New type brothers   (練馬大根ブラザーズのダブルパロ!)






俺、ジュドー・アーシタ!
俺の夢はシャングリラにでっかい武道館をおっ建ててMSの格闘技場を開くことが夢なんだ!
…何でかって? そりゃぁじゃんじゃんバリバリ儲かるからに決まってるでしょ!?
ヘヘッ…! 夢は大きく、デッカク、デンジャラスに!!
メンバーは俺、ジュドーアーシタと! 幼なじみで従兄弟のカミーユさん。
それから何となく知り合った謎の少年アムロさん! 悪を懲らしめ金をぶんどる…

俺たち、ギャングやってます!



「な〜ジュドー腹減ったよ〜」
などとアムロさんが内職のハロを弄りながら言う。

「なージュドー凄く寒くないかー?」
とカミーユさんがMSのプログラミングをしながら言った。

ここは俺の城、6畳1間のぼろアパート 3人でコタツに入りながら押し合いへし合いひしめき合い
もちろん食べるものも、コタツ以外の暖房も、お金もちっともないない無い!
外も俺のサイフも木枯らしが吹いて、っとってもキビシー霜月を迎えているのだ。

「両方ともどーにもなりませんって。でも、カミーユさん… …俺たちくっつけば…」
「ちっ!じゃ…アムロさん、俺達だけでもくっ付き合って暖まりましょうか?」
「うん。カミーユ」
「ちょ!カミーユさん(泣)それだったら俺とくっついてくれたっていいでしょ〜〜」
「やめろ離れろジュドー!いいか?何度も言ってるだろう!?従兄弟同士は付き合っちゃダメなんだ」
「…え?その前にオトコ…ムグッ!」
「シッ!アムロさん。ほら…身体を絡め合うと暖かいでしょう?…ほらね?…ほら?」
「あっ…でもハロがいじれなく…」
「きゃぁ〜〜〜〜やめてカミーユさーーーーん(大泣)」
「ハロは続けて下さい。俺は勝手に暖まりますから。…ああ、こんなに…アムロさんって…」
「ぎゃあああ〜〜!禁止!キ・ン・シ!!ヤオイ禁・止!!(マジ泣)」
「…あぁ…でもお腹が空いて死んじゃう…(うるうるうる)」
「ちっ(←ジュドーに舌打ち)おい!ジュドー、メシ!!」
「そんな殺生な〜〜。ありませんって!そのハロ納入するまでお金無いです」
「え!?(ガ〜〜ン)…ハロ、売っちゃうの?」
「売っちゃうのって…え?だって、そのハロ内職でしょ?」
「いやだ…」
「いやだってアンタ。売らなきゃ食べられないでしょ俺たち?」
「バイトあるから。そこで働けば食べられる…ハロ売らなくていい…」
「そんないきなり!?なんかツテでもあるのかよアムロさん」
「うん。俺がいつもバイトしてるトコ」
「へ〜? アムロさんが? どんなバイトしてるんですか?」
「ホスト…」
「「え!?」」
「…サイド3 …クラブエデン」
「ええ〜〜!?ってか、ボンヤリしたアムロさんがホスト!?」
「アムロさんはそこがいいんだろッ!でも、アムロさん 年齢が…」

さっ

アムロさんはさっと俺たちにMS免許証を見せてすぐしまってしまった!
あ…アレ…!?俺の見間違いかなぁ…?
なんかUC0063って見えた…
ははは…そんなはず無いか。
そしたら俺たちより年上になっちゃうもんな。
とりあえず俺たちは食いぶちを求めて、アムロさんのバイト先に向かうのだった。





「な…ナンバーワン!!ナンバーワンがいらしたぞーーー!」
「…やあ。」
「おお!あれが噂の…!」
「彼が伝説の…!?」
「めったに顔を出さないが一度出れば記録を作るという…あの!?」
「…そう、彼が連邦の白い悪魔」
「ドンペリの雨を降らすという…連邦の白い奴!?」



連れてこられたのはサイド3にある屈指の名店、クラブエデン!
その昔、ジオン・ダイクンがここで働いていた歌姫を見初めて結婚した、という歴史まであるらしい…!
てか、なんでそんなトコで働いてて、しかもNo1なんかになってんですアムロさん?
しかも伝説って…。
みんなが一気に注目する中をアムロさんは平気でスタスタと歩いていって
それを俺とカミーユさんは驚きながら付いていった。

「な、なんか凄いこと言われてますよ…?アムロさん」
「てか、ここの店…ホストクラブなのに…客が男しかいなくねー!?」
「ん…?君たちはなんだい?ナンバーワンの同伴…?」
「…彼らも働かせてくれる?(うるうるうる)」
「もっちろんです!ささ、ほら君たち、ナンバーワンをサポートして!あ、もうご指名が!あ、もうドンペリ?…あああ!」

そんな支配人の嬉しい悲鳴を無視したままアムロさんは近くの客の席にすとんと座った。
俺とカミーユさんもそれに習って横に付く。
アムロさんは男のお客に向かって 「お腹が空いたんだ…(うるうるうる)」と言うと
たちまちテーブルは寿司とフルーツに彩られ俺とカミーユさんはムシャムシャとそれを食べた。
あああ…!なんて幸せ!このオッサン顔は恐いけど何ていい人なんだ…!

「あ…アムロさんっすっげー!オッサンもメチャクチャいい人な…」
「オッサンは止めたまえ。なあに、伝説のファースト・ニュータイプにこれ位当たり前だよ」
「…こちらギレン・ザビ閣下…」
「うぐっ…!(ギレンって…まさか、あの…?)」
「へ〜、ギレンさんって言うんだ。俺、何か喉乾いちゃった…」
「ほう…?では黒服!!ドンペリを3本…!!もちろんピンクだ!!」
「「「ありがとうございます〜〜ピンクドンペリ3本入りました〜〜〜」」」

とくとくとく…と注がれるピンク色のシャンパン片手にそのギレンさんはアムロさんを口説きだした。

「所でアムロ…今夜はどうかね…?」
「う…ん、 どうしよっかな…」

ギレンさんはアムロさんを口説きながら札束をアムロさんのポケットにグイグイと押し込んでいく
ギリギリとカミーユさんの歯ぎしりが聞こえて恐いよーーー。

「いい加減焦らさないで欲しいな…私なら君を満足させられると思うが…?」

アムロさんはいつもと変わらずボンヤリした顔でお寿司をぱくっぱくっと食べている。
うう…!控え目に食べているけどリズミカルに口に放る様はかなりの量を食べてると見た!
さすがこの道ナンバーワンだな、アムロさん!!
ギレンさんの口説きが激しさを増しそうになると近くの黒服がいきなり叫びだした

「「「ありがとうございま〜す!ピンクドンペリ5本、ナンバーワンにご指名でーす」」」

黒服に連れられてアムロさんはさっと立ち上がると軽く手を振った。
ギレンさんが悔しそうに見る先には傷だらけのでかいオッサン
ギレンさんは「ドズルめ…」ってつぶやいてた。ん?知り合いなの?
席を立つとき何気にテーブルを見たら…すごい…テーブルの食べ物が何もなくなっていた


「はっはっは…アムロ久し振りだな」
「こちらドズル中将…」
「ん…何々…?おお!好きな物何でも頼め…!」
「松阪牛のステーキと…ゴディバのチョコと…ふぐ刺し…それと…」
「アムロ、そろそろ俺の所に来ないか…?俺は兄上とは違ってあっちの自信は…」

そしてお決まりのように札束をアムロさんの服に詰め口説きだしたのを尻目に、カミーユさんが店の隅で電話を掛けた。
…えええ!?ちょっと、どうしたのよカミーユさん!?
しばらくすると年増のねーちゃん達が激しいダンスで踊り出し
何かの機械(キャッシュディスペンサーです。)を持ってきた!
え!?何カミーユさん!何で俺の襟首掴むわけ!?ちょ、ちょっとまってウソ!?
あーーーコレ知ってる!!い、いけないよカミーユさん!!
コレに手を出したら後は地に落ちるだけなんだーーーーー!!!!

***

レッツ・ゴー!
カリチャイナ、マネ〜〜! 気が済むまでいくらでも貸してあげる!
使ッチャイナ、マネ〜〜! 気にしないでこの世〜は金さー!
マネ〜〜〜〜!!!!

チーーーーーーン。
「ありがとうございま〜〜〜す」(←レズン&ナナイ)

***

「あ、あああ…カミーユさん…鬼…鬼だよアンタ…俺に100万も借りさせるなんて…」
「ふ、フフ…ジュドー。ピンクだ…ピンクのドンペリ持ってこい」
「い、いくつ…?」
「10本だ〜〜〜!アムロさんを指ーーー名ーーーー!!!」

「「「ピンクドンペリ10本入りま〜〜す。ナンバー・ワンご指名で〜〜す」」」

「あれ、カミーユ…なんで?」
「アムロさんを独占したくて…、ほら、もっとこっちに寄って、アムロさん…」
「カミーユさんのバカァァーーー!!!借金までしてコノバカァァァァ!!!」
「(無視)ほらね?くっつくとあったかいでしょう?」
「…うん。あったかい」
「そ、そんなの俺がいくらでもくっついてあげますよーーー(大泣き)」
「止めろ離れろジュドー!いいか?何度も言うが従兄弟同士は結婚出来ないんだ!」
「…え?…オトコはダメだけどイトコはいいんじゃ…ムグッ!」
「シッ!アムロさん。ほら、俺たちの運命を感じませんか?ほら、手の平のここの線とここの線なんかが…」
「あっ…カミーユくすぐったいよ…」
「や・お・い禁止ーーー*@@−!!キ・シ! キ・ン・シィーーーー!!」
「アムロ、こちらに来たまえ」

その時だ
俺の心のシャウトが響く中助けの声?が入った。
それと同時に黒服の奴らがくるくる回ってアムロさんを連れに来た。
う、ウソ!? カミーユさんがそれに歯ぎしりしてびたーーーんと札束を鳴らした
ぎゃ、ぎゃ〜〜〜〜!!ヤメテ!ヤメテ!!カミーユさ〜〜〜〜ん(大泣)

「ドンペリもう20本とアムロさん!」
「「「はいは〜い!!ただいまぁ〜〜〜」」」
「ロマネ・コンティを。それと私にルイ13世ブラックパール もちろんアムロもな」
「「「「ははは、はい〜〜〜!!!ナンバー・ワンこちらにどうぞ〜〜」」」

「ちっくしょう!」と荒れるカミーユさんに付き合いながらアムロさんの座った隣の席を見てみると、
なんと金髪の金持ちそーなスーツとグラサンの男がアムロさんの腰を抱いてニヤリと笑った。

「あ〜〜シャア〜〜久し振り〜〜」
「久し振りとはつれないなアムロ。私は何度も君に連絡を入れたのに…」
「ん…これちょっと酸っぱい…」
「他のにするかい?…ボーイ、ムートンのいいのを出してくれ」
「僕、白の方が好きなのに…」
「赤にしたまえアムロ、君を私色に染めたいのだよ…ほら、美味しいから飲んでご覧?」
「ん…ふぅ」
「美味しいだろう?ん?どうした?酔ったのかい?ドンペリなど口にするから…」

「くっ…!」ギリギリギリ…(←カミーユの歯ぎしりの音)
…あ!か、カミーユさんの目がマジ燃えている!!
や、ヤバイよ…この展開…やばすぎるよ…

「まったく。ここはいつからキャバクラになったのやら…ん?アムロ、辛いなら私の部屋に来るかい?」

ダンッ…!と大きな物音がしたと思ったら、か、カミーユさん??
ひぃいい〜〜〜、カミーユさんが俺を捕まえて店の隅に!!
そしてあの…高金利なあの店に電話を……!イヤァァアアァァーーーー!!!

***

OHマネー! 借りちゃえばWANTマネー!パラダイスだよ〜
LOVEマネー! 借りたら返せよ…
マネ〜〜〜〜!!!!

チーーーーーーーーーーン。
「ありがとうございま〜〜〜す。」(←チェーン&ベルトーチカ)

***

「カミーユさん…シクシク…アンタ…ホントの鬼だ…シクシク…俺に後500万も借りさせるなんて…シクシク…」
「うるさい!泣くなジュドー!!男があそこまでコケにされて引き下がれるもんかよ!!ボーイ!コレでアムロさんを!!」
「あああ〜〜〜俺の金〜〜〜ひぃぃぃ〜〜〜」
「失礼ですがお客様。ナンバーワンは調子を崩したみたいで早退いたしました。」
「な何ぃ〜〜〜!!!」
「それと、先程ご注文したお代金並びにサービス代諸々を含めまして、これで丁度頂きます。ありがとうございました」
「な、なんですとーーーーー!」
俺もカミーユさんに続いて泣き声になった!



「…な、何でだよ畜生…!クソッ…アムロさ〜〜〜〜ん!!!」
店を追い出されて腐っているカミーユさん。俺はそっと声を掛けた。
「無駄だよカミーユさん。俺見ちゃったんだ。ボーイ達のポケットに金の延べ棒が入ってた」
「つ、つまり…?どういう事だよッ!ジュドー!!」
「だからさ、あの金髪男…シャアだっけ?奴に従業員みんな買収されちゃったんだよ」
「な、なんだって…!じゃ、じゃあアムロさんがお持ち帰り!?」
「大丈夫だって、カミーユさん。アムロさんすごいタヌキだったじゃん?」
「た、大変だ!!あ、アムロさんがあのスケベそうな男にこんな事されたりあんな事を…」
「(き、聞いちゃいねーーー)と、とにかく落ち着いてよ…あ!」
「…あ? … …あ!!」

その時俺の足元でばいんばいんと元気良く跳ねる物体 ハロが
“コッチダ・アムロヨンデル”と俺たちに呼びかけだした。
アムロさんのSOS?とにかく俺もカミーユさんもハロに続いて走っていった。





付いた先はあるビルの事務所。
メチャクチャ厳重そうなセキュリティーをカミーユさんは超速攻で攻略し、そっとドアをのぞき見る。
そこでは甘い声を出してアムロさんを誘うシャアの姿が…

「アムロ、私の元に来れば君に不自由はさせない。これ以上の物を君に渡す用意もある」

な、なんと!俺の目玉は差し出されたスーツケースの中!黄金色に輝くそれにめちゃ釘付け!!
そこには、びっちり詰まった金の固まり!!金延べびっしり!!
おいおい…いったいあれ…いくらになるんだよ!?

思わず動揺して扉から出てしまいそうになるのを、アムロさんが目で合図して牽制した。
そ、そうか…!アムロさん、すげーーー!!
コレ、…仕事なんだ!

「どれくらい…?…そんなのどうしたの?」
「なに、君が望めばいくらでも! …これをどうしたかは秘密の話なのだがね…」
「…うん…」
「君には話そう。私には政府にはナイショの金の採掘場を持っていてね。その一部が今日の夜中にこのコロニーに届けられる」
「ふうん…」
「だから、アムロ。私に全てを、…何もかもを許して欲しい…」
「…あ、…なに… …ん!」
「分かっているだろう?焦らすのだな…、君の砂糖菓子のように甘い、その…ん!誰だ!」

チュン!!

カミーユさんがイラッと来て出した音にシャアは気づくとすぐさま銃で撃ってきた。
だけど俺たちも馴れた物で、すぐさまそこを脱出!
いつもの待ち合わせ場所でアムロさんを待つことにした。


「やれやれ…賊が侵入していたらしいな。 アムロ…」
「何…シャア…」

シャアは舌足らずに自分を呼ぶその声に今すぐにも食べてしまいたい衝動を抑えつつ
アムロを今日は返すことに決めた。
何てタイミングが悪いのだ!!もう少しでアムロをモノに出来るかもしれなかったのに!

「明日私は月に行く…それまでに返事を待っている」





「ナイスですよ〜アムロさん!金がどっさり〜お宝ざんまい〜」
「ハラハラしましたよ…何もされませんでしたか?消毒しなくちゃ、ここも消毒!」
「ぎゃ!カミーユさん何やってんの!消毒って舐めることなの!?」

輸送用のドックに向かうジープタイプのエレカの中で、いったいアムロさん舐め回して何が消毒だってんだよ!
カミーユさん俺の気持ち知ってる癖に!この超ドサドやろ〜〜〜!!
たまらず俺はカミーユさんに抱きついた!

「カミーユさん!…俺、俺も消毒…!ココッ…!ぺろぺろってしてよ!」
「この変態!止めろ離れろジュドー!!運転しろ!分かってるだろう!!従兄弟同士はダメなんだ!」
「また、それぇ!?いーじゃん禁断の愛でも!!」
「…て、いうか…君たちホントはイトコ同士じゃない…ムグ!ウウン! あぁ……はぁ…」
「美味しかったです…アムロさん… もう一回、お口の消毒しましょうか…」
「わ、わぁあぁ〜〜〜〜ん!カミーユさんのバカァァ!!何も俺の前でキスなんて…!」

その時アムロさんがいきなりブレーキを踏んでしぃっ!と人差し指を立てた。
それに俺たちはピタリと言葉を止めて、俺は超高精度双眼鏡を。
カミーユさんは即座に俺と運転を代わり、静かに目立たない森の端に車体を隠した。

「モビルスーツだ…やっかいだなぁ MS−06 ザクだけどさ…」
「宙港の方に行ったな。あっちで護衛って事か…」
「…赤かったね。あれ、シャアだ。ちょっと手強いかも知れない」
「でも、ザクです。俺の敵じゃありませんよ!」
「……。…ん、僕に考えがある。ドックに行く前にここに寄ってくれるかな?」
「んん?アムロさんココって何!?こんなトコに何しに行く訳?」
「行けば分かるだろ!? ね、アムロさん!こんな奴ほっといて行きましょーか」
「…そうだね、カミーユ」
「ちょ、ちょっとちょっと!二人の世界やめてっていってるでしょ!」

そして、俺たちはあの謎の店にたどり着いたのだった。




街外れの妖しい廃墟の一角に、ポツンとネオンの灯った看板のない店
いや、あれ看板?
ペンキでホワイトベースって描いてあるけど…いったい何の店?
そこに付くと、アムロさんは硝子越しの人物に懐かしそうに声を掛けた。
見えるのはシルエットだけでその人物の正体は分からない。
(でも声は鈴置洋行さんだった…!)

「…ブライト、久し振り」
「アムロ…アムロか!久し振りだな…一年戦争以来だな。」

その言葉に俺は ん??と首を傾げたくなった。
横を見ればカミーユさんも首を捻っている。
一年戦争って、俺たちがほんの子供の時の戦争だったよな…
不思議な顔をした俺たちにアムロさんは“戦友なんだ”と益々分からないことを俺たちに言った。
だって、アムロさんどう見ても俺たちより年下でしょ?
うーーん、つまり、そういうマニアの友達ってことかな?

「何か頼み事だな…よし、アムロ。例のあれ、やってみろ」
「え…でも、ブライト ちょっと恥ずかしいよ」
「やらないと出してやらん。そいつらも一緒にやらないとな」
「…分かったよ。すればいいんだろ?」

全然話が見えない会話に、やっとアムロさんが俺たちに説明しだした。
えーーーーー!そんな事やるの!?俺たちも!?
尻込みしていたら、近くにいた無数のハロが音楽をかき鳴らし、壊れてた近くのライトがぴかぴかと光り出していた!
や、やるっきゃないみたいだ…。ええい!ままよ!!
俺とカミーユさん、アムロさんはマイクを持って、ブライトさんに見えるように踊って歌って見せた。


Ah〜 Ah〜 Ah〜 Ah〜!
おやっさん〜 何かレンタルプリーズ〜〜!

おやっさん〜 かなりつよつよつよつよつよつよ 強めの
プリーズ! プリーズ! レンタル・プリーズ!

でもって ま ま 真っ赤なザ〜クを
ぶっ飛ばして 金延べ奪ってウハウハ…
そんな武器を〜レンタル・プリーズーーーーFooooo−−−!


「いいだろう。持って行け」

そんなふうにあっさりと渡されたものに、俺はなんだか拍子抜けした

「これがいったい何の役に立つんだよ…!?」







俺たちの愛機それぞれのガンダムに乗り込んでいざ出陣!
見つけたーーーー!コロニーの外からそっと積み荷を運ぶ赤ザクがっ!!
あっちも俺たちに気付いたのか船は急いで港に入らせ手に持っていたコンテナはワイヤーで近くにくくりつけた。

「来たな?愚かで卑しい賊どもが!」
「へーん!愚かなのはどっちだよ!脈のない男に貢ぐぐらいなら俺たちがその金いただいちまうぜ!?」
「脈がない…フン!その声からすると子供か…、子供に大人の付き合いが分かるものかぁ!!」

赤ザクが急接近でヒートホークを振り下ろす
俺はそれをすんでの所で交わしたけど…何、こいつすっごい…!!
次から次へと攻撃が繰り出されて、うそぉ!そこでサブマシンガンなわけぇ!?
…おわっと!!…マシンガンで目くらましされて蹴り入れられたのか!?
やっばいすんごい早さだ…! なによ?外見はザクだけど中身は違うって事!?
わ…やられる!!??

バババババババ・・・・・・!!!!

その時カミーユさんがウェブライダーで牽制射撃
はぁ〜〜〜〜助かったぁ………
へへん!カミーユさんが来ればこっちのモンだもんねーーーー!

「オジサン!その金置いてとっとと行きなーーー!!!」
「数が増えたからと言ってイキがるな!それに私はオジサンではない!!」

迫るヒートホークにカミーユさんがzを変形させてビームサーベルで応戦した。
あれぇ?それって俺の役目で、カミーユさんがビーム攻撃するんじゃなかったけ!?

『カミーユさん!作戦と違う!!』
『うるさいなジュドー!!ENパックが無いんだよ!いいからお前も手伝えよ!!』

うそ…び…ビンボーってマジ辛い!
ザクが縦横無尽に動き回る中 俺も応戦なんて無謀すぎるよーーーー!

「…うおおおおお!オジサン!悪い事して手に入れた金で相手を口説くなんて、アンタサイテーだぞ!?」
「そうだ!そんな事しても相手は喜ばない!おとなしくそれを、渡せぇぇぇーーー!」
「なんだと!?それを奪おうという貴様達が…よくもそんな事を言えたものだ!!!」

ギャイン!

サーベルのビーム同士が干渉しあって、ものすごい衝撃波ではじき飛ばされた!
相手は場数を踏んでるのか滑らかな動きでそれを受け流している…!!

「愚民共はいつもそうだ!自分達は何もせずに手に入れた者を妬みそれを我が者にしようとする!
そんな奴らはただ生きておとなしく豚どもに吸われ続ければいいものを!!!」
「「俺たちはそんな奴らじゃない――――――――――――!!!」」

俺たちが体制を立て直す前に、あっちは身体を反転させて襲いかかってきた。
・・・・殺られる!!!
その時精神に「バーニアを噴かせ!!」とアムロさんからの合図!
俺とカミーユさんはメチャクチャにバーニアを噴かした!
とっさに離れた俺たちの影から赤いザクは大量の光を見た。
避ける間もなく光の波に飲み込まれていく

ギャギャギャギャギャギャギャ・・・・・・・

「な、なんだと…! この光はまさか…ソーラ・レイ!うおわああああああああぁぁぁ」

ぎゅああああああ〜〜〜〜〜んん!!

俺たちの今いたところに何もかもを押し飛ばす光の渦が逆巻いて
赤いザクがキラーーーン!と宇宙の彼方に飛んでった
やっりぃい!アムロさん!いっちょあがりーーーー!
でも、…ちょっとコレ…やり過ぎなんじゃない?…アムロさん…

『ジュドー、カミーユ平気〜〜?』
『…へ、平気ですけど…ソーラ・レイ?ちょっと凄すぎなんですけど??』
『そう?パネル5枚だし、大した威力無かったろ?シャアも死んでないみたいだし』
『え?じゃあそのパネルが増えるともっとヤヴァイ代物になるって事ぉ!?』
『…あのブライトさんって何者なんです?アムロさん』
『…ま、それはいいでしょ。 所でお宝は?』
『…あ``』
『…あれ?やっぱり無い?』
『ウソ…ウソ… ワイヤー切れてる!!じゃあオッサンといっしょに…!』
『飛んで行っちゃったのか・・・はぁ・・・』

そ、そんなぁ… 無駄骨って事!?
脱力無気力になってると、アムロさんが“何か光ってる!”と言ってマニピュレーターでそれをそっとつかんだ。





「ねーーーオジサン、今キンって高くなってるんでしょ?高く買ってよ〜〜〜」

そう、今俺は金を換金に来ているのだ!!
なんとコンテナから漏れた金塊の一つをアムロさんが見つけてくれたのだ!
あ〜〜〜アムロさん、アンタ何か変だけどとってもとってもアイシテルヨ〜〜
その時貴金属屋の上品そうなオッサン(マ・クベってネームプレートに書いてある)
が…ピピピ!と計算機をならして「こちらでいかがでしょう?」と言った。
…もっちろん!
はやく現金にしてね?

「ねー?所でアムロさん。あのクラブで稼いだ金、どうしたんです?」
「お前!気前よくアムロさんが渡してくれた金のべだけじゃ足りずアムロさんにたかろうっていうのかよ!?」
「違いますけどーーーだって俺たち夢一緒でしょ?ねーーアムロさん…ん?」

アムロさんのふっくらしたほっぺをツンツンしながらそう聞くと、アムロさんはポケットをごそごそやって
俺に何かのレシートを渡してにへらっと笑った。俺とカミーユさんはそれを見る。
…な…ぬわにぃ………!!!!!

「あ、アムロさん…これは!?コレは何…!?」
「ハロと…これ材料からすると、もしかして新しいMSの材料ですか?」
「うん!えへへ…僕が設計したヤツの材料」
「凄いですアムロさん!これ、アームレイカーに使うんですよね!?」
「…あのね…アムロさん…あのね…カミーユさん…」
「どういう設計なんです…!?あ、あの…アムロさん、設計図見せてもらっていいですか」
「…うん。カミーユにならいいよ?」
「ありがとうございます!じゃあ早速家に帰って拝見させてもらいます」
「ちょ、ちょっと待った!このとんでもない金額のレシート何よ!?!?」

そのままたったった…!と走っていきそうな二人に俺は(特にアムロさんに)呼びかけた。

「ねえ!俺たちの夢のためのお金は!?」

それにアムロさんはくるっと振り返り、どこからか出した小さなビンを掲げて見せた。
そして二人仲良さそうに たったったと走り去ってしまった。
俺は見た…ビンの蓋にマジックで“ガンダムファイトの資金”と書いてあるのは良しとしよう…
だけど…だけどなんで、中に入ってるのが¥2560だけなんだーーーーーー!



「なぜだーーーーーーー!」



木枯らし吹く中絶叫していると、どこからともなく嫌な音楽…
え…!?まさか…!?だって、そんな殺生な…!!

***

OHマネー! 払っちゃえばWANTマネー!パラダイスだよ〜
LOVEマネー! 入ったら返せよ…
マネ〜〜〜〜!!!!

チーーーーーーーーーーーーン。
「ありがとうございま〜〜〜す。またのご利用を〜〜〜!」(マチルダ&ウッディ←え!?)

***


金塊の代金:6百10万
あの店で借りた代金:6百万+金利10万


ジュドーは二度と借りるか!などと言う気力もなく、サブイボがでてるレオタード姿のオバサン達を見送った。
そしてもう一度、青く澄み渡った寒ーい空に

「なぜだーーーーーーーーーーーー!!!」

と、泣きながら叫んだという。



******(↓エピローグ)


「なぜだーーーーーーーーーー!」
「キャスバル坊ちゃま!もうシャトルの出発のお時間です」
「なぜだーーーーーー!アムローーーーーーーー!!」
「ああもう!いいから君!シャトルに乗せて!ほら出発しますぼっちゃま!!」

ここにも一人
包帯だらけの男が、空の発着ロビーで同じように叫んでいたという。


******(↓エンディング)


お金は天下を舞い
ここにゃ来ねぇ!

wow wow wow〜  wow wow wow〜   笑顔でキャッシュ!

かなり大胆な夢を
ぶらさげちゃおう!

wow wow wow〜  wow wowwow 〜   笑顔でキャッシュ!



Thank you!
New type brothers (完!)
ぎゃ〜〜〜〜!!石やゴミを投げないで下さ〜〜〜〜い!!






いちろ〜なアムロに萌萌して書いたんだっけな、コレ。
ジュドーとシャアがめちゃひどい目にあってますね…
拍手に感想くれた方、ありがとうございました!