さんくちゅあり・12宮の楽しいお仲間 〜カノンの見る聖域の住民達〜







其の一 〜白羊宮のただれた空気〜



ここは白羊宮。仕事を終えた俺は書類を抱えて教皇宮へと急いでいた。
が、聞き覚えのある声にピタリと歩みを止めてなんとなく部屋を覗いてみる

「ですから、ムウ。この2面性が良いのです…良いですか?この場面で眼鏡を掛けますと…」
「はあ。…え?そこで眼鏡をかけるのですか? う! …すごいですね、…コレ」

な、な、な、なんとそこには女神が!ムウと一緒にお茶をしながらTVゲームらしきものをやっていた。

「たつみぃ〜〜お茶おかわり! あ、カノン お仕事ですか?ご苦労様です」

あまりの驚きに動きを止めた俺にいつものような慈愛と威厳に満ちた声で労いをかける女神
それに俺はそつない挨拶で返すとこの白羊宮で何をしておいでか聞いてみた
TVゲームらしき物はPCゲームらしく、女神とムウは何故かヘッドホンを首に下げている
だが、問題はその画面だ…!多分…男?(実写にあらず)の2人が…裸で汁にまみれている…
…これは…モロにセッ○スシーンなのでは??…しかも男同士の…??
近くに置いてあるゲームのパッケージらしき物には絡むスーツ姿の男二人…ア、アテナよ…女神よ…
そんな俺に気づきもせずに女神はにこりとお答えになった

「ここへは休養と、そう!ムウに相談が。…で、ムウ 出来そうですか?このようなスペシャルアイテムが。」
「は?女神…おっしゃる意味が良く分からないのですが…」

平然と笑みを浮かべたまま受け答えをするムウ
…お前の目にはそのいやらしい画面は違うように映って見えるのか?
そんな物を見て何故平然としていられる!?
固まりつつある俺を無視して会話はどんどこ進んでいった

「ですからこの眼鏡のような…付けると“鬼畜”になるアイテムを…」
「何故それを私に?」
「貴方はクロスを修復するではありませんか…ですからその時にヘッドパーツとかですね…」
キチクロス、つまり身に付けると鬼畜になるクロスをと言うことですか…はっきり言って無理ですから」

すかした笑顔で断ったムウに女神は“え〜??沙織そんなのつまんな〜〜い”
とその辺のギャルみたいに威厳もへったくれもない感じで言うが早いが、
パチンと指を鳴らして“たつみぃ〜”と何かを用意させた。DVD?
にわかに始まる…これは日本のアニメだろうか?
それを見たムウが何かを察して女神が切り出す前に牽制をかけた

「女神…サンクチュアリでホスト部は無理です」
「ムウ…何とかなりそうじゃありません?やはり殿はサガかしら…?サガはナルシストなのでしょう?」
「否定はしませんが、サガがそれを聞いたら首つりますよ?それに双子なら配役は双子でしょう?でもやはり色々無理が。」
「じゃあじゃあじゃあ・・・アレよ!たつみぃ〜〜〜〜」

永遠にくり返しそうなその淀んだ空間に耐えられずカノンは女神に丁寧においとまを告げた。
ぽそりと良心の声を呟いて…

『女神よ…そのパッケージにある
R18というのがお見えになりませんか!?』

そう、あんなゴージャスボディな女神・沙織はまだ13才…(詐欺だ!)
いけません…いけませんぞ女神!!!貴方にはまだ早い!
複雑な思いを抱えたまま俺はは金牛宮へと駆け上がっていった。




其の弐 〜金牛宮の淋しい食卓〜



駆け込んだ金牛宮で何やら旨そうな匂いが。
腹の空いていた俺は思わず中を覗いて…

ミロ「あれ、カノン 仕事か?」
カノン「… …ああ。 ミロ、なぜお前がここにいる?」

キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━ !!!!!!!!!!
…エプロン姿のミロに鼻血を噴きそうになった!
一瞬にしてぐぱっと上がったボルテージを俺は得意のポーカーフェイスでするりとかくしミロと向き合う
はにかんだような笑顔とフリフリ純白エプロンがとっても目に眩しい!まぶしすぎるゾ☆ミロ!!

ミロ「下で飯をと思っていたのだが女神がいらっしゃって人払いをされたのでな。ここで飯を作ってるのだが…カノンお前もどうだ?」
(そうか、一応人払いをされたのだな…女神…)「世話になる。俺も手伝うぞ」(マジ!?ミロの手料理!? −キャッホ−(w゚∀゚w)−−ッ)
ミロ「そうか、それは助かるな」

にこりと笑った笑顔に内心とろけそうになりながらミロの後ろに付いていった。
(思わず尻に目がいってしまうのはご愛敬だ)
実はあの出会いからろくに話す機会も得られずに聖域復興に飛び回っていて、これはひそかに願っていた再会だった。

カノン「お前が料理を作れるとは意外だったな。何を作っているんだ?」

キッチンには同じエプロンをしたアルデバラン(ぐへっ!キショイ)とやはりエプロンをしたムウの弟子の小僧がいた。
何やら真剣な顔をしだしたミロに変わって貴鬼が生意気な口調で俺に答えた。

小僧「へっへ〜!双子のおじちゃんついてるねっ!今日は豪華に焼き肉だよっ!」

…何!?今コイツは俺に対して何とのたまったのだ!!??
三界一の美男子、抱かれたい&抱きたい(←余計だ)聖闘士NO1の俺に向かってコイツは何と!?

小僧「は〜〜(幸福そうなため息)ほ〜んとタイミングいいよねっ!ジェミニのおじちゃんって!焼き肉だよ!?焼き肉パーティーだよ!?」

(…おじちゃんではないっ! オニイサンだろうがっ!!お兄さんと呼べ…!)

思わずコスモで貴鬼にそう喚いたがまったく聞こえてないらしく(…さすがオマケ!)
肉のかたまりをランランとした目で見つめていた。チクショウ…
すさんだ心を癒そうとエプロン姿がカワイイミロを見てみると…何やら目が赤く光っている。??
手に握った包丁は肉の塊の上、空中でピタッと止まり振り下ろされる時を待っていて、
アルデバランが思わずゴクリと生唾を飲んでいた。

「それに蠍のおじちゃんが料理なんて、今日が初めてだよ!?いつもはムウ様が作っているんだい!」

小僧の威勢の良い声と同時にダンッッ!と包丁が振り下ろされた
その時、俺と貴鬼とアルデバランの目の前を何かがヒュンと飛んでいく。
思わず反射的にそれを掴んだ俺、俺が掴んだ物を見たアルデバランと貴鬼
真っ赤なものを噴きだしているミロ 全員がいっせいに大声で叫んだ

「「「「ぎゃあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」」」」

お、俺が今掴んでいるこ、こ、これは人間の指!?も、も、もしやミロの指!?
何故か爪が真っ赤になってとんがっているそれを持って俺は訳も分からず叫んでいた。
ミロも噴き出す血に手を押さえながらパニックを起こして叫んでいた。
アルデバランは泡を吹いて倒れ、貴鬼の小僧は泣きながムウサマーーーなどと叫んでいた。

「五月蠅いですよ貴方たち」

そんな時に突如現れたムウ
状況を瞬時で察し、『ミロは不器用でいけませんね』などとスカした感じで呟くと
「貴鬼、絆創膏を」と言って俺の掴んでいたミロの指らしき物体を取り上げた。

「ミロ、指を見せるのです」
「ぎゃあああああ!!う、うわ〜んうわ〜〜ん!!か、かみゅっ かみゅう〜〜!!うわ〜〜んっ!!」

ムウは取り乱して幼児のように泣き叫ぶミロ(カノンは不覚にもきゅんとした)をまったく無視して
無理矢理指をくっつけると貴鬼からもらった絆創膏を巻いた。
それからアルデバランの頬を叩いて起こすと、ふぅと俺たちをたっぷり二分ほど見下してから階段の下へ消えていった。
どうやら白羊宮に戻ったらしい。
しばらくして、ショック収まらぬそんな空気の中ポツリとミロが呟いた

「くっついた!」

そんなバカな…同じ思いのアルデバランと貴鬼もミロの指先を覗いて見ると…
ぺろり
何とミロが絆創膏をはがしてさっきまで離ればなれになっていた指を曲げたり伸ばしたりし出したのだ!!
オイオイ…マジかよ…

「何かアレみたい…切ったオレンジをくっつけるとくっついちゃうみたいな感じ…?」
「さすがミロ、凄い生命力だな…」

貴鬼とアルデバランの言葉にミロは涙をぬぐってへへへと笑った。
心中複雑ではあったが、俺もミロの指がくっついたのに安心しほっと息を吐きだしたのだった。

「もうっ!蠍のおじちゃんはあっちいってて!オイラがお肉切るから双子のおじちゃんはタレ入れてお肉揉んでよ!牛のおじさんは七輪に火!」
「バカな…このミロにただ見ていろなどとは!フ、これに火を起こすのだな?…容易いこと!… …ぐうっ!熱いではないか!」

またまた大変なことになりそうなミロに焦ったアルデバランと貴鬼は

牛「み、ミロ…これは俺がやろう。そ、そうだ!プリンだ!お前はプリンを食べなければ」
小僧「そ、そうだよ蠍のおじちゃん!プリンたべなきゃ!!」

と、しぶるミロに言い聞かせてプリンを手渡しテーブルに連れていった。
いったいどっちが大人か分からなんが、不器用だが真っ直ぐなミロにやはり胸がキュンとする俺であった。

ミロはプリンをおとなしく食べながら用意する俺たちを子犬のような目で眺めて手伝いをねだる
それにほだされそうになった俺や牛に貴鬼の小僧が一喝を入れて止め、何とか無事に焼き肉の用意完成
さっきから貴鬼のはぁはぁという、うっとりしたため息がとってもウルサイ。

貴鬼「いいかい?肉ばっか食べちゃダメだよおじさん達!肉・野菜・肉肉・野菜・肉・野菜だよ?」
カノン「うっせ〜な、好きなように食べさせろよ…なんだお前は肉奉行かぁ!?」
牛「まあまあ、貴鬼にとっては実に久し振りの肉なのだ。許してやってくれ」
蠍「そうだぞ、カノン。子供相手に大人気ないぞ?」
貴鬼「そう言ってるおじちゃん達が肉ばっか喰ってるし〜あーーー!!それ、俺の〜〜」

無事昼飯は終わり上の宮へ向かう俺にミロが同行すると言ってきた。
まあ、後片付けの邪魔だからあの二人に追い出された訳なのだが。

「なあ、どうして貴鬼のヤツはあんなにうるさいんだ?肉肉肉…とはぁはぁ鬱陶しかったぞ?」
「実はなぁ、ムウがあまり良い物を食べさせんのだ…。育ち盛りなのにジャミール生活のようにその辺の雑草とか喰わせるらしい…」
「マジか…」
「それでな、見かねた俺やアルデバランが何気なく食材などを持ち寄って白羊宮に行ったりしてる
材料さえあればムウは料理は上手いんだ。だけど変なトコでケチなのだ。」

そうだったのか…
エグイな…ムウ。さっき白羊宮で見かけたPCは最新モデルだったクセに…
俺はもっと貴鬼に肉を食わせてやるんだったと、ちょっと後悔して次の宮にミロと向かった。




其の三 〜俺の双児宮〜



「…あ、また!」
「ん、どうしたカノン?」

聞いてくるミロに床を指し示した。お菓子のカスが所々落ちているのだ…アイツらめ…!

「なんだ、カノン掃除はちゃんとしないとダメだぞ?」
「…ミロ、お前の所の方がゴミ溜めのクセして良く言うな…そんな事を…」

そう、ミロの所の天蠍宮は通路こそ確保しているもののゴミ溜めになっている。
中は…入ったこと無いから知らんが。どういう生活してるんだ?ミロよ…
まぁ、でも、俺も確かに掃除とか嫌いだ。
でも、兄貴が帰って来ては煩く言うのでやばくなる前に片付けている。
廊下にお菓子だって零さない。

「ヘンゼルとグレーテルゴッコか。…あ、あそこにマシュマロが落ちているぞ!?」

ミロが楽しそうにお菓子の道を追っていく。
あ、ちょっとカワイイ…
腰をかがめているから尻がよく見えてしまう。
しかも、お菓子の先は…俺の寝室だ。

(はぁはぁ…ミロ。ヘンゼルとグレーテルは魔女に食べられちゃうんだぞ?)←いや、最後に魔女が死ぬ。

アイツらのだらしなさにむかっ腹を立てていたのは何処へやら…
俺はミロと始めてしまうABCにハアハアしながら後ろに付いていった。

「お、ポッキーだ。面白いな、まだある…」

遂にミロが寝室の扉を開けた!
ミロよ…一緒に見ようか、快感が迸る様をッ!
両手を大きく広げてミロを抱きしめようとしたその時だった!

「ほう、…ではミノモンタとやら。トマトが嫌いな場合はどうしたら良いのかね」
「……あれ?シャカじゃないか。何してんだ、こんな所で」
「ミロよ、今忙しい…ふむ。イカスミと合わせる等とはまた珍妙な…」
「シャカ、ミノさんはTVだから話しかけても無駄だぞ?」
「それは君たちの話だろう…邪魔をするでないミロよ、私は彼と話しているのだ…」

そう言ってシャカが俺のベッドで菓子にまみれて寝そべってやがったッ!
オオオイ…!お前何で俺ん所でそんなに寛いでやがるッ!?
しかも、メチャクチャ汚しやがって!あ、しかもそれ俺が買ってたヤツじゃねぇーかよッ!
あ、あああ!ミロとの楽しい事がメチャクチャに消し飛んだ。
だけどシャカはそんなん知らねぇーと目を瞑りながらTVに向かって独り言をくり返してやがる…!
…殺る…今日こそ殺ってやる!この寄生虫に天誅を下してやるぅらあッッッ!!

『ぎゃらくしあっ』
「五月蠅いから遠くへ行きたまえ。天魔降伏

俺達は仏陀のように寝そべってTV見て菓子を食うシャカの、まったくやる気のない必殺技で
双児宮の天井をぶち抜き教皇の間まで飛ばされてしまった。




其の四 飛ばされて教皇の間 〜の風呂場〜



サガ「あぁ…まったく…いつ見ても私の体は美し…!!」

ザボン!(←ミロとカノンが風呂に落ちてきた音)
風呂から上がると教皇に納まったサガがいつものように沐浴しながら自身に見惚れてナルシスゴッコをしていた。
(因みに夜になるとご丁寧にサガは双児宮に帰ってきて風呂場で同じ事をやる。ウンザリだ!)

カノン「まーたやってたのか、飽きないな兄貴」すたすたすた(←ずぶ濡れのまま立ち去るカノン)
ミロ「あ、サガ!すまん邪魔した」(←同じく立ち去るミロ)
サガ「……………………(み、見られた!)」(←放心するサガ)
雑兵「きょ、教皇!どうされましたぁ?」
雑兵(←文庫本4巻で死亡)「あ、馬鹿!入ってはイカン!殺されるぞ!!」(←彼も復活)
サガ「……………………(滝涙)」(←しっかり聞こえた)

俺達が風呂から出ると入れ替わりで山羊が風呂場に走っていった。
またサガが自殺を謀りそれを山羊が助けたのだろう(←主に首つり用ロープを聖剣で切る)
山羊も助けずにサックリ逝かせてやればよいものを…(←黒カノン?)
俺はミロのヌレヌレの姿にニヤニヤしながら教皇の間へ
執務室にミロを付き合わせれば、そこに怠そうなオカマがいた。

ミロ「あ〜何やってんだアフロ?」
アフロ「何よ、見て分かんないの?ネイル塗ってんのよ!」

ん?誰だこのカマは?と、良く見てみればそれはマニキュア塗ってる魚座のアフロディーテ
コイツ仕事もせずに…と腹立たしく思っていると蟹がせっせと資料を運びながら仕事をしていた
あれ?お前意外に仕事出来るタイプか?
冥界で聞いた(←紫龍から)お前の情報となんか違うぞ?

デス「お、カノンか…書類は?」
カノン「お、おお…」(真面目な蟹に驚きつつずぶ濡れの書類を手渡すカノン)
デス「ん?何でお前ら濡れてンだよ…ちっ後で掃除が面倒だぜ!」
カノン(何!?お前が掃除までしているのか!?)
ミロ「う〜悪いなデス、今度埋め合わせする…」
デス「お前にゃ期待してねぇから気持ちだけもらっとく、行け」
カノン「悪いな、俺も上がらせてもらう」
デス「おう、おつかれさん。風邪ひくなよー」

俺とミロはデスマスクに見送られ教皇宮を出る。後ろからは不真面目なアフロを叱る蟹の声が聞こえた。
随分青銅共が言ってた事と違うじゃないかと思いつつ宮を下る。
このまま濡れた事を口実にミロの天蠍宮に転がるのも悪くはない…クククッ
俺は濡れ聖衣のミロにムラムラしながら階段を下った




其の五 12宮を下る。〜双魚宮抜け、ジメジメ宝瓶宮〜



く…ここが一番嫌いだ!いるないるないるな〜〜〜〜濡れたミロを見せたくねぇ〜〜!!
だが俺の念派は届かずご丁寧にカミュはいた。奴特有の湿気の多い冷たい霧状の小宇宙が丸い宮から漂っている
たく、アイツはドライアイスか何かなのか…うっとうしさMAXだな。
そして良く見ればその本体は鬱っぽい顔で宮の柱から半分だけ顔を覗かせ、無言で立っていた。こ、怖えっ!マジに恐ぇぇええ!!

ミロ「あ、カミュ――――――――ッ」

だがミロはそんなカミュに慣れているのかピュ―――っと駆け寄るとちみっちゃくなってカミュの足元にへばり付く
…ち、畜生!ちみっこくなるミロは可愛いが、カミュにひっついたので俺はギリギリと口を噛んだ
だがカミュは鬱っぽい表情でミニミロ(←2等身化したミロ)をひょいと持ち上げると滝涙を流す
そしておもむろにミロの首を絞めだした!オオオオオイ!!?

ミロ「くっ…………か、カミュ……!?」(←チビから戻った)
カミュ「ミロ…濡れている……カノンと共に……どんなプレイをした?」(←泣き笑い)
ミロ「ウッ…かはっ……カミュッ……何を言っている…」
カノン「お、オイ!止めろっ!!」(←止めるが全く無視されるカノン へっぽこ)
カミュ「……お前が、誰かの者になるくらいならば……私と一緒に…眠れ……」
ミロ「う、あ、あ、ア、!?」

カミュの手から氷が現れミロが凍り付き始めた。カミュの手と共に……!
それに俺は慌てて止めようとしたが何と!足が凍り付いていた!!いつの間に!?

カミュ「邪魔などさせん…ミロ、私と共に眠れ…永遠にな…」(←やはり泣き笑い)
ミロ「う…うン……」(←意識が遠のきかけてる)

俺は慌てた。ミロが逝きかけてやがる!し、死ぬなミロッまだちょっとも触って無いんだぞ!?(←ひでぇ)
心中などと…この病気野郎が!!死ぬなら一人で死にやがれ!!
だがこのままではマジでミロが死ぬ!なので俺は渋々誤解を解くことにした

カノン「おい、カミュ!濡れてるのは偶然だ。シャカに飛ばされ教皇宮の風呂場に落ちた」
カミュ「フ…風呂場で服をきたまま、か。 さぞ濃厚だったのだろうな…」(←滝涙でカノンを見る)
カノン「オオオオイ!何言ってやがる!?そこには兄貴もいたし…」
カミュ「…………サガと、3人で…ミロを?」ぐっ!(←余計にミロの首が絞まった)
カノン「!?!?だからっ!ミロとは何でも無い!たまたま付き合いでここまで一緒になっただけだ!」
カミュ「…………付き合っている……と、自慢?
カノン「だあああああああ!何故そうなるッ!?ミロとは何でも無い!何もしてもいない!」
カミュ「…………………………………」(←まだ疑り深い目でカノンを見つつ手を離した)

カミュが氷らせるのを止めたのでほっとしつつ足を抜こうと足掻けばカミュが意識を浮上させたミロの頬を叩いた。
そしてぞっとするような無表情でミロに問いただす。お前、病んでるな…

カミュ「……ミロ、…ミロ、お前はカノンに…その……
少しでも肌を見せたのか?」(←いきなり小声)
ミロ「う、…ウン?…カミュ………何を言って…いる…」
カミュ「昔…教えたろう……
と、トリさんが卵を産む…アレだ… …したか?…したのか?ミロよ…どうなのだ……」(←恥ずかしいトコは小声)

何なんだその喩えはッ!ミロはモチロンしてないと首を振り、カミュはそれに安堵したが…

カミュ「私は…ミロを疑った上に…殺ッ……いや、もはや何も言うまい…」(←滝涙)

と、今度は独りで凍り出した。あ〜〜シネシネ、独りで勝手に死にやがれ!
だがミロが何とかそのキチガイを思いとどまらせ、(←お人好し)カミュによって宝瓶宮で体を乾かされボルシチを食わされた
(ボルシチは旨くも不味くも無かったが、ウンザリした顔のミロが印象的だった。何でも食いそうなミロが好き嫌いか?)
<↑その暫く後にカノンはその理由を知る事に。※カミュはボルシチ製造機>

ミロ「ご馳走様な、カミュ」(←ウンザリはしているが礼儀は欠かさぬお人好しなミロ)
カミュ「…………良い。……ミロ…狼に…気を付けろ………」(←心配そうにミロを見る)
ミロ「???」

じとっとしたカミュの瞳に見送られて階段を下る。
ミロが不思議そうな顔で狼なんていたっけ?と不思議がっていた
いるぞ?ここにな…といきたかったがちょっと疲れた上に乾かされたのでミロの所に寄る言い訳が消えた…畜生…カミュめ!
そして無人の磨羯宮を抜け クソ鶏…いや、アイオロスの宮へ




其の六 〜色々複雑な人馬宮〜



ミロと俺が人馬宮に足を踏み入れると…すがるような涙声が聞こえてきた。
おいおい…これ、アイオリアだよな?もしかしてアレか?親子どんぶり…あ、違った。
兄弟だと何て言うんだ??
とにかくスルーしようと通り抜けるつもりだったが、ミロが無謀にも私室を開けやがった!
あ、馬鹿…ヤバイってミロ……ん?

ロス「このっ…兄を信じなかった薄情者め!離せ…ちょっとぐらい遊びに行かせろ!」
リア「ちょっとは自重してくれよ兄さん!(泣)そんなんだから…っ」
ロス「??そんなんだから?」
リア「いつも…そんな風に素行が悪いからっ……謀反したって思ったんじゃないかッ(大泣)」
ロス「な…!?ちょ、ちょっと若い性を発散しに行くのが何故悪い!!?」
リア「問題大アリだよッ兄さんすぐパチるし、花街じゃクラッシャーとか呼ばれてるし!」
ロス「……??な、何でお前が知ってる?」(←身に覚えのある馬並みアイオロス)
リア「兄さんとそっくりでどれだけ俺が泣かされたか!いいかい?俺がロドリオ村通ると店主は店閉めて娘は家に非難するんだ!」

俺はいたたまれなくなってミロを引っ張り宮を出た。
うっ…ちょっと泣けるぞアイオリア、お前も苦労してやがるんだな。
(↑自分を重ねるカノン。逆をまったく考えない)
しんみりしながら目指すはミロの宮。ふはは…!アイドルミロの天蠍宮へ…
ミロはちょっと疲れたのか(←凍らされたし)ウトウトしていて可愛かった。
ウキウキしながらスキップで階段を下る




其の七〜ゴミ溜め天蠍宮〜



宮にはいるとムワッとした生ゴミの匂いが…う、ヤベ…吐きそうだ…
ミロがそんな俺の気も知らず私室に手招きをする…う、嬉しい…のか?嬉しいんだよな…俺…?

ミロ「まぁ、その辺に適当に掛けてくれ」

どこに掛けろと!?
やはり中はゴミで床など見えはしない。ミロはまるでゴミ袋にソファ寄りかかるみたいに座った。
ゴミは色々あって、あの有名なケンタ君人形(←かの有名なひぐらし参照・カーネルサン*ース人形のような物)がゴミから覗いていた
ここに死体があっても俺は驚かん…それぐらいの惨状+激臭だった。なので俺は…

カノン「そろそろ帰る、サガが心配するのでな… 今度俺の宮に遊びに来い」
ミロ「ン…そっか、分かった…」

しっかり次の約束を取り付けてウトウトするミロに別れを告げた。
ウトウトするミロは超可愛いのだが…さすがの俺でもここで襲う気はまったく無い。
それぐらい凄かったとだけ言っておこう…
そしてミロ…お前、ゴミ溜めで寝てるのだな…ちゃんとベッドくらい発掘しとけ
ゴミの中から蠍のパンドラボックスが見えたので聖衣がかなり哀れになった。




其の八 〜無人の天秤宮〜



ここ、天秤宮の主はピッチピチの18の体で五老峰に相変わらず引き籠もっている。
で、それを追いかけて元教皇のシオンがピッチピチの18の体で五老峰に隠居した。

…俺は別に羨ましくなんて無いね。
28はいい。男盛りで大人の色気出まくりだしな。
大人の余裕って奴が肉体にも備わってるし、… ……

ああ!畜生っ!!メチャクチャ羨ましい!!何故だ!なぜなのだ女神!!
だったら俺だって(←サガなど知らない)肉体がピークの18でも良かったんじゃねぇーか!?
たとえミロとそうなっても年下攻めで良い感じだし(もちろん今そうなっても良い感じだが)
何より18の時のバリバリギンギンな俺でミロと***する楽しみがあったって良かった筈だ!

ああ、あの時は毎日のようにこの左手が大活躍だったよなぁ…(←遠い目)
あの時の最高数は16だっけか…無意味に出してやがったよな…無駄打ち上等で。
今じゃとても信じられん!無駄打ちなど空しいだけ…もったいなさすぎる!(←この辺が年)
きっとじいさん達、はしゃぎまくってるんだろうな…と俺は羨ましく思いながら宮を出た


―因みにその時五老峰―

童虎「くしゅん!」
シオン「風邪か?…どれ、童虎、ワシが温めて…」
春麗「老師!お布団敷きました」←もちろんワザとのタイミング
童虎「うむ、いつもすまんな春麗」
シオン「!!(…くっ 小娘がぁ)」
紫龍「シオン様も狭いですが、どうぞお休み下さい」
シオン「う、うむ…そうするかの」(←紫龍は童虎の秘蔵っ子な上、優等生なので文句など言えないシオン)

で、超狭い部屋にみんなで眠る4人(←春麗不機嫌の主な理由)←欲求不満。

シオン『童虎…童虎…18の肉体が泣くぞ…今宵こそは…』←小声
童虎『シオン、そのような事は出来ぬ。教育に良くない…諦めて寝ろ』←小声
シオン『お、お前は鬼か!せっかく18の肉体なのにッギンギンなのにッな、ならば外!』←大きめの小声
童虎『虫に刺されながら等ご免だ。……寝る。………すぅすぅ…』
シオン『う…ううう……鬼畜め……うううう!』(←超すすり泣き)

春麗『紫龍…紫龍…老師達、寝たみたい…今日こそ…紫龍…』←小声
紫龍『春麗、俺達にはまだ早い。それに老師達がいるのに出来はしないよ』←小声
春麗『し、紫龍…そんな事ないわっ…じゃ、じゃあお外!外に…』←ちょっと大きめの小声
紫龍『春麗、君の綺麗な肌が虫に刺されたら大変だ。もう、…寝よう……すぅすぅすぅ…』
春麗『し、ししし紫龍の馬鹿ぁ!(でもちょっと綺麗な肌とか言われて良い気分)シクシクシク…』(←超すすり泣き)


現実はやはり無情だった…
そしてカノンは処女宮に。




其の九 〜称え崇めよ処女宮〜



俺は処女宮に入ると小宇宙を高めた。…いる!あの俺の住みかを荒らす害虫が戻ってやがる…!
宮の半ばまで進むと開けた場所に謎の台座が…!そこで奴が鼻提灯出して寝てやがったので俺は襲いかかった!

「聞け!星々の砕ける様を…ギャ…
『カーン!』
「…ぐぎゃあっ」

謎の壁にはじき返されて俺は情けなく尻餅をついた。ぢぐじょ〜〜〜っっっ
チッ!さすが噂通りの強さだぜ…(←カノンがへっぽこすぎなのでは…?)
黄金3人同時相手でも倒せず、更に禁じ手を使わなきゃ倒せない男…バルゴのシャカ!

シャカ「フ…君は行儀が悪いな、この処女宮に入って来るなり襲いかかるとはまるで死肉に飛びつく餓鬼のよう…フフ…」
カノン「………クッ(相手をしてはダメだ、相手をしてはダメだ、相手をしたら負けなのだ!)」←シンジ君のようなカノン
シャカ「…………………」

さすがに無言の俺にシャカは何も言ってこなかったが、通り抜けようとした俺にシャカはチーンとボロ茶碗を鳴らして俺の気を引いた
ん?何だその欠けまくったきたねぇ茶碗は。あ、イカン!気が付いた事をシャカに悟られた!

シャカ「布施を寄こせ…さすれば君のような男も極楽浄土…」
カノン「う、嘘を付け!このエセブッ…ぎゃあ!」(←天空覇邪魑魅魍魎で亡者に折檻されたカノン)
シャカ「君のような罪深い男も、このシャカに布施をすれば極楽浄土に!」(←まるでジャパネットのような口ぶりのシャカ)
カノン「…………………クッ」

俺は腹が立ってしょうがなかったが、いい加減自分の所に帰りたかったので(決して折檻されたからじゃない!)
←と、主張してみるカノン
その汚ねぇ茶碗に1セント入れてやった…が、またシャカが手を挙げ技を発動しようとしたので5セント投げ込んでやる(←超へっぽこ)

シャカ「フッ…では私の前に跪き拝むが良い」

むかっ腹が立ったが、拝むと良いことがある等というジンクスも有るらしいので俺はちょっと拝む事にした
ミロと早くいちゃこら出来ますように…ナムナム…早くミロと***で**な***を…

シャカ「……その様な事、これぐらいの布施で叶うとでも?…もう良い…行きたまえカノン」

どこかげんなりしたシャカがしっしっと手を振って出て行けと合図した
…お、お前俺の考えが分かったのか?もしかしてマジで叶うのか?? いや、まさかな…
だがもうちょっと入れておけば良かったかと後ろ髪引かれつつ俺は処女宮を後にした。
まだ無人の獅子宮・巨蟹宮通過(…デス、まだ仕事か?)そして俺の住みか双児宮に




其の十〜俺の双児宮再び・DV兄貴〜



カノン「う〜〜〜何か疲れたな…」

双児宮に足を踏み入れるとサガの気配…あーあ、今日も自殺未遂か。縄の痕くっきり残して不気味だぞ?
だがサガは俺を目にすると死んだ魚の目を急にギラギラ生き生きさせ、まるで鬼の首を取ったかのように嬉しそうに攻め立てた

サガ「待っていたぞ?カノン…このダメ愚弟が…ッ!」
カノン「は?…おい、俺は疲れてるんだ…明日に…」
サガ「問答無用ッ!」ガシャアッ(←文庫本10巻スニオンエピソード参照)
カノン「ぐぎゃ!な、何しやがるサガッこのキチガイッッ」
サガ「28にもなって菓子を喰い散らかしおって…この愚弟!」
カノン「ままま、待て――――――――ッそれは俺じゃ!!!」

ドゴボゴグバァッ!(←兄の必殺コンボ炸裂)







あらあら…カノンは兄に伸されて眠ったようです。お兄様、あまり無茶はいけませんよ?
…どうやらお兄様は反省したのか、部屋を片付け弟をちゃんと寝かせてあげたようです。
まったく…素直じゃありませんね。
さて、皆さん平等に見境無く生き返ったさんくちゅあり…この後には一体何が起こるのでしょう?それはまたのお楽しみに

(↑ムーミンのナレーションのように終わる)







このさんくちゅありまでようこそおいでくださいました




別に何も起こりません(笑)まったり怠惰な日常が続くかと。
このサイトの腐った傾向がこれでだいたいお分かりいただけたかと。下品でどうしようもなく馬鹿です。二次パロも多い!
ちょっと趣味じゃ無いな〜と思った方、すっすみません。キャラ弄くってごめんなさい!
あ、因みにここで書けませんでしたがロス兄さんはサガの尻を狙ってるみたいです。
当初ロス兄は掴めなくてどっか消えてる予定でしたが、サガと絡ませ何か尻狙ってた方が適度に緊張感(←何のだ?)あるのでそういう設定に。
ま、基本ミロ受け以外書かない予定なんでロスサガでもサガロスでもぶっちゃけどっちでもいいです。(←無節操め!)
そして私の見るシャカは微妙に攻めです。受けが好きな方、ご、ご、ごめんなさい〜!(でもシャカは大好きです!)
じいちゃんズは良く分かりませんが(オイ?)童虎にシオンがラブラブといった感じでしょうか。
女神沙織は婦女子でハードBL(鬼畜系)がお好みのようです。(多分パンドラも)
ちょっとでも楽しめた方、よろしかったらまた遊びに来て下さい!拍手へのコメントも大歓迎です!