FILE:1 −深夜双児宮− 酒豪のミロを何とか酔い潰したカノンは(←自分も酔いつぶれては目的達成出来ないためこまめにキャバクラのネーチャンの技※を使った) まんまと潰れたミロを自分のベッドに転がし…フジコチャンを襲うルパンのように脱衣して、ふと気づいた (…起たない!) 真っ裸で立ちすくむその様は兄にそっくりであったが本人露知らず 馬鹿な…!ドオオオオンと真剣な顔で自分の腹の下を見た。亀はやはり項垂れていた まさか…ED?そんな馬鹿な…そうだ酔っているダケだ!と言い聞かせ、酔いを覚ますために水を飲みシャワーに駆け込んだ。 ずる… ずる… カノンが部屋を飛び出すと同時に、眠るミロへと近づく謎の影… それはミロの足首をむんずと掴み、長い階段をゆっくりと引き摺っていった ずる… ずる… ゴン!「…痛っ…ううん…zzz…」 ずる… ずる… その音に気が付いた巨蟹宮の主、デスマスクは私室から出て通路を見ると羨ましそうにミロを見てため息をついた 「オレのもこれくらい忠誠心がありゃあなぁ……ぎゃ!」 足元を見るといつの間にか箱から出たのか、(デスからすると)薄情な蟹聖衣がデスマスクのアキレス腱をハサミで攻撃していた 「フ…やはり酔いのせいか!」 冷たいシャワーを浴びて暫くしごいて見たところ…ギンギンに反応があったのでカノンは濡れたまま飛び出した 向かうは自分のベッドに転がるミロの上…否!ミロの中!! ドアをバンッ!と乱暴に開け放つと今度こそベッドにあのポーズで飛び込んだが… いない。ミロが…いない! きょろきょろ見渡して…裸のまま外へ。だが…いない。 目が覚めて帰ってしまったのだ。…な、何て事…! 「くそおおおおおおおお!」 いきり立つ自分を持てあましながらカノンは雄叫びを上げた。 暫く経った後、兄がカノンにアッパーをくれてやり髪を引き掴んでベッドに転がしてやった。 (……く、…黒サガ!!) 裸のカノンのシルエットを遠くながらに見た巨蟹宮の主は、蟹聖衣にしばかれながら戦々恐々とした。 月の美しい夜だったそうな −朝・天蠍宮− ミロは目が覚めると自宮のゴミ溜めの中だった。 (あれ?俺…いつの間にかえってきたんだっけ?) ?を浮かべながら起き上がると体中痛い…見れば痣だらけだ。 服もよれよれで…破れたりしてるし。一体何があったんだ?? ふと、横を見てみるといつの間にか蠍の聖衣が。 あれ?いつパンドラボックスから出したっけ?まぁいいや。 もう一眠りしよ〜っと。いつも携帯しているカミュ人形(←年期が入っててボロい) を取り出してもう一眠りしようとした時…馴染みのある小宇宙が。 「ミロ…!」 カミュが、ボルシチの蓋をカラーンと落としてボロボロのミロを眺めて立ちつくした。 「ミロ…どうしたのだそのザマは……!!」 「ん?…ああ、昨日カノンと飲んでいたのだが…記憶が無くてな」 「記憶がないだと!お前がか…ッしかもカノンだとっ!?」 「双児宮に連れ込まれたのは憶えているが…いつの間にか帰って来てて、…カミュ??」 「(滝涙)…その、破れた服…数々の痣…ミロ…汚されたな?…愚弟に悪戯されたのだ、ミロよ…!!悲しみを忘れ眠るが良い…」 コオオオオオオオ…… 「ちょ、カミュ…ささささ、寒い!」 フリィィィジングコフィンッ! カキン☆ミロは氷の棺に閉じこめられた。 「敵は取る…待っていろミロ…」 血の涙を流しながらカミュは双児宮へ走った。 −双児宮− 「ウベックション!」 「こ、これはどういう事だ…?」 オッサン臭いクシャミの響き渡る部屋でカミュは愚弟の世話をしているサガに聞いてみた 「昨日酔っぱらって外で裸で騒いでいたのだが…風邪を引いたらしいな…」 「外…?裸…?……おい、貴様…昨日ミロに何をした!?」(ぺしぺし!←弱った愚弟を叩き起こすカミュ) 「うえっほ…何もしてねぇーよ、ゴホゴホッ 一緒に飲んでいて、ここに連れて帰ったが、いつの間にか帰ったぞ…ゲホゲホッ」 「何て事だ…では、ミロは…誰に… …と、その前に天誅!…オーロラエクスキューション!」 「ぎゃあああああああああああああああ!」(ブルブルブル←凍り付いたカノン) 「カノン…ミロを連れ込んで何をしようとした?そういえばお前は恥ずかしい場所をいきり立たせていたな…」 「ままま、待て!お、俺はお前の所為で風邪を…」 「問答無用、成敗!アナザーディメンジョン!」 「うぐおあああっ…!お〜ぼ〜え〜て〜い〜ろ〜〜〜〜」 「フ、私もまだまだ弟には甘いものよ…GEでは無いことを感謝するがいいカノン」 だが、感謝するはずもない愚弟は何とか異次元から帰還するとベッドに丸まり悪寒と必死に戦った。 一方その頃、弱った愚弟に天誅を喰らわしたカミュは階段を駆け上ると傷だらけのデスマスクに聞いた 「おい、蟹…昨日ミロに悪戯をしたな…?」コオオオオオ…(←手が水瓶の形に…) 「おい、クソ瓶!何決めつけてやがるっ…!!昨日ミロはなぁ…」 蟹から全て聞き出したカミュは天秤座の聖衣を借りると氷の棺からミロを取り出して自分の身体で温めた。 奇しくもその姿は弟子を温めたアンドロメダとそっくりだったそうな。 そしてミロも盛大に風邪を引いた。 あの日の夜、カノンが部屋を飛び出した後… 戻らぬ主を心配した蠍座の聖衣は主の足首を蠍のハサミで掴んで部屋から引きずり出した。 ずり… ずり… 階段…至る所にぶつかるが起きない主のミロ 巨蟹宮…死仮面にぶつかり呻くが同じく起きない主 (音に反応したデスマスク目撃→自聖衣に折檻される) 階段…服が破ける、擦り傷を作る、だが主起きない 処女宮…蠍聖衣はシャカに褒められる で、ゴミ溜め天蠍宮へ到着。朝を向かえたのだった…! ※キャバクラネーチャンの酔わないテクニック 口に含んだ酒を、何気ない仕草で口元に寄せたおしぼりに吐き出し飲んだ振りをする。 (さすがにカノンは全て飲み込まない訳にはいかなかったのでそれなりには飲んだ) 12宮怪奇現象 良い子の蠍座聖衣編 (END) |