劇場  幻、想、人、物  不死の構造〜


デスマスクが!カミュが両手を舞わせ氷の華を二人の胸に咲かせた。ミロとデスマスクの胸元に美しい氷の薔薇が咲き誇る

「その、薔薇を散らされた方が負け そして私は勝利者のモノ」

デスマスクが嗤った 一気にミロと間合いを詰め飛びかかる

「カミュ!すぐにご主人様が誰だか分からせてやるッ 躾は大事だぜ?ミロッ」
「馬鹿め」

ミロが長い足を器用に振り上げて躍りかかったデスマスクを蹴りとした!
続けざまに踏みつけようとしたが、デスマスクは無様に転がりながらこれを何とか回避する

「どうした、デス 自慢のハサミは飾りなのか?」
「へっ…ほざいてやがれぇ!!」

『アクベンス!!』デスマスクの鋭い蹴りはミロの膝によって弾かれた
しかしデスマスクも黄金

「かかったなァ!」

小宇宙を変化させた毒の霧をミロめがけて吹き出した!


アンモン貝 錬金術 神聖甲虫 スピラ・ミラビリス
ふたたび 生きる ために死ぬ スピラ・ミラビリス Ah− Ah− 驚異の渦巻



「俺に毒など、笑わせる!」
「うぎゃっPiぃ」

多少喰らいつつも直撃を避けられ、しかも効かないとミロに宣言される
デスマスクは強烈な一撃で空に上げられ、続けざまに強打を腹にしこたま喰らった
そのままはじき飛ばされ、のたうち回る。

「ミロ!俺を怒らせたなぁ 許せねぇ…煮殺してくれるぁあ!!」
「フン、出来るものならやるがいいッ」
「ミロ…!デスマスクを侮るな」

デスマスクから異様な小宇宙が吹き上がる
それに焦るカミュは何かを念じるように両手を合わせ小宇宙を高めるが…その光は形になる前に霧散してしまった

「クッ…やはりダメか!」
「無駄ぁ!!これで終わりだ、ミロォ 黄泉比良坂に落ちやがれ!!」

マイマイマイマイ♪ マイマイマイマイ♪
終わり無き劇場  幾何学舞台  生命、死の神秘… 去りゆく一切!!


デスマスクの指先に不思議な燐光の渦が広がっていく
ミロがそれに引き摺られた

「な!? 体と、魂が離れる!?」
「ミロッ!!!」
「積尸気冥界波〜〜〜〜!!!!」

再生 死再生 死再生 死再生! 死再生 死再生 死再生 死再生! 
再生 再生 死再生 再生!


その時だった!上空に広がる女神神殿から何かが降り立ち、ミロに無限の力を与える
『スカーレッドニードル!!』
デスマスクの薔
は飛び散り、カミュはミロの物に収まった





***





「ミロ…やはり特訓だ…」
「ふ、ウウ!何をッカミュ!!コレを抜けぇ ッッッ! あああ!!」

その日の帰り、カミュは宝瓶宮から何やら荷物を持ち込むとすぐさまミロをベッドに引きずり込んで卑猥な玩具を押し込んだ
妖しい軟膏を塗り付けた玩具は、ミロの散々に嬲られた粘膜にすぐさま反応を ミロの目が違和感に見開く

「か、カミュゥッ何だ、何をした!?あ、か、痒い〜〜〜!!」
「お前は…体は見込みあるようだが、不慣れだったろう?私が初めてだった。そうなのだろう?」
「な、意味が分からんッ ―――――あ〜〜、痒いっ〜〜〜〜 くぅぅ、 〜〜ひぃぃぃ」

ミロが切羽詰まった顔で太股をすり合わせる やがて痒みに頭が支配されていく…それは一種の拷問だった
手はカミュに拘束されていた 玩具の動きは緩やかで、昼まで苛まれていた粘膜は赤く熟れ、いっそう軟膏の効力を強めていた

「ミロ…そろそろ良くなってきたろう 私の言うことを聞くか?」
「あう、あうぅ カミュ、痒いんだぁ 中が、あああ〜〜」
「私の言うことを聞くなら、楽にしてやる。ミロ、返事を…」

ボロボロとミロが泣いた。まるで子供の頃のように
それにカミュの何かが綻んでいく 氷の男は微笑を浮かべて涙に口づけを

「カミュ、助けて」
「ああ… ミロ いますぐ玩具で擦ってあげる」

ゆっくりとミロから手を離して カミュはミロに射し込まれた肉棒を模した玩具を緩やかに出し入れする
ミロの背がしなった 全身を煽情的にくねらせてその刺激をいっぱいに感じ取る

「ひああ… カミュッ もっと! もっと擦ってぇ!!」

今までにない快感 痒みが解消される爽快さに、中の異物が生み出す淫猥な衝動
ミロの瞳が焦点を失い 口からは涎がこぼれ落ちる 尻を突き出して自ら快感を追う

「もっと!もっとぉ! カミュッ ヒィ!!す、凄イぃ あ、ああ…ダメだ、……」

全身を痙攣させながら零すように吐精を だけれど中を苛む痒みはミロを解放などさせない
粘膜が収縮し全身が朱に染まった 虚ろな目を潤ませて刺激を強請る 張り付いた金の髪が艶めかしく彼を彩る
その媚態は普段のミロを知るものなら誰もが驚くような、魔性味を帯びるような妖艶さがあった
それにカミュの本能が刺激される。ミロの汗ばむ姿態を美しい指先でなぞり楽しんだ

「はぁ はああ!カミュ!!入れてッ掻き回して!!ぐちゃぐちゃにしてぇ」
「ミロ、子供のようなしゃべり方だ 懐かしい…  ねぇ 気持ち良い?ミロ…」
「アンッああんっ!気持ちいい〜〜カミュ〜〜入れてぇいっぱい擦ってぇ」
「…ああ。きっと次から、クセになってしまうぐらい擦ってあげる…ミロ」

ミロから玩具を引き抜くと、ゴムをしたカミュの雄がミロを掻き回した
いつしかそれに歓びを覚えるミロ
カミュはこれなしではいられないように、執拗にミロに快感をすり込んだ
でも、本当にクセにさせられたのはどちらだろう
チラリと、カミュの思考にそんな事が過ぎった

「ああ……ミロ、とても気持ちがいい とても、 とても…」
「かみゅぅ すごいよぉ 俺、死んじゃう あ!ア!凄ぃ 気持ちイイ〜〜〜」

いつしか二人は互いを求め合うように身を絡ませる
はたしてそれは、契約の為?それとも薬の所為だろうか?
二人は肉欲に耽りながらも 懐古の海を漂いながら身を溶け合わせた
汚れた大人の情事を、魚を丸呑みしながら氷河が見つめる
二人は穏やかな小宇宙に包まれ やがて精神が闇にとろけるまで恍惚に身を浸した





***





「てぇ〜〜〜ッ畜生!!」

ここは巨蟹宮
主のデスマスクは傷だらけの体を何とか自身で手当し、ミロにやられた痛みにベッドでのたうっていた
そこに感じ慣れた小宇宙 それは心密かに思っている相手のもの
格好悪いところを見せたくなくて、痛みを我慢し扉に背を向けた

「入るぞ」
「入ってくんな」

それを無視した寡黙な友人は、デスマスクの横たわるベッドに腰をかける
ギシリと鳴るスプリングに心がざわめく 怪我を気遣うように触れた手も体温を上昇させた
それを隠すように悪態を吐く いつしかそれが当たり前になってしまった悪癖のままに

「痛ぇよ」
「お前、相変わらず弱いな…」
「るせぇ」
「こんな手当じゃダメだ まき直すからな」
「…勝手にしろ」

服を脱がされる 傷に手が触れるのに、高まらないように努力した
彼の固い黒髪に心が揺れる デスマスクは、そう シュラがずっと好きだった
多分…抱かれたいと思っている。

「ミロも容赦がない」

笑ったシュラをこっそりと眺める 彼の唇の感触はどんな感じだろうと夢想する
では、どんな愛し方を?想像はどこまでも自由だった

(クソッ!)

こんなに思っても報われない思い。何も思っていないカミュが手に入れたのがどうしようもなく憎かった
どうしてこうなったのだろう?
彼の骨張った手の感触に頬を染めつつデスマスクは考えていた
カミュをシュラに近づけさせないためにお守りを買って出たら、秘めた思いを看破されしかもそれを揶揄されて カミュを殴るはめになった
それが目にあまるとシュラにいなされ、カミュはシュラの元に それは最悪の展開で。
その記憶に苦虫をかみ潰しているとシュラが俯きデスマスクに呟く
デスマスクは慌てて表情を取り繕って友人を見た

「デス、済まない 俺の所為だ」
「ちげーよ 元はと言えば俺の責だ。あ〜あ、こんな事にミロを巻き込んじまったなぁ」

それに負けたのは実力だろ?と腑に落ちないながらもデスマスクは言った
何故自分の積尸気が破れたかははっきりと分からなかった。
だけれどまぁこういうこともあるのかもな、と思考を一時終わらせる
今はただ、この友人に甘えていたい

「うぎゃ〜〜っ染みるっPi!!シュラ、もっとチョンチョン☆って可愛らしく塗りやがれ」
「お前は馬鹿か?薬を塗るのに可愛らしくも無いだろうが。」

馬鹿なやり取りをしながら笑い合う
デスマスクは恋慕を忍ばせ天然な友人の反応を楽しみながら
シュラはこの気ままで柔軟なやり取りを楽しみながら会話を弾ませる

「ゆっくり直せよ」
「ああ」

不意に飛び出た彼ならではの優しさに、デスマスクは心を熱くした
ずっと親友だった。出会ったときから ずっとずっと
だけれど何度デスマスクは彼を思って情を吐き出したろうか?
なんど彼に貫かれ、揺さ振られることを夢見たろう

劣情を忘れるようにデスマスクはシュラに微笑みを向けた
何も知らないシュラも、それに爽やかに微笑み返した



でもね、私達〜 友達の事 何より 大切に してる きっと大人よりも〜
夢を見て♪ 涙して♪ 傷ついても〜 現実は がむしゃらに来るし〜☆
自分の存在価値を無くせない 自分を守る為に〜



(END?)




〜薔薇蟹山羊同盟 内輪話〜

薔薇「フゥ、今回はエロも沢山いれたぞ!?どうだ、すごいだろう!!」(←自信満々)
蟹「おい…………………俺がシュラに抱かれたい??しかも俺が何でこんな弱いんだっPi!!」
山羊「思わず鳥肌がたったぞ…蟹が受けとはディープだな。だが、蟹が悪者だった。それに満足した」
蟹「おおおい!?!?」



読者からの感想


かむ:また…水瓶座が外道なのだな……うううっ だが、ミロとカミュの今後の展開が楽しみだ
さがりん:白黒かしら劇場??一体何の話なんだ、コレは??
ろーし:ウム、えろいのう。ワシとしては最後のシュラデスが微妙に気になるのう!これにエロがないのが惜しい!!
むうたま:デス受け、すごいセンスですね色々と。とにかくやりたい放題している感じが何となく気に入りました。
ある:子供が出てこなかったのが寂しいかぎりです
ろすにい:射手座、早くでてこないかな〜 な、出てくるんだろ??
ばるご:フ…出てきても死人だろうな!
りあくん:なあ、男ばっかじゃなくて獅子座×鷲座とか書いてくれないかな、作者
のんたん:↑それは無理じゃねーか?だって今のさんくちゅありの需要は蠍受けでがちホモだろうが
しおんたま:それにしてもまたもや意味不明の詩だとか盛りだくさんじゃのう。今時のセンスが分からぬな
ききたん:↑いや、違うと思うよ?この作者の人がぶっ飛んでるだけだよきっと!
むうたま:こ、こら!あれほど勝手にPCを弄ってはなりませんと(慌)


強制終了!!次回を待ちたまえっっ









絶対運命黙示録 ←カミュの声で(笑)



はい、絶対運命○示録の続きですv
この題名(スピラ・ミラ○リス劇場)は殆どの方がご存じないかと思われますがウテナに出てくる決闘ソングの題名です
とっても良いカオスソングなので、知らない方はぜひぜひ動画サイトさまなどでお探し下さいませv
そして…今回明らかになったカオスカップリング第一弾 シュラ←蟹(大笑)
シュラに抱かれたい蟹に、皆様大いに萌えてくださいませっv
この後も姉風呂作品はバシバシカップリング入り乱れッス。
でも悲しいかな、カミュミロ以外のエロシーンは殆ど出てきませんのでご容赦ください(ぺこり)